今回のテーマ
「地域の商店街の営業時間と来客数の傾向を比較してみよう」
皆さんの家の近くに「商店街」はありますか? 「お肉屋さんは夕方に混んでいるけれど、文房具屋さんはいつ開いているんだろう?」「夜になるとシャッターが閉まっている店が多いのはなぜ?」そんな疑問を持ったことはないでしょうか。
この自由研究では、「お店が開いている時間(営業時間)」と「実際に道を歩いている人の数(来客数)」を自分自身で調査し、その関係をグラフにして比較します。街の活気がどのように生まれているのかを数字で解き明かす、社会科と算数が合体したような探究プロジェクトです。
自由研究の目的
「世の中の需要(ほしい・行きたい)と供給(サービスを提供する)」のバランスを知るためです。 もし、たくさんの人が歩いているのに、お店が全部閉まっていたらもったいないですよね? 逆に、誰もいないのに店を開けておくのは、電気代や人件費の無駄になってしまいます。
この調査を通じて、街を「データ」で見る力が養われます。これは将来、ビジネスをしたり、街づくりを考えたりする時に欠かせない「分析力」の基礎になるのです。
自由研究のゴール
- 観察のプロ なんとなく見ていた景色を、「数字」として捉えられるようになります。
- グラフの達人 2つの異なるデータ(時間と人数)を一つのグラフにまとめ、比較できるようになります。
- 街のコンサルタント 「もっとこうすれば街が賑わうのに!」という自分なりのアイデアを論理的に語れるようになります。
具体的な事例
例えば、ある駅前の商店街で調査をしたとしましょう。
- Aさんの予想 「夕飯の買い物客が多いから、17時ごろが一番賑わっているはずだ!」
- 実際の調査結果
- 16時から18時は確かにお客さんが多いが、八百屋さんは18時に閉まってしまう。
- 一方で、20時ごろには塾帰りの学生や仕事帰りの大人がたくさん歩いているのに、開いているのはコンビニだけ。
このように、「人が求めている時間」と「お店が開いている時間」にズレ(ギャップ)があることが見えてきます。このズレこそが、新しい発見の宝庫です。
研究を進めるうえで、以下のポイントに注目しよう!
- ターゲットを決める 商店街全体を見るのは大変なので、「特定の3〜5軒」に絞って詳しく調べるのがおすすめです。
- 同じ場所で測る 人の流れを数えるときは、毎回同じ場所(角のポストの前など)に立って、5分間など時間を決めてカウントしましょう。
- 「なぜ?」をメモする 「今日は雨だから人が少ない」「特売日だからお肉屋さんが混んでいる」といった、数字以外の理由もメモしておくと、後でまとめやすくなります。
自由研究の進め方
- 準備 調査する商店街を選び、地図を書き写します。お店の名前と営業時間を調べましょう。
- 調査表の作成 横軸に時間、縦軸に来客数を書ける表を作ります。
- 実地調査 朝・昼・夕方・夜など、時間を変えて商店街に行き、通行人の数を数えます(安全のため、必ず大人と一緒に調査しましょう)。
- グラフ作成 調査結果をグラフにします。お店が開いている時間を色付きの線で引き、その上に通行人の数の変化を重ねます。
- 考察 グラフを見て、「お店の営業時間は、人の流れに合っているか?」を考えます。
自由研究から発見したアイデア
調査が終わったら、「もし自分が市長さんや商店街の会長さんだったら?」と考えてみましょう。
- 「夜の図書カフェ」案 夜に歩いている学生が多いなら、閉まっているお店のスペースを借りて、21時まで勉強できるカフェを作ったらどうだろう?
- 「早朝パン・野菜市」案 朝早くに散歩しているお年寄りが多いなら、開店時間を1時間早めて「朝活マーケット」を開いたら喜ばれるかも!
データに基づいたアイデアは、ただの思いつきよりもずっと説得力があります。
この自由研究に関連する仕事
- マーケティングリサーチャー 人々が何を求めているかを調査し、新商品やお店の戦略を立てる仕事。
- 都市計画家(タウンプランナー) 道路の作り方や建物の配置を考え、住みやすい街をデザインする仕事。
- データサイエンティスト 膨大なデータから、世の中の法則を見つけ出す情報のスペシャリスト。
- 店舗プロデューサー どこにどんなお店を出せば繁盛するかをアドバイスする仕事。
まとめ
街は生き物のように、時間とともに姿を変えます。 営業時間を調べることは、お店の「やる気」を知ること。来客数を調べることは、街の「ニーズ」を知ることです。
この2つを比べることで、普段は何気なく通り過ぎている商店街が、全く違った景色に見えてくるはずです。さあ、ノートとペンを持って、あなたの街の「ベストタイミング」を探しに行きましょう!
関連書籍
身近な仕事について考えてみよう!
- 仕事のことを通じて学んだこと、楽しかったこと、難しかったことを書いてみましょう。
- テーマについての新しい発見や、自分が感じたことをまとめます。
- 今後、さらに調べてみたいことや、他の人に教えたいことがあれば、それも書いてみましょう。





