OKRとは
OKR（Objectives and Key Results）とは、「目標とその達成のための主要な成果」で、目指す定性目標（Objectives）に対してObjectives達成のための主要な成果である数値目標（Key Results）を明確化した定性定量目標設計です。OKRは目標の設定・管理を目的とするフレームワークで、組織目標の明確化と企業・個人の結束力向上に効果を発揮します。
| Objectives（O） | Key Results （KR） |
|---|---|
| 組織や部門が目指す理想の姿や理想の状態 | 定性目標達成のための主要な成果指標 |
| 定性目標・目標状態 | 定量定性成果指標 |
| 組織が目指す理想の姿や状態を設定 | 定性状態を叶える数値目標とアクションを設定 |
| 個人の設定を合わせて評価プログラムへ | 1〜5つの成果指標を設定 |
| 目標達成率60〜70%の挑戦的な目標設定 | Googleでは0〜1.0の範囲で達成度合いを評価 |
| 高いモチベーションをもてる目標設定が重要 | 目標に対する先行指標 |
KPIとは
KPI（Key Performance Indicator）は、主要業績成果指標と呼ばれているもので、最終目標（KGI）達成の過程において、達成したい定量目標になります。OKRの理想の達成率が60%〜70%に対して、KPIの理想の達成率は100%です。そのため、KPIは大きく2つのメリットがあります。1つは、進捗の測定、管理に役立つというメリット、2つ目は業績のモニタリングに役立つということです。KPIの弱点は、数字だけを追ってしまい、本質を見落とすケースがあることです。
OKRの設計例
自動車販売会社
OKR（Objectives and Key Results）は、目標を設定し、達成度を評価するためのフレームワークです。自動車販売会社を例にしたマネジメントレイア、販売部門レイア、広報レイアのOKRを考えます。
1. マネジメント層のOKR
- 12か月以内に市場シェアを5％増加させる
- 新規顧客獲得率を10％向上させる
- 主要競合他社の動向を定期的に分析し、競争戦略を見直す
- 顧客満足度調査のスコアを15％向上させる
- クレーム処理の平均時間を50％短縮する
- 顧客サポートチームのトレーニングプログラムを導入し、全員が完了する
2. 販売部門レイヤ
- 四半期ごとの売上目標を10％上回る
- 各販売員の平均販売数を月間5台にする
- 3か月以内に新車モデルの販売キャンペーンを展開し、販売数を20％増加させる
- 毎月新規顧客を50人獲得する
- 見込み客へのフォローアップ率を90％以上にする
- 地域イベントでのプロモーションを月に2回実施し、500リードを生成する
3. 広報レイヤ
- SNSフォロワー数を6か月で25％増加させる
- メディア露出件数を20％増加させる
- ブログ記事やプレスリリースを毎月4本発信する
- オンラインレビューの平均評価を4.5以上に保つ
- 顧客の声を取り入れたキャンペーンを年に2回実施する
- 社会貢献活動の参加回数を年に4回に増やす
これらのOKR設計から、各レイヤーの目標達成に向けた具体的な行動計画の設計イメージが理解できればOKです。OKRは組織全体の成長と成功を支えることができる概念です。
UnsplashのStartaê Teamが撮影した写真
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