マーケティング計画
本記事では、吉野家 vs すき家 #1に続けて1899年創業の吉野家と1982年創業のすき家を比較しながら「マーケティングの面白さ」についてみていきたいと思います。
吉野家
商品流通計画 | 店舗での販売を中心に、デリバリーサービスやオンライン注文も強化。 |
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消費者の購買決定要素 | 価格、品質、サービスの速さ、立地 |
プロモーション手法 | テレビCM、SNS広告、キャンペーン、クーポン配布 |
ブランドキーワード | 迅速、リーズナブル、おいしさ |
顧客コミュニケーション | SNSを通じた情報発信、会員制アプリによるクーポン提供 |
マーケティング戦略 | 都市部を中心に店舗展開を拡大し、デリバリーサービスの充実を図る。また、健康志向に対応したメニューの開発も進める。 |
潜在層への認知獲得手法 | SNS広告、インフルエンサーマーケティング、地域密着型のイベント |
消費者の購入場所 | 吉野家の店舗、デリバリー、オンライン注文 |
商品・サービスの主な機能 | 迅速な提供、手軽さ、リーズナブルな価格、おいしさ |
ブランドエクイティ | 高い認知度と信頼性、長年の歴史と伝統 |
競合差別化要素(POD) | 長年の歴史による信頼感、迅速なサービス、おいしさの追求 |
Mission | 「おいしさと迅速なサービスで、すべての人に笑顔を」 |
Vision | 「世界中の人々に愛される吉野家を目指して」 |
Concept | 「手軽でおいしい食事を提供し、日々の生活を豊かにする」 |
すき家
商品流通計画 | 店舗での販売を中心に、デリバリーサービスやオンライン注文も強化。 |
---|---|
消費者の購買決定要素 | 価格、品質、サービスの速さ、立地 |
プロモーション手法 | テレビCM、SNS広告、キャンペーン、クーポン配布 |
ブランドキーワード | 迅速、リーズナブル、バラエティ |
顧客コミュニケーション | SNSを通じた情報発信、会員制アプリによるクーポン提供 |
マーケティング戦略 | 都市部を中心に店舗展開を拡大し、デリバリーサービスの充実を図る。また、健康志向に対応したメニューの開発も進める。 |
潜在層への認知獲得手法 | SNS広告、インフルエンサーマーケティング、地域密着型のイベント |
消費者の購入場所 | すき家の店舗、デリバリー、オンライン注文 |
商品・サービスの主な機能 | 迅速な提供、手軽さ、リーズナブルな価格、バラエティ豊かなメニュー |
ブランドエクイティ | 高い認知度と信頼性、豊富なメニューとサービス |
競合差別化要素(POD) | バラエティ豊かなメニュー、24時間営業の利便性、価格競争力 |
Mission | 「おいしさと多様なメニューで、すべての人に満足を」 |
Vision | 「世界中の人々に愛されるすき家を目指して」 |
Concept | 「手軽で多彩な食事を提供し、日々の生活を豊かにする」 |
地域別の戦略と戦術
日本国内の戦略と戦術
戦略概要 | 都市部における店舗数の拡大、デリバリーサービスの強化、健康志向メニューの開発。 |
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戦術概要 | オフィス街に新店舗を開設、デリバリーアプリとの提携、サラダや低カロリーメニューのプロモーション。 |
アジア市場の戦略と戦術
戦略概要 | 現地の味覚に合わせたメニューの展開、現地パートナーとの協力。 |
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戦術概要 | 韓国、中国、台湾などでの現地メニューの導入、現地の有名シェフやインフルエンサーとのコラボ。 |
北米市場の戦略と戦術
戦略 | 日本食ブームを活かしたブランディング、フランチャイズ展開の強化。 |
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戦術 | 日本文化をテーマにしたプロモーションイベント、フランチャイズオーナー向けの支援プログラム。 |
ヨーロッパ市場の戦略と戦術
戦略 | 日本文化に対する関心の高まりを活かし、ヘルシーメニューの展開。 |
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戦術 | フードフェスティバルや文化イベントでの出店、ベジタリアン向けメニューの強化。 |
市場の経済性
TAM (Total Addressable Market)
世界のファストフード市場全体から算出
SAM (Serviceable Available Market)
吉野家がサービスを提供している20ヶ国、すき家がサービスを提供している15ヶ国のファストフード市場から算出
SOM (Serviceable Obtainable Market)※新規市場開拓時
吉野家、すき家それぞれが実際に獲得可能な市場シェアから算出
2社の比較考察
市場と市場への適応
日本のファストフード市場は大きく、多様なニーズを持つ顧客が存在する。吉野家とすき家はそれぞれ異なる強みを持つことで、重複する顧客層を持ちながらも異なるニーズに応えている。
差別化戦略
吉野家は迅速なサービスと品質、健康志向に注力しており、すき家は主要商品の牛丼のトッピングなどバラエティ豊かなメニュー、家族連れの利用に強みを持つ。このように差別化された戦略により、それぞれのブランドが異なる価値を提供している。
ブランドの信頼と歴史
吉野家は長年の歴史と信頼性を持ち、安定した顧客基盤を持っている。一方、すき家は多様なメニューと24時間営業による利便性で新しい顧客を引き付けている。
立地戦略
両社ともに全国展開しており、主要都市や交通の要所に店舗を構えているため、多くの顧客にアクセスしやすい。
柔軟なマーケティング戦略
市場のトレンドや顧客のニーズに応じて柔軟にメニューやサービスを変更・追加することで、常に新しい価値を提供し続けている。
海外市場への展望
吉野家
海外への出店数が全体のおよそ半分にあたる44.85%を占める「吉野家」は、グローバル体制を確立し、海外1,500店舗を目指してさらなる事業拡大を推進
すき家
近年は海外での出店ペースを速め、最終的には世界の200の国や地域にグローバル展開していく。→引き続き国内外で積極的な出店に注力
調査方法
現地調査、インターネット調査、国勢調査
出典元
https://www.yoshinoya-holdings.com/ir/report/shoplist.html
https://maps.zensho.co.jp/jp/index.html
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000348.000097263.html
https://www.yoshinoya.com/menu/gyudon/gyu-don/
https://www.sukiya.jp/menu/in/gyudon/100100/index.html