Case11-4SNSユーザー数-世界と日本のSNSの種類とその利用者数比較-DL数・MAU・DAU・ARPU

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CASE11-4 世界のSNSの種類とその利用者数(DL数・MAU・DAU・ARPU)

SNSは、グローバルおよび国内市場において、マーケティングの中心的なツールとなっています。各SNSプラットフォームはそれぞれ異なるユーザー層や機能を持ち、マーケティング施策を効果的に展開するためには、各プラットフォームの特性を理解することが重要です。本記事では、世界および日本の主要SNSの利用者数(DL数・MAU・DAU・ARPU)について分析し、PinterestやLinkedInなどを含めたケーススタディも交えながら解説します。

MAU・DAUとは?

MAU(Monthly Active Users)は、1か月間にサービスやアプリを利用したアクティブユーザーの数を示す指標です。一方、DAU(Daily Active Users)は、1日あたりのアクティブユーザー数を表します。どちらもユーザーのエンゲージメントを測るために使われ、サービスの利用頻度や活発度を評価する重要な指標です。高いDAUやMAUは、ユーザーが頻繁に利用していることを示します。

世界

主要SNSの種類と利用者数

1. Facebook

  • ダウンロード数: 約70億回(累計)
  • MAU: 29億人(2024年)
  • DAU: 19億人
  • ARPU: 約10.62ドル(グローバル平均)

Facebookは、30代以上のユーザー層が多く、幅広い広告配信機能が強み。多様な年齢層にリーチ可能なプラットフォームで、広告効果も高く、ARPUもSNSの中で最も高い水準です。

ARPU(Average Revenue Per User)は、1ユーザーあたりの平均収益を示す指標です。SNSや通信業界でよく使われ、全体の収益をユーザー数で割ることで算出します。これにより、1人のユーザーが企業にもたらす平均的な収益がわかり、サービスの収益性やユーザーあたりの価値を評価するのに役立ちます。

2. Instagram

  • ダウンロード数: 約30億回(累計)
  • MAU: 22億人
  • DAU: 15億人
  • ARPU: 約8.51ドル(グローバル平均)

Instagramは、特に視覚的コンテンツに強く、18〜34歳のユーザー層が多いです。ショッピング機能やインフルエンサーを活用したキャンペーンに最適。

3. TikTok

  • ダウンロード数: 35億回以上(累計)
  • MAU: 15億人
  • DAU: 10億人
  • ARPU: 約5ドル(グローバル平均)

TikTokは、短尺動画コンテンツで急成長を遂げたSNSです。特に10代〜20代の若年層に人気で、エンターテイメントや音楽を活用したマーケティング施策が有効です。

4. Twitter (現X)

  • ダウンロード数: 20億回以上(累計)
  • MAU: 4.5億人
  • DAU: 2億人
  • ARPU: 約3.6ドル(グローバル平均)

Twitterは、リアルタイム性が強く、ニュースやトレンドに敏感なユーザーが多いプラットフォーム。マーケティングにおいては、トピックベースの広告やキャンペーンが効果的です。

5. YouTube

  • ダウンロード数: 100億回以上(累計)
  • MAU: 25億人
  • DAU: 20億人
  • ARPU: 約9.7ドル(グローバル平均)

YouTubeは、長尺動画や教育コンテンツ、Vlogなどが人気で、広告収益モデルがしっかりしているため、広告主にとって高いリターンを期待できるプラットフォームです。

6. Pinterest

  • ダウンロード数: 約10億回(累計)
  • MAU: 4.6億人
  • DAU: 1.2億人
  • ARPU: 約2.8ドル(グローバル平均)

Pinterestは、主にビジュアルアイデアの共有を目的としたSNSで、DIY、ファッション、インテリアなどの分野で人気があります。特に購入意欲の高いユーザー層が集まっているため、商品プロモーションに効果的です。

7. LinkedIn

  • ダウンロード数: 約15億回(累計)
  • MAU: 9億人
  • DAU: 3.1億人
  • ARPU: 約2.5ドル(グローバル平均)

LinkedInは、ビジネス・キャリア特化型のSNSであり、特にB2Bマーケティングや採用活動に強みがあります。プロフェッショナル向けのコンテンツやネットワーキングを活用したマーケティング戦略が有効です。

日本国内

主要SNSの利用者数

日本においても、SNSの利用率は非常に高く、各プラットフォームの特徴に応じたマーケティング戦略が重要です。以下は、日本国内の主要SNSのデータです。

1. LINE

  • ダウンロード数: 1億回以上
  • MAU: 9200万人
  • DAU: 7600万人
  • ARPU: 約5ドル

日本国内ではLINEが最も利用されているSNSであり、メッセージングに加え、決済機能やショッピング機能など、多機能なプラットフォームです。ローカルビジネス向けのキャンペーンに最適です。主な利用者層は10代〜60代以上で、全年齢層に支持されています。特に20代から40代の社会人層が多いですが、若年層から高齢者まで幅広い年代が利用しています。メッセージングだけでなく、決済やニュース機能も支持されています。

2. Twitter (X)

  • ダウンロード数: 7000万回以上
  • MAU: 4500万人
  • DAU: 1500万人
  • ARPU: 約3.1ドル

Twitterは、日本国内でもリアルタイム情報収集や政治・ニュース分野での影響力が強いSNSです。20代から40代の幅広い層にリーチ可能なSNS。日本でのTwitterマーケティング戦略は、リアルタイム性を活かしたトレンド活用が鍵です。ハッシュタグキャンペーンやリツイートで拡散を促進し、フォロワーとの対話を積極的に行うことで、ブランドの認知度とエンゲージメントを向上させます。特にニュース、イベント、季節のトピックに合わせた即時性のある投稿が効果的です。

3. Instagram

  • ダウンロード数: 5000万回以上
  • MAU: 4000万人
  • DAU: 2000万人
  • ARPU: 約4.5ドル

Instagramは特に18歳から34歳までの世代属性におけるファッション、ライフスタイル関連のビジネスにおいて影響力が大きく、リールやストーリー機能を活用したマーケティングが有効です。日本でのInstagramマーケティング戦略は、ビジュアル重視のコンテンツとインフルエンサーの活用が鍵です。リールやストーリー機能を使い、商品やブランドの魅力を短尺動画や写真で発信。特にファッション、ライフスタイル、グルメ分野で効果的です。ターゲット層の興味を引くコンテンツとキャンペーンでエンゲージメントを向上させます。

4. TikTok

  • ダウンロード数: 4000万回以上
  • MAU: 1700万人
  • DAU: 1200万人
  • ARPU: 約3ドル

日本でも急速に成長しているTikTokは、エンターテインメントや短尺動画コンテンツを中心に、若年層向けのマーケティングにおいて強力なツールです。

5. Pinterest

  • ダウンロード数: 1000万回以上
  • MAU: 500万人
  • DAU: 200万人
  • ARPU: 約2.2ドル

日本国内では、Pinterestの利用者は増加傾向にあり、特にファッション、DIY、料理などに関心を持つユーザーが多いです。広告を使った商品プロモーションも効果的です。日本におけるPinterestのユーザー層は、特に20代〜40代の女性が中心です。DIY、ファッション、インテリア、レシピなどビジュアル重視のコンテンツが多いため、クリエイティブでライフスタイルに関心の高い層に人気があります。

日本でのPinterestマーケティング戦略は、視覚的アイデアとコンテンツの発見に焦点を当てます。特にファッション、DIY、インテリア、料理などのライフスタイルに関するビジュアルコンテンツを投稿し、商品への関心を引きます。ピンを使ってブランドや商品の魅力を紹介し、購買意欲の高いユーザーにリーチ。アイデアピンでのコンテンツ拡散も効果的です。

6. LinkedIn

  • ダウンロード数: 500万回以上
  • MAU: 200万人
  • DAU: 80万人
  • ARPU: 約2ドル

LinkedInは日本では他国と比べて利用率が低いですが、専門職やキャリア志向の高い層が集まっており、B2Bマーケティングや人材採用の分野では影響力があります。LinkedInは日本では他国ほど普及していませんが、30代〜50代のビジネスパーソンや経営者、専門職など、キャリア志向の高い層に支持されています。特にB2Bマーケティングや採用活動に活用されています。

ケーススタディ

SNSを活用したマーケティング戦略

1. Pinterestを活用したブランドの成功事例

あるインテリアブランドがPinterestの「アイデアピン」を活用し、ユーザーが自ら作成したDIYインテリアのアイデアを投稿するキャンペーンを展開。高いエンゲージメント率を誇り、商品購入への誘導も成功しました。Pinterestのビジュアルコンテンツを中心にしたキャンペーンは、特に購買意欲の高い層に響きやすいです。

2. LinkedInによるB2Bマーケティングの事例

あるB2B企業がLinkedInを活用してホワイトペーパーのダウンロードキャンペーンを実施。特定業界のプロフェッショナル層にターゲット広告を配信し、リードジェネレーションを効果的に行いました。LinkedInのプロフェッショナルネットワークを活用することで、効率的なリード獲得が可能です。

3. Instagramのショッピング機能を活用したファッションブランド

Instagramのショッピング機能を活用し、ファッションブランドがインフルエンサーとのコラボレーションを通じて商品を紹介。リールやストーリーでの製品露出により、消費者のエンゲージメントが高まり、ECサイトへの直接誘導が成功しました。

アクションプランと留意点

  1. プラットフォーム特性に基づいた戦略設計
    各SNSは異なるユーザー層やエンゲージメントの特性を持つため、ターゲット市場に最適なプラットフォームを選定し、広告やキャンペーンを展開することが重要です。例えば、Pinterestは購買意欲の高いユーザー向けのプロモーションに最適で、LinkedInはB2B企業にとって理想的なプラットフォームです。
  2. クリエイティブコンテンツの活用
    InstagramやTikTokでは、ビジュアル重視のクリエイティブなコンテンツが効果的です。特に短尺動画やリール、ストーリーなどを活用し、ユーザーエンゲージメントを高めることでブランド認知度を拡大できます。

まとめ

SNSは、マーケティングの中核を担うツールであり、各プラットフォームの特性に応じた戦略が成功の鍵です。PinterestやLinkedInを含む世界および日本のSNSの利用状況を把握し、適切なマーケティング戦術を展開することで、ターゲット市場への効果的なアプローチが可能となります。

最後に主要SNSにおける日本、ベトナム、アメリカ、韓国、インドのマーケティング予算の比較を行った表データを確認してみます。2014年、2024年(現時点の推定)、そして2030年の予測です。

SNSマーケティング予算の比較表(単位:億ドル)

2014年 2024年(推定) 2030年(予測)
日本 12.5 32.0 45.0
ベトナム 0.8 5.5 12.0
アメリカ 86.0 170.0 210.0
韓国 6.0 18.0 25.0
インド 2.5 24.0 40.0

データのポイント

  • 日本
    SNSの普及が早かったため、2014年から堅調にマーケティング予算が増加しています。2024年には32億ドルまで増加しており、2030年には45億ドルに達すると予測されます。特にLINE、Instagram、Twitterが人気です。2024年には、ECや広告投資が増加し、予算が大きく成長しています。
  • ベトナム
    2014年はまだSNSマーケティングが成熟していなかったものの、2024年以降、急成長を遂げています。2030年には12億ドルまで市場が拡大する見込みです。ベトナムではスマートフォン普及とともに、若年層を中心にSNSが急成長しています。2024年以降は、特にTikTokやFacebookが強く、動画広告やインフルエンサーマーケティングの予算が増加しています。
  • アメリカ
    世界最大のSNSマーケティング市場であり、2014年からの予算規模も非常に大きいです。2024年には170億ドル、2030年には210億ドルと成長を続ける予想です。世界のSNS市場をリードするアメリカでは、Facebook、Instagram、YouTubeが広告主にとって非常に重要です。特にAIやデータ解析を活用したターゲティング広告の予算が拡大し続けています。
  • 韓国
    テクノロジー先進国であり、SNSの活用が広がっています。特に2024年以降の成長が目覚ましく、2030年には25億ドルのマーケティング予算が見込まれます。韓国は高いインターネット接続率とモバイル市場の成長に支えられ、SNS広告市場が拡大。YouTube、Instagram、カカオトークなどが人気で、特に動画広告の需要が高まっています。
  • インド
    2014年時点では規模が小さかったものの、SNSの普及とともに急成長しており、2024年には24億ドル、2030年には40億ドルと、世界的にも注目される市場へと成長する見込みです。インドは世界最大の新興市場の1つで、モバイルインターネットの急速な普及とともにSNSも急成長しています。TikTokやFacebookが主導し、2030年には市場がさらに拡大する見通しです。

    結論

    各国でのSNSマーケティング予算は、2014年から2024年にかけて著しく成長しており、今後も拡大が続くと予測されます。特に、アメリカとインドが最大の市場となり、日本、韓国、ベトナムも堅調に成長を続けています。

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