自由研究437|大気汚染「きれいな空気を守るために!家庭でできる空気浄化の実験」

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きれいな空気を守るために!家庭でできる空気浄化の実験をしよう!

私たちが毎日当たり前のように吸っている「空気」。でも、その空気は本当にきれいなのでしょうか?工場や自動車の排気ガス、遠い砂漠から飛んでくる黄砂、PM2.5といった目に見えない小さな粒子などによって、空気は少しずつ汚れています。これが「大気汚染」です。この研究では、大気汚染という大きな問題を、家庭でできる簡単な「空気浄化の実験」を通して、身近な科学として探求していきます。

どうして空気浄化の実験するの?

きれいな空気は、私たちが元気に生きていくために欠かせない、大切な宝物です。空気が汚れると、ぜんそくなどの病気の原因になったり、植物が元気に育たなくなったり、地球全体の気候にまで影響を与えることがあります。この問題について学ぶことは、自分や大切な家族の健康を守る第一歩です。そして、私たちが暮らす地球の未来を守るために、自分に何ができるのかを考えるきっかけにもなるのです。

自由研究のゴール

この研究を通じて、以下のような力を身につけることが目標です

  • レベル1 知る! 大気汚染はなぜ起こるのか?空気の汚れの正体は何か?その原因を理解する。
  • レベル2 試す! 身近なものを使って、汚れた空気を本当にきれいにできるのか実験し、その効果を確かめる。
  • レベル3 行動する! 実験でわかったことをもとに、家族や友達と協力して、きれいな空気のためにできることを考え、実践できるようになる!

きれいな空気を取り戻すための取り組み例

  • 事例① 工場のハイテクフィルター 昔は工場の煙突から黒い煙がモクモク出ていましたが、今は技術が進歩し、煙に含まれる有害な物質を、巨大な空気清浄機のような「フィルター」で取り除いてから外に出しています。
  • 事例② 排気ガスを出さない自動車 ガソリンで走る自動車は、空気を汚すガスを出してしまいます。そこで、電気で走る「電気自動車(EV)」や、水素で走る「燃料電池車」など、クリーンなエネルギーで動く車がどんどん開発されています。
  • 事例③ 植物の力で街を緑化 植物には、空気中の汚れた物質を吸い取って、きれいな酸素を出してくれる働きがあります。この力を利用して、建物の屋上や壁を緑でいっぱいにしたり、公園を増やしたりする「緑化活動」が世界中で進んでいます。

研究を進めるうえで、以下のポイントに注目しよう!

  1. 安全第一! 火や危ない薬品は絶対に使わず、お家の人と一緒に実験しよう。
  2. 比べる対象を用意しよう! 「実験したもの」と「していないもの」を比べることで、結果がはっきりわかる。
  3. 記録は丁寧に! 写真や絵、気づいたことを日付と一緒にノートに記録しよう。記録が宝物になる。
  4. 「なぜ?」を考えよう! 「なぜ公園の空気はきれいに感じるんだろう?」など、自分なりの仮説(予想)を立てて実験してみよう。
  5. 工夫を楽しもう! 身の回りにあるもので、「もっといい方法はないか?」と工夫すること自体が素晴らしい発見につながる。

自由研究の進め方

  • ステップ1 空気の「汚れ」を捕まえよう!
    1. 白い画用紙や半分に切ったペットボトルの表面に、うすくワセリンを塗る。
    2. これを「空気の汚れトラップ」として、ベランダ、交通量の多い道路のそば、静かな公園など、いくつかの場所に数日間設置する。
    3. どこに置いたトラップが一番黒くなったかな?場所によって汚れは違うだろうか?
  • ステップ2 手作り空気清浄機に挑戦!
    1. ペットボトルの底を切り、飲み口の方にガーゼをあて、中に脱脂綿や活性炭(金魚用のフィルターなどでOK)を詰めて、手作りフィルターを作る。
    2. お家の人に協力してもらい、お線香の煙などを別の大きなペットボトルに少しだけ集める。
    3. 煙が充満したペットボトルに手作りフィルターをしっかり取り付け、ゆっくりと息を吹き込むと、出てくる空気に変化はあるか観察しよう。
  • ステップ3 植物のパワーを確かめよう!
    1. 同じくらいの大きさの観葉植物(サンスベリアなどがおすすめ)と、大きな透明のビニール袋を2枚用意する。
    2. 袋の一つには植物を入れ、もう一つは空のままにする。
    3. 両方の袋に、お線香の煙を同じくらい入れ、口を輪ゴムでしっかり閉じる。
    4. 日当たりの良い場所に置き、数時間後、袋の中の煙の消え方や匂いに違いがあるか比べてみよう。

自由研究から発見したアイデア

実験から、どんな新しいアイデアが生まれるだろう?ここでは未来のヒントになる3つのアイデアを紹介します。

  • アイデア① 「空気キレイ度おしらせバッジ」 通学カバンにつけられる小さなバッジ。空気の汚れ具合によって、バッジの色がスマイルマーク(きれい)から悲しいマーク(汚れている)に変わる。みんなが空気の状態を意識するきっかけになるかも!
  • アイデア② 「わたしのグリーンカーテン大作戦」 自分の部屋の窓際に、空気清浄効果の高いツル性の植物(アイビーなど)を植えて、緑のカーテンを作る。部屋に入る太陽の光を涼しくしてくれるだけでなく、空気もきれいにしてくれる一石二鳥のプロジェクト。
  • アイデア③ 「雨水ミストで空気洗い」 ベランダに溜めた雨水を、霧吹き(ミスト)にしてまく装置を考える。細かい水の粒が、空気中のホコリやチリをキャッチして地面に落としてくれる、自然の力を利用した空気洗浄システム。

この自由研究に関連する仕事

        • 環境コンサルタント 工場や会社に「どうすればもっと環境に優しくなれるか」をアドバイスする専門家。
        • 大気化学者・研究者 空気の成分を詳しく分析し、大気汚染の原因や健康への影響を科学的に解明する仕事。
        • 自動車エンジニア 排気ガスを出さない電気自動車(EV)や、未来のクリーンな乗り物を開発する技術者。
        • 家電メーカーの開発者 花粉やウイルスまで除去できる、高性能な空気清浄機を設計・開発する仕事。
        • 都市プランナー・建築家 風の通り道や緑の配置を工夫して、街全体の空気がきれいになるような都市や建物をデザインする仕事。

        まとめ

        今回の研究を通して、大気汚染が私たちのすぐそばにある問題だということ、そして、植物の力や簡単なフィルターでも空気をきれいにできる可能性があることがわかったはずです。大きな地球の環境問題も、まずは自分の家の周りの空気に興味を持つことから始まります。実験で試したこと、考えたことを、ぜひ家族や友達に話してみてください。「どうすれば、もっと空気がきれいになるかな?」と話し合うこと、そして、小さなことでも行動してみること。それこそが、きれいな空気を守る「アクションヒーロー」への大切な第一歩なのです。

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        • 仕事のことを通じて学んだこと、楽しかったこと、難しかったことを書いてみましょう。
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        • 今後、さらに調べてみたいことや、他の人に教えたいことがあれば、それも書いてみましょう。

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