CASE4-1 リアルプロモーション

プロモーション計画

リアルプロモーションとは

リアルプロモーションとは、物理的な店舗や場所や実際のイベントを通じて行われるマーケティング活動のことを指します。オンラインではなく、現実世界での顧客接点を活用し、製品やブランドの認知度を高めたり、直接的な購買行動を促進したりすることを目的としています。

主なリアルプロモーションの形態

1. イベントプロモーション
   ・展示会、フェスティバル、スポーツイベントなどでのブース出展やスポンサーシップ。
   ・製品のデモンストレーションや試飲・試食イベント。
2. 店頭プロモーション
   ・スーパーマーケットや小売店での特設コーナー設置。
   ・店頭ディスプレイやPOP広告の活用。
   ・店内キャンペーンや割引プロモーション。
3. 街頭プロモーション
   ・街頭でのサンプリングやフライヤー配布。
   ・フラッシュモブやパフォーマンスを通じた注目喚起。
4. プロモーションスタッフ
   ・ブランドアンバサダーやプロモーションスタッフによる直接的な顧客対応。
   ・サンプリングカーや移動販売車を使ったプロモーション活動。
5. 体験型プロモーション
   ・ブランド体験を提供するポップアップショップや体験施設。
   ・インタラクティブな展示やゲームを通じたエンゲージメント。
6. SNS連動キャンペーンの実施
   ・SNS（Facebook、Instagramなど）の投稿やストーリーと連動するイベント計画と実行によりより広範な、ターゲットオーディエンスにリーチすることが可能です。参加者に限りがあるため、オンライン連動で次回店頭プロモーションへの寄与が期待できます。

リアルプロモーションのメリット

1. 顔の見える顧客接点
   ・顧客と直接対話できるため、ブランドストーリに沿って製品の特長や魅力を効果的に伝えることができます。
2. ブランドエンゲージメントの強化に寄与
   ・体験を通じてブランドへの親近感を高めます。既存顧客はよりブランドへの愛着を感じ、別カテゴリからの新規顧客を獲得しやすくなります。
3. 現場でのスタッフ育成 – 即時フィードバック
   ・顧客の反応をその場で観察・収集できるため、マーケティング戦略の改善に役立ちます。顧客の獲得がなくても、スタッフへの教育機会となります。
4. 視認性と話題性の獲得
   ・顧客視点の体験提供がされ、インパクトのあるリアルプロモーションは多くの人々の目に触れ、SNSなどでの拡散も期待ができます。高い視認性は顧客視点の参加しやすい体験イベントが有効です。

認知獲得リアルプロモーション例

蕎麦打ち体験イベントプロモーション計画

1. 目的設定

• 新規顧客獲得: そば打ち体験を通じて、飲食店の新規顧客を増やす。
• ブランド認知度向上: 店舗の知名度を高め、リピーターを増やす。
• 顧客エンゲージメント強化: 楽しい体験を提供し、ブランドロイヤルティを向上させる。

2. 【企画】イベント詳細の決定

• 日時: 週末や祝日など多くの人が参加しやすい日程を設定。
• 場所: 公園や広場などの屋外スペースを確保。
• 参加費用: 無料または手頃な参加費用を設定し、気軽に参加できるようにする。

3. 【準備】必要な準備物

• そば打ちキット（そば粉、水、道具一式）
• テントやパラソル（天候対策）
• 作業台と椅子
• 音響設備（マイク、スピーカー）およびBGM
• 広報用ポスター、フライヤー

4. 【プロモーション】オンライン

• SNSキャンペーン: Facebook、Instagram、Twitterでのイベント告知と参加者募集。
• ウェブサイト: 公式サイトに特設ページを作成し、イベント情報を詳細に掲載。
• メールマーケティング: 既存顧客に対してメールでイベントの案内を送信。

5. 【プロモーション】リアル・オフライン

• 店頭告知: 店内および店頭にポスターを掲示し、フライヤーを配布。
• パートナーシップ: 地元の商店街や観光協会と協力し、イベントを共同で宣伝。
• メディア露出: 地元の新聞、ラジオ、テレビでの告知を依頼。

6. 当日の流れ

• 受付: 参加者の受付と案内。名簿を作成し、連絡先を収集。
• イントロダクション: そば打ちの基本説明とデモンストレーション。
• 体験セッション: 参加者自身がそばを打つ体験。スタッフがサポート。
• 試食タイム: 打ちたてのそばをその場で試食。
• アンケート: イベント終了後、参加者にアンケートを実施し、フィードバックを収集。

7. スタッフ配置

• インストラクター: そば打ちの専門家やシェフ。
• サポートスタッフ: 受付、案内、サポート役。

8. フォローアップ

• アンケート分析: 参加者からのフィードバックを分析し、次回イベントの改善点を特定。
• リターゲティング: 収集した連絡先をもとに、今後のイベントやキャンペーン情報を配信。
• SNS投稿: イベントの写真や動画をSNSに投稿し、イベントの様子を共有。

9. KPI設定

• 新規顧客数
• イベント参加者数
• フォローアップアンケートの満足度
• SNSエンゲージメント率（投稿のいいね、シェア、コメント数）

10. 効果測定

• イベント前後の売上比較
• 新規顧客の来店回数と継続率
• ブランド認知度の変化

主な役割

リアルプロモーションでは、多くの場合エンジニアリングディレクター、プロダクトマネージャー、プロジェクトマネージャー、クリエイティブ・ディレクター、マーケティング・デザイナー、WEBデザイナーが経営層とともにアクションにあたります。

画像引用元: UnsplashのEvangeline Shaw