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今回のテーマ
「雨水の pH や硬度を調べて、地域ごとの雨の性質を比較してみよう」
空から降ってくる雨は、どこでも同じ「ただの水」だと思っていませんか?実は、雨は空から落ちてくる間に、その地域の空気中に含まれる物質や塵を吸収しています。
この研究では、日本各地(あるいは近隣の異なる地点)で雨水を採取し、pH(水素イオン指数)や硬度を測定します。目に見えない雨の性質を数値化することで、私たちの住む環境の「今」を映し出す鏡として雨を捉え直すプロジェクトです。
自由研究の目的
- 環境問題への気づき 工場地帯や交通量の多い場所では、排気ガスの影響で雨が酸性(酸性雨)に傾くことがあります。
- 地理と地質の関係 土壌の成分が空気中に舞い上がり、雨の硬度に影響を与えることがあります。
- 科学的思考 「なぜ地域によって差が出るのか?」という問いを立て、仮説を検証するプロセスは、科学の基礎となります。
自由研究のゴール
- 初級 自分の家の雨を測り、pH紙の色が変わる様子を観察する。
- 中級 離れた場所(祖父母の家や旅行先など)の雨と比較し、その違いを考察する。
- 上級 降り始めの雨と、1時間降り続けた後の雨を比較し、空気が浄化される仕組みをデータで証明する。
具体的な事例
- 都市部(東京や大阪) 交通量が多く、降り始めの雨はわずかに酸性(pH 5.0前後)を示すことがある。
- 離島や山間部 空気中の不純物が少なく、中性(pH 7.0)に近い純粋な雨に近い値が出る。
- 火山に近い地域 火山ガスの影響で、他よりも強い酸性を示す場合がある。
このように、「場所」と「数値」をセットで記録することで、地図の上に自分だけの「雨マップ」が出来上がります。
研究を進めるうえで、以下のポイントに注目しよう!
- 容器の洗浄 使う容器(ペットボトルやカップ)は、水道水の成分が残らないよう、精製水や一度雨水ですすいでから使用します。
- 測定タイミング 降り始めの10分間は最も大気の汚れを含んでいます。比較する際は「降り始め」か「しばらく降った後」かを統一しましょう。
- 試薬の活用 pH試験紙だけでなく、デジタル測定器や、水の硬度を測るための「硬度測定キット(パックテスト)」を用意すると、より詳細な分析が可能です。
自由研究の進め方
- 準備 清潔な容器を複数用意し、設置場所(庭、ベランダ、公園など)を決めます。
- 採取 雨が降り出したら容器を設置します。地面からの跳ね返りが入らないよう、少し高い位置に置くのがコツです。
- 測定 採取した雨水のpHと硬度を測定します。
- 記録 日時、場所、天気(前日の天気も重要)、測定結果をノートにまとめます。
- 比較・考察 各地域のデータを地図にプロットし、なぜその数値になったのか、周辺の工場、交通量、自然環境から理由を推測します。
自由研究から発見したアイデア
- 「植物への影響テスト」 採取した雨水と水道水で、植物の成長速度に違いが出るか実験する。
- 「天然の洗剤作り」 硬度が非常に低い「軟水」の雨水を使って、石鹸の泡立ちが水道水とどう違うか検証する。
- 「雨の味(?)の予想」 飲用は厳禁ですが、成分から「もし飲めるならどんな味がするか」を科学的に推測してみる。
この自由研究に関連する仕事
- 気象予報士 空の動きを読み、雨の降り方を予測するスペシャリスト。
- 環境コンサルタント 地域の水質や大気を調査し、環境保護の提案をする仕事。
- 水質浄化技術者 汚れた水をきれいにする技術を開発し、インフラを支えるエンジニア。
- 農学研究者 雨の成分が作物に与える影響を研究し、おいしい野菜を作る手助けをする。
まとめ
雨はただ天気を悪くするものではなく、「空からの手紙」です。その手紙には、その地域の空気のきれいさや、環境の個性が凝縮されています。
pH試験紙一枚で、あなたも今日から環境科学者です。次に雨が降る日が待ち遠しくなる、そんな自由研究を始めてみませんか?
関連書籍
身近な仕事について考えてみよう!
- 仕事のことを通じて学んだこと、楽しかったこと、難しかったことを書いてみましょう。
- テーマについての新しい発見や、自分が感じたことをまとめます。
- 今後、さらに調べてみたいことや、他の人に教えたいことがあれば、それも書いてみましょう。





