今回のテーマ
「近所の街路樹の落ち葉量/種類を季節ごとに記録し、落ち葉処理時間や街の景観に与える影響を調べてみよう」
私たちの身近にある「街路樹」。普段は何気なく通り過ぎていますが、季節が変わるごとにその姿を大きく変えます。特に秋から冬にかけての「落ち葉」は、美しい景観を作る一方で、掃除をする人々にとっては大変な作業の原因にもなります。 この自由研究は、近所の街路樹を観察し、落ち葉の量や種類を記録することで、「自然のサイクル」と「私たちの生活(掃除の手間や安全性)」がどのように関わっているかを調査するものです。ただの植物観察ではなく、街の環境問題や社会の仕組みにも目を向ける研究です。
自由研究の目的
なぜ、わざわざ落ち葉や掃除の時間を調べるのでしょうか? それは、物事には必ず「メリット」と「デメリット」の両方があることを学ぶためです。 街路樹には、空気をきれいにしたり、夏の暑い日差しを遮ったり、街の景色を美しくしたりする良い効果(メリット)があります。しかし一方で、落ち葉の掃除が大変だったり、雨の日に落ち葉で滑りやすくなったりする課題(デメリット)もあります。 この研究を通して、自分たちの住む街がどのように維持管理されているのかを知り、「自然と人間が共生するためにはどうすればよいか」を考える力を養うことができます。
自由研究のゴール
- レベル1 自分の住む街にどんな種類の木が植えられているかを知り、落ち葉の形や色をスケッチや写真で記録する。
- レベル2 落ち葉の量をゴミ袋の数や重さで測り、掃除にかかる時間を計測する。「どの季節に」「どの木が」一番掃除が大変かをデータにする。
- レベル3 集めたデータをもとに、街路樹の配置が適切かどうかを考えたり、落ち葉をただのゴミにしない活用方法(堆肥化など)を提案したりする。
具体的な実験事例
- イチョウ並木の事例 黄色く色づくイチョウはとても美しいですが、銀杏(ギンナン)が落ちると独特の匂いがしますし、大量の葉が落ちます。お店の前の人は、朝早くから掃除をしているかもしれません。
- サクラの事例 春は花びらが散り、夏は毛虫が発生しやすく、秋は紅葉して葉が落ちます。一年を通して管理が大変ですが、それでも多くの人がサクラを愛しています。
- 常緑樹(じょうりょくじゅ)の事例 クスノキなどの常緑樹は、冬でも葉が落ちにくいと思われがちですが、実は春先に古い葉を一斉に落とすことがあります。「冬だから落ち葉はない」とは限らないのです。
研究を進めるうえで、以下のポイントに注目しよう!
- 「量」の変化を見る 天気(風が強い日の翌日など)によって落ち葉の量がどう変わるか。
- 「人」の動きを見る 誰が掃除をしているか(ボランティア? 市の職員? 近所の人?)。掃除の頻度はどれくらいか。
- 「種類」による違いを見る 葉っぱが大きい木(プラタナスなど)と小さい木(ケヤキなど)では、掃除のしやすさがどう違うか。
- 「安全性」を見る 落ち葉が排水溝を詰まらせていないか、歩道が滑りやすくなっていないか。
自由研究の進め方
- 場所を決める 家の前の通りや、近くの公園など、安全に観察できる場所を1〜2箇所決めます。
- 木を調べる 図鑑やアプリを使って、その木の「名前」と「特徴」を調べます。
- 定点観測(ていてんかんそく)する 1週間に1回など決まった日に、写真を撮り、落ち葉の様子を記録します。
- インタビューや計測をする 可能であれば掃除をしている人に「一番大変な時期はいつですか?」「どれくらいの時間がかかりますか?」とインタビューしてみましょう。自分で掃除を手伝って、ゴミ袋何個分になったか数えるのがベストです。
- まとめる カレンダーやグラフを使って、落ち葉のピークがいつだったか、掃除時間がどれくらいかかったかをまとめます。
自由研究から発見したアイデア
- 「落ち葉ハザードマップ」を作る 落ち葉が多くて滑りやすい場所や、排水溝が詰まりやすい場所を地図にする。
- 「落ち葉アート」の開催 綺麗な落ち葉を使って絵を描いたり、ラミネートしてしおりを作ったりして、落ち葉を「厄介者」から「楽しむもの」に変えるイベントを提案する。
- 「堆肥(たいひ)ステーション」の提案 落ち葉を燃えるゴミに出すのではなく、公園の隅で腐葉土(ふようど)にして、花壇の肥料にするサイクルを提案する。
この自由研究に関連する仕事
- 樹木医(じゅもくい) 木の病気を治し、街路樹が元気に育つように管理するお医者さんです。
- 造園施工管理技士(ぞうえんせこうかんりぎし) 公園や街路樹の植栽計画を立て、メンテナンスを行うプロフェッショナルです。
- ランドスケープ・アーキテクト 街全体の景観をデザインし、人と自然が調和する空間を作る仕事です。
- 都市計画家(としけいかくな) どんな木をどこに植えれば、街が快適で安全になるかを計画する仕事です。
まとめ
街路樹の落ち葉を調べることは、単なる掃除の研究ではありません。それは、「人間が自然(木)と一緒に暮らすことの難しさと素晴らしさ」を知る研究です。 美しい紅葉の裏側には、誰かの掃除の努力があります。木があることで、私たちの心は癒やされます。この自由研究を通して、自分の住む街をもっと好きになり、より良い環境を作るための「未来の視点」を手に入れてください。
関連書籍
身近な仕事について考えてみよう!
- 仕事のことを通じて学んだこと、楽しかったこと、難しかったことを書いてみましょう。
- テーマについての新しい発見や、自分が感じたことをまとめます。
- 今後、さらに調べてみたいことや、他の人に教えたいことがあれば、それも書いてみましょう。





