コミュニケーション設計
コミュニケーション設計とは
コミュニケーション設計とは、お客様や関係者と上手に情報をやり取りするための計画を立て、実行することです。特に、自分たちのブランドがお客様と接する場面(タッチポイント)をはっきり決めて、それぞれの場面でのやり取りのルールを明確にすることで、組織的にブランドを作り上げることができます。これには、対象となるお客様の分析、適切なメッセージの作成、最適な伝達手段の選択が含まれます。目的は、ブランドの知名度を上げ、お客様との関係を深め、ビジネスの目標を達成することです。例えば、ソーシャルメディア、メール、イベント、広告などを通じて、一貫したメッセージを伝えることで、お客様との信頼関係を築き、ブランドへの愛着を高めます。
主なコミュニケーション設計の形態
1. 広告
製品やサービスを多くの人に知ってもらい、ターゲットのお客様が「買いたい!」と思う気持ちを引き出すことを目指します。さまざまな方法やメディアを使って、多くの人にアプローチし、ブランドの良さや魅力をしっかり伝えます。
- オンライン広告: デザインバナー、検索広告(リスティング広告)、動画広告、各種SNS広告など
- オフライン広告: テレビ、ラジオ、新聞、チラシ、ポスター、雑誌などの伝統的メディアなど
2. パブリックリレーションズ(PR)
会社のイメージや評判をよくすることを目的としています。新聞やテレビなどのメディアに取り上げてもらったり、イベントを開いたりして、会社やブランドの信頼と価値を高めます。
- プレスリリース: 新製品やイベントの発表、SNSに関連する告知などを行います。
- メディアインタビュー: 経営者や従業員に対するインタビューを通じて第三者が自社ブランドを評価する内容のコミュニケーション形態。
- イベント開催: 集客イベントの実施、プレスイベントや記者会見など日時を指定した形態でコミュニケーションイベントを開催します。
【質問】最近PRを行ったのはいつですか?そのPRはSNSや公式サイトとの連携がされていますか?ハッシュタグや問い合わせ窓口の準備は行いましたか?
3. デジタルマーケティング
インターネットを使って、お客様とのつながりを深め、ブランドをもっと知ってもらい、売上を増やすことを目指します。そのために、検索で上位に表示される工夫(SEO)、役立つ情報を発信するコンテンツマーケティング、SNSを使った戦略を組み合わせます。
- ソーシャルメディア: Facebook、Instagram、Twitterなどを通じたブランドコミュニケーション
- コンテンツマーケティング: ブログ記事、動画、インフォグラフィックスなどを活用したデジタルマーケティング戦略
- SEO/SEM: 検索エンジン最適化とデジタルマーケティング
4. ダイレクトマーケティング
お客様に直接メッセージを届けて、すぐに反応してもらうことを目指します。メールやSMS、手紙などを使って、一人ひとりに合った内容を伝え、お客様の行動を引き出します。
- メールマーケティング: ニュースレター、プロモーションメール
- SMSマーケティング: テキストメッセージを通じたプロモーション
5. インフルエンサーマーケティング
自社のブランドや知名度を考えながら、多くのフォロワーを持つクリエイターや有名な人を通じて、製品やサービスをもっと知ってもらい、信頼してもらうことを目指します。インフルエンサーのフォロワーを活用して、ターゲットとなるお客様にアピールします。
- インフルエンサーとのコラボレーション: ブランドアンバサダーやスポンサーシップ
【質問】既存の著名なインフルエンサーにばかり目を向けていませんか?インフルエンサーを社内で「育成する」ことは戦略的に検討されていますか?
6. イベントマーケティング
お客様との深いつながりを作るために、実際の「体験」を提供することを目指します。展示会やセミナー、ワークショップなどのイベントを開き、直接お客様とコミュニケーションを取ります。イベントマーケティングでは、自社のブランドに関係することだけでなく、他の分野に興味を持つ人々にも自社ブランドに関心を持ってもらえるようなイベントを考えることが大切です。
- 展示会やトレードショー: 製品やサービスのデモンストレーション
- プロモーションイベント: 試食会や体験イベント
7. コーポレートコミュニケーション
会社のビジョンや目標、価値観を関係者に伝え、会社全体の信頼とブランドの価値を高めることを目指します。社内と社外のコミュニケーションを一つにまとめて行います。
- 社内広報: 社員向けのニュースレターやイントラネット
- ステークホルダーコミュニケーション: 投資家やパートナー向けの報告書
8. カスタマーサポート
お客様の問題や質問に素早く、かつ効果的に対応することで、お客様の満足度を高め、長く続けて使ってもらえるようにします。さまざまな方法でサポートを提供し、お客様の体験をより良くします。
- コールセンター: 電話を通じた顧客対応
- チャットサポート: ウェブサイトやアプリ内のチャットボット
9. ブランドコミュニケーション
ブランドの重要なメッセージや価値を一貫してお客様に伝え、ブランドのイメージを強くすることを目指します。物語を語る方法や視覚的なデザインを活用して、ブランドの特徴を引き立てます。
- ブランディング活動: ロゴデザイン、ビジュアルアイデンティティの確立
- ストーリーテリング: ブランドの歴史や価値を伝えるストーリー
10. パートナーシップとアライアンス
戦略的な提携を通じて、お互いのビジネス目標を達成し、両社の成長を支えることを目指します。リソースや知識を共有することで、新しい市場やお客様にアクセスできるようになります。
- 共同プロモーション: 他ブランドとのコラボレーション
- クロスプロモーション: 関連製品やサービスとの相互プロモーション
主な役割
顧客コミュニケーションでは、多くの場合エンジニアリングディレクター、プロダクトマネージャー、プロジェクトマネージャー、クリエイティブ・ディレクター、マーケティング・デザイナー、WEBデザイナーが経営層とともにアクションにあたります。
画像引用元: Unsplashのkrakenimages