今回のテーマ
「駅前と住宅街では音の大きさは違う?場所ごとの騒音調査をしてみよう」
私たちが毎日暮らしている街の中には、たくさんの「音」があふれています。でも、にぎやかな「駅前」と、お家がたくさんある「住宅街」では、音の大きさにどれくらいのプロの違いがあるのでしょうか?
この自由研究では、スマートフォンのアプリを使って、色々な場所の音の大きさを数字(デシベル:dB)で測って比べます。普段はなんとなく「うるさいな」「静かだな」と感じているだけの音を、科学の目で見える化(データ化)してみる、探偵のようなワクワクが詰まったテーマです!
自由研究の目的
音は目に見えないため、私たちはつい見過ごしてしまいがちです。しかし、大きすぎる音(騒音)は、人間のストレスになったり、健康に影響を与えたりすることが分かっています。
場所ごとの音の大きさを調べることで、「私たちの街が、人間にとってどれくらい過ごしやすい環境になっているか」を科学的に考える力が身につきます。また、数字を使って物事を正確に比べるという、実験や研究で最も大切な「データ分析の基本」を楽しく学ぶことができます。
自由研究のゴール
- 基本ゴール 駅前や住宅街など、複数の場所の音の大きさをアプリで測り、記録すること。
- レベルアップゴール ただ「〇〇デシベルだった」で終わらせず、「なぜその場所はその数字になったのか?」という原因(犯人)を突き止めること。車の数、建物の高さ、植物の有無など、周りの環境と音の大きさの関係に気づくことができれば、研究のレベルは一気にアップします!
具体的な事例
スマートフォンの騒音計アプリを使って、一般的な街のいろいろな場所を測ってみると、次のような驚きの違いが見えてきます。
- 駅前のロータリー(約70〜80dB) 電車の走る音、車のエンジン音、バスのブレーキ音、お店の音楽などが混ざり合っています。これは「セミの鳴き声」を近くで聞いているのと同じくらいの賑やかさです。
- 昼間の住宅街(約40〜50dB) たまに車が通るくらいで、基本的には風の音や鳥の声が聞こえる静かな環境です。これは「図書館の中」や「静かな事務所」と同じくらいのリラックスできるレベルです。
- 幹線道路沿い(約75〜85dB) 大型トラックが通るたびに数字が一気に跳ね上がります。駅前よりも瞬間的な音のパワーが大きく、お互いの話し声が聞こえにくくなるほどのレベルです。
このように、同じ街の中でも、場所が少し変わるだけで音の世界はガラリと変わります。
研究を進めるうえで、以下のポイントに注目しよう!
実験を正しく行うためのポイントは、「音を測るタイミングや条件を揃えること」です。
例えば、駅前を「お昼の12時」に測って、住宅街を「夜の9時」に測ってしまうと、場所の違いなのか、時間の違いなのか分からなくなってしまいます。なるべく同じ日の同じ時間帯に、同じスマートフォンを使って、地面から同じくらいの高さ(胸の高さなど)で測るように心がけましょう。安全のために、必ず大人の人と一緒に調査に行くのも大切なポイントです。
自由研究の進め方
- 準備をする
スマートフォンに無料の「騒音計アプリ(デシベルメーターなど)」をダウンロードします。あとは記録用のノート、筆記用具、写真を撮るためのカメラを用意すれば準備完了です。 - 予想を立てる
「一番うるさいのはどこだろう?」「どれくらい数字が違うかな?」と、行く前に予想をノートに書いておきます。 - 街に出て計測する
駅前、住宅街、大きな道路の近く、広い公園など、いくつかのポイントへ行きます。それぞれの場所で1分間じっと立ち、アプリの画面を見ながら「一番小さかった数字(最小値)」と「一番大きかった数字(最大値)」をメモします。 - 周りの様子を観察する
音を測りながら、「何が音を出しているか(車、人、工事、風など)」や、「周りに音を遮る壁や木があるか」を観察し、メモや写真で残します。 - レポートにまとめる
測った数字を棒グラフにしたり、場所ごとの特徴を地図(マップ)に書き込んだりして、分かりやすくまとめます。
自由研究から発見したアイデア
新しいアイデア 時間や高さによる変化を調べよう
場所だけでなく、別の切り口で音の変化を追跡してみる。
- 時間の変化 同じ住宅街でも、「朝・昼・夕方・夜」で音の大きさがどう変わるかを比べる。
- 高さの変化 マンションに住んでいる場合、「1階のエントランス」と「自分の部屋のベランダ(上の階)」で、外の道路の音の聞こえ方が違うかを調べる。
- お家の中の変化 テレビをつけている時、掃除機をかけている時、家族全員が静かにしている時など、家の中の騒音マップを作ってみる。
時間の変化を調べると、人間の生活リズムが音のデータとして見えてくるので、とても面白い研究になります。
この自由研究に関連する仕事
- 音環境コンサルタント(音響エンジニア) 新しい道路やマンションを作るときに、周りがうるさくならないように音の大きさを予測し、対策を考えるプロフェッショナルです。
- 都市プランナー(街づくりの専門家) 公園や住宅街、商業施設をどこに配置すれば、みんなが静かで快適に暮らせるかを計画する仕事です。
- 自動車や電車の開発者 エンジンやタイヤの音を少しでも静かにして、街に優しい乗り物を作るための研究を行っています。
まとめ
今回は、スマホを使って街の音の大きさを比べる「騒音調査」の自由研究について紹介しました。
普段、耳だけで聞いている音を「数字」というデータに変えることで、「だから駅前はにぎやかなんだ!」「住宅街には音を小さくする工夫があるのかな?」といった、新しい発見や疑問がたくさん生まれてきます。
ぜひ、お気に入りのスニーカーを履いて、お家の人と一緒に街の音を大調査する冒険に出かけてみてくださいね。きっと、いつもの街が全く違う姿に見えてくるはずです!
関連書籍
身近な仕事について考えてみよう!
- 仕事のことを通じて学んだこと、楽しかったこと、難しかったことを書いてみましょう。
- テーマについての新しい発見や、自分が感じたことをまとめます。
- 今後、さらに調べてみたいことや、他の人に教えたいことがあれば、それも書いてみましょう。





