がんと戦う!腫瘍医とは?
腫瘍医(しゅようい)とは、がんの治療を専門とするお医者さんのこと。手術、薬、放射線などを使って、患者さんの命を守るために働いています。科学の力と人の気持ちに寄り添う、特別な仕事です。
腫瘍医は、がんとたたかう最前線で活躍しています。病気の進み具合や患者さんの体の状態に合わせて、一人ひとりに合った治療を考えるのが大きな役目。治療の選び方だけでなく、患者さんや家族の気持ちにも寄りそいながら、安心して過ごせるように支えます。がんという病気に立ち向かうのは簡単ではありませんが、治療がうまくいって「ありがとう」と言ってもらえる瞬間は、大きなよろこびになります。医療の進歩とともに、どんどん新しい方法も出てくるので、学びがいのある仕事でもあります。
腫瘍医の仕事とは?
腫瘍医の仕事はとても広く、患者さんの「がんの種類」「年齢」「体の状態」などに合わせて、治療の計画を立てることから始まります。
・患者さんにCTやMRIなどの検査をして、がんの場所や広がりを調べる
・抗がん剤(薬)や放射線治療、手術のタイミングを決める
・治療がうまくいっているかどうか、定期的に診察する
・患者さんの体のつらさや不安に向き合い、相談にのる
がんの種類には、乳がん、肺がん、大腸がん、白血病(はっけつびょう)などがあり、腫瘍医はそれぞれに合った専門の知識を持っています。
腫瘍医の魅力!
- 人の命を助ける力になれる
治療が成功して患者さんの笑顔が見られたときのよろこびは、何よりも大きいです! - チームで協力して働ける
看護師さん、薬剤師さん、栄養士さんなどと一緒に、患者さんを支えるチームの一員として働きます。 - 学びが一生続く仕事
医学は日々進化しています。新しい薬や治療法を学びながら、自分の知識もアップデートしていきます。 - 高い報酬が得られる
国や地域によって違いますが、アメリカの腫瘍医の年収は平均約3000万円ほどともいわれています。日本ではおおよそ1000万〜1500万円が平均的です。 - 「ありがとう」と言われるやりがい
治療の成果を実感し、患者さんからの感謝の言葉が大きな励みになります。
腫瘍医になるには?
- まずは勉強!理科や生物に興味がある?
医学の世界では、生き物の仕組みを学ぶのがとても大切です。
- 高校で理系コースに進む
生物や化学、数学をしっかり学びましょう。
- 大学の医学部に入る!
6年間かけて、医師になるための勉強と実習を行います。
- 医師国家試験を受けよう!
合格すると「医師」の免許がもらえます。ここからがスタート!
- がん治療の専門研修を受ける
内科や外科などの研修を経て、腫瘍医としての専門的なトレーニングを積みます。
この分野で有名なプロフェッショナル
シドニー・ファーバー
アメリカの小児がんの研究で世界的に有名な腫瘍医です。1940年代、白血病にかかる子どもたちのために、新しい薬を開発し、治療の可能性を広げました。彼の努力によって、がんは「治せるかもしれない病気」として考えられるようになりました。現在、彼の名前を冠した「ダナ=ファーバーがん研究所」は、がん研究の中心地のひとつとなっています。
マーケィングの観点から見ると?
世界では今、がん患者がますます増えています。特に高齢化が進んでいる国では、がんはとても身近な病気になっています。これからの腫瘍医は、AIや遺伝子治療などの最新技術を使って、より早く、より正確な治療を行うことが求められるようになるでしょう。また、世界中の医師とつながりながら、国をこえて命を救うチームとして働くことも夢ではありません。腫瘍医は「世界の命を守るヒーロー」として、ますます注目されていく仕事です。
自由研究テーマ 腫瘍医を学ぼう!
ステップ1 がんってどんな病気?
→「がん」とはどんなしくみでできるの?自分の言葉でまとめてみよう。
ステップ2 治療法を調べてみよう
→手術・薬・放射線ってどんなちがいがあるのかな?どれがどんなときに使われるの?
ステップ3 インタビューしてみよう!
→お医者さんに会える機会があれば、「がんの治療で一番大切なことは何ですか?」と聞いてみよう。
ステップ4 まとめて発表しよう!
→自分の調べたことを、図や写真を使って「腫瘍医しらべ新聞」にしてみよう!
まとめ
腫瘍医は、人の命を救うとても大切な仕事です。がんという難しい病気に向き合いながら、患者さんの「生きる力」を支えています。世界中でがんとたたかう仲間とつながりながら、自分自身も成長できる仕事。もしあなたが人を助けることが好きだったり、科学や医療に興味があるなら、腫瘍医はきっと夢のひとつになるかもしれません。
関連書籍
身近な仕事について考えてみよう!
- 仕事のことを通じて学んだこと、楽しかったこと、難しかったことを書いてみましょう。
- テーマについての新しい発見や、自分が感じたことをまとめます。
- 今後、さらに調べてみたいことや、他の人に教えたいことがあれば、それも書いてみましょう。