世界の仕事302｜巨大な船で世界を大冒険！地球の暮らしを支える海のプロ、航海士と船舶エンジニアの仕事

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海の世界を探る！船舶エンジニアと航海士の役割とは？

船舶エンジニアと航海士は、巨大な船を動かし、世界中の海を舞台に人やモノを運ぶ仕事です。エンジニアは船の心臓部であるエンジンを守り、航海士は安全な航路を導きます。二つの専門職が協力し、世界の物流を支えています。

この仕事の最大の魅力は、地球規模の壮大なスケールで活躍できることです。数ヶ月にわたる航海で世界中の港を訪れ、多様な文化に触れることができます。また、巨大な船を動かすという大きな責任と、仲間と協力して困難なミッションを達成するやりがいは、他では味わえない特別なものです。暮らしや産業に不可欠な物資を運ぶことで、世界中の人々の生活を支えているという実感も、大きな誇りとなるでしょう。

船舶エンジニアと航海士の仕事とは？

船の仕事は、大きく二つの専門チームに分かれています。

船舶エンジニア（機関士）

船の「心臓部」であるエンジンや、電気を作る発電機、船内の生活に必要な様々な機械のすべてを管理するのが船舶エンジニアの仕事です。例えば、日本からアメリカへ自動車を運ぶ巨大な船では、エンジニアたちが24時間体制で機械の音や温度、振動をチェックし、故障がないか常に気を配っています。もしトラブルが起きても、自分たちの知識と技術で修理し、航海を続けます。船が無事に目的地に着くための、縁の下の力持ちです。

航海士

船の「頭脳」として、船の進むべき道（航路）を計画し、安全に船を操縦するのが航海士の仕事です。船長（キャプテン）を頂点に、一等、二等、三等航海士がいます。レーダーや電子海図などの最新機器を使い、天気や海の状況を読みながら、何日もかけて目的地を目指します。港に出入りする時や、狭い海峡を通る時など、特に難しい操船では、チーム全員で集中して船を導きます。

船舶エンジニアと航海士の魅力！

世界中を旅できる！ 仕事で世界中の港に行くことができます。ヨーロッパの歴史的な街並み、南米の陽気な雰囲気、アジアの活気ある市場など、寄港地での短い時間でも、その国の文化や食事に触れる貴重な体験ができます。
給料や報酬が高い！ 専門的な知識と技術が求められ、長期間家を離れるため、給料は比較的に高いです。特に世界中を航海する外航船の場合、20代の若手でも年収600万円以上、経験を積んで船長クラスになると年収1500万円以上を目指すことも可能です。
チームで働く楽しさ！ 船の中では、国籍も年齢も様々なクルー（船員）が一緒に生活し、働きます。困難な状況でも、皆で知恵を出し合い、助け合って乗り越えた時の達成感は格別です。一生の友達ができるかもしれません。
最先端の技術に触れられる！ 現代の船は、GPSやレーダー、自動操舵システムなど、ハイテク技術の塊です。これらの機器を使いこなし、巨大な船を動かすことは、まるで未来の乗り物を操縦するような面白さがあります。
社会を支えるやりがい！ 私たちが毎日使うスマートフォンや、着ている服、食べているもの。その多くは船によって世界中から運ばれてきます。自分の仕事が、世界中の人々の生活を豊かにしていると実感できる、とても誇り高い仕事です。

船舶エンジニアと航海士になるには？

船や海への興味を持つ！ まずは船や海に興味を持つことからスタート！船の図鑑を読んだり、港へ行って大きな船を見たり、船に乗るイベントに参加したりしてみよう。「どうして大きな鉄の船が浮くんだろう？」「どうやって道に迷わず世界中を旅できるんだろう？」と考えてみよう。
専門の学校について調べる！ 船員になるには、商船高等専門学校（商船高専）や、大学の海洋学部・海事学部、海上技術学校などで専門知識を学ぶのが一般的です。どんな学校があるか、インターネットや資料で調べてみよう。君の家の近くにもあるかな？
必要な科目を頑張る！ 船を動かすには、数学や物理、英語がとても大切になります。航路の計算、機械の仕組みの理解、そして世界中の人々とコミュニケーションするために必要です。今のうちから学校の勉強を頑張ってみよう。
資格取得を目指す！ 学校で勉強しながら、「海技士」という国家資格の取得を目指します。実際に船に乗って訓練する「乗船実習」は、未来の仕事に直結する貴重な体験です。資格を取れば、いよいよプロへの扉が開かれます。君ならどんな船の資格に挑戦したい？
海運会社への就職！ 資格を取得したら、船を運航している海運会社に就職します。最初は三等航海士や三等機関士としてキャリアをスタートし、経験を積んで、船長や機関長という船の最高責任者を目指します。どんな会社の船に乗りたいか、夢を膨らませてみよう！

この分野で有名なプロフェッショナル

小西智子さん

日本の大手海運会社である日本郵船で、同社132年の歴史の中で初の女性船長となったのが小西智子さんです。幼い頃から海が好きで、商船高等専門学校で学び、航海士としてのキャリアをスタートさせました。世界中の海で経験を積み、多くの男性船員をまとめるリーダーシップと、確かな操船技術で、巨大な自動車専用船の船長という夢を叶えました。その活躍は、性別に関わらず、夢に向かって努力すれば道は開けることを示しており、未来の船員を目指す多くの子供たちにとって大きな希望の星となっています。

マーケィングの観点から見ると？

船乗りの仕事は、未来に向けてさらに重要でエキサイティングなものになります。インターネット通販の拡大で、世界中のモノの移動はますます増えるため、船の役割はさらに大きくなるでしょう。また、地球環境を守るため、これからの船は、CO2を出さない新しい燃料（アンモニアや水素など）で動くようになります。さらに、AI（人工知能）が船の安全な運航をサポートする「自動運航船」の開発も進んでいます。未来の船舶エンジニアや航海士は、こうした新しい技術を使いこなし、より安全で、地球にやさしい方法で世界をつなぐ、重要な役割を担うことになるのです。

自由研究の例

船舶エンジニアと航海士の仕事をもっと知りたいあなたに、こんな自由研究はいかが？

テーマ決め　船の何を調べる？
- 一番大きな船ってどんな船？何を運んでいるの？
- 昔の船と今の船はどう違うんだろう？
- 船乗りは船でどんな生活をしているの？
- どうして日本の周りにはたくさんの船がいるの？
情報収集　調べてみよう！
- 図書館やインターネットで「船」「海運」「航海士」などのキーワードで調べてみよう。
- 港や船の博物館に行って、本物の船や模型を見てみよう。
- もし近くに船員さんがいたら、話を聞いてみるのもいいね。
整理　わかったことをまとめよう！
- 船の種類と運んでいるものを、絵や写真と一緒にノートにまとめてみよう。
- 1日の船員のスケジュールを想像して書いてみよう。
- 日本の港に出入りする船の数を、グラフにしてみると面白いかも？
発表　みんなに伝えよう！
- 調べたことを大きな紙にまとめて、クラスで発表しよう。
- 「未来の船」を想像して、絵を描いて発表するのもいいね！君ならどんな船をデザインする？

まとめ

船舶エンジニアと航海士は、私たちの目には見えないところで、世界中の人々の生活と経済を力強く支えている、なくてはならない仕事です。広い海と空の下、大きな船を自分の手で動かし、世界中を冒険する。それは、困難も多いけれど、大きな責任感と、言葉にできないほどのやりがい、そして素晴らしい仲間との出会いに満ちています。この記事を読んで、少しでも船の仕事に興味を持ってくれたなら、ぜひ君の目で、港で活躍する船や人々の姿を見てください。そこには、君の未来につながる、広大な世界が広がっているはずです。