INDEX
教育制度の特徴
- 教育は完全無償:初等教育から大学まで学費が無料。教科書や制服も支給される。
- 義務教育は9年間:
- 前期初等教育(1年生~6年生)
- 前期中等教育(7年生~9年生)
- 高等教育の選択肢:
- 技術・職業教育(ポリテクニック)か大学進学のどちらかを選択
- 大学も無償で、卒業後の職業訓練や再教育制度も充実
教育への政府の支出が大きい:GDPの12~13%を教育に投資(世界的にも高水準)
教育方法
- 少人数制で手厚い指導:1クラス20~25人程度で、教師が個別指導を行う
- 実践重視の教育:暗記だけでなく、ディスカッションやプロジェクト学習を重視
- 「教育=社会奉仕」の考え方:学んだ知識を社会に還元する精神を育む
- 道徳・政治教育が重要視:社会主義思想の影響を受け、革命や歴史についての教育が強化されている
教育への取り組みや支援
- 師の育成が充実:
- 教員養成機関で厳しいトレーニングを受ける
- 学教校ごとに「指導教師」がいて、新人教師をサポート
- 識字率99%以上:1959年の革命後、大規模な識字教育キャンペーンを実施
- 医療・スポーツ教育も重視:医学教育は世界トップレベルで、外国人留学生も多数
子供達の1日の過ごし方
(例:小学生のスケジュール)
- 7:30~8:00 登校・朝の会
- 8:00~12:00 授業(数学、スペイン語、社会など)
- 12:00~13:00 給食・昼休み(学校提供の食事)
- 13:00~15:30 午後の授業(音楽、スポーツ、道徳教育など)
- 15:30~16:30 クラブ活動・課外授業
- 16:30~18:00 学校で宿題をする時間(家庭の負担を減らすため)
※ 共働きの親が多いため、学校で宿題を終わらせる仕組みがあるのが特徴的!
教育と社会の関係
- 学校と地域社会の連携が強い:教師、親、地域住民が協力して子供を育てる
- 教育は国家の発展戦略の中心:
- 医療・科学分野の発展に貢献(多くの医師が海外派遣される)
- スポーツ分野でも成果を出し、オリンピック選手を多数輩出
- 学生は社会活動に積極的に参加:農業や地域奉仕活動を通じて、社会貢献の意識を育む
国が抱える教育の課題と未来
- 教師不足と低賃金:
- 教師の給与が低く、国外に流出することが多い
- 若い世代が教師の職を敬遠しがち
- 経済制裁による影響:
- アメリカの経済制裁の影響で、教材や設備が不足することも
- IT・デジタル教育の発展が遅れがち
- 将来の変化への適応:
- 社会主義の影響が強い教育システムが、今後どこまで変化するかが課題
- 民間教育の導入や、留学制度の拡充が求められている
教育と文化や価値観の関係
「社会貢献」の精神が根付いた文化
例:キューバの医師派遣プログラム
- キューバの医学教育は世界トップレベルで、卒業した医師は国内外で活躍
- 特に発展途上国への医師派遣が盛んで、現在もアフリカや中南米に多くのキューバ人医師がいる
- これは、「学んだ知識は社会のために使う」 という教育の影響が大きい
例:地域活動への積極的な参加
- 学校教育の中で、農作業や清掃などの社会奉仕活動が組み込まれている
- そのため、大人になっても ボランティア活動や助け合いの精神が強い
- 近所付き合いも密接で、「家族のような関係」を築く文化が根付いている
競争よりも「平等」を重視する社会
例:収入格差が少なく、連帯意識が強い
- キューバでは、医師や教師と労働者の給与差が小さい(極端な貧富の差がない)
- 教育の中で「みんなで協力して成功する」ことを学ぶため、個人主義よりも集団意識が強い
- そのため、助け合いの精神が社会全体に根付いている
例:スポーツ文化の発展
- キューバはオリンピックで多くのメダルを獲得しているが、これは 教育の中でスポーツが重要視されている から
- 「個人の勝利」よりも「国の誇り」 を大切にする傾向が強く、選手も国のために努力する
アートや音楽に対する誇り
例:無料の音楽・芸術教育が才能の開花を促す
- キューバでは 音楽・ダンス・アートの教育が充実 しており、子供の頃からリズム感や表現力を育てる
- これが サルサやソン(キューバ音楽)などの文化を世界に広める ことにつながっている
- 「学びは人生を豊かにするもの」という価値観が根付いているため、音楽や芸術は特権階級のものではなく、誰もが楽しむもの という意識が強い
独立精神と「革命」への誇り
例:政治意識が高く、自国の歴史を大切にする
- 教育の中で、キューバ革命(1959年)やチェ・ゲバラ、フィデル・カストロの思想を学ぶ
- そのため、キューバ人は政治に関心が高く、自国の独立を誇りに思っている。
- 社会主義の価値観 を守ることが大切だと考え、アメリカ資本主義とは異なる道を選んでいる
「物が少なくても幸せに生きる」価値観
例:経済的な困難の中でも工夫して暮らす
- キューバは経済制裁の影響で物資が不足していることが多い
- しかし、教育を通じて「創意工夫の大切さ」や「助け合いの精神」を学ぶため、少ない資源で生活するスキルが高い
- 例えば、古い車を修理しながら長年使う、限られた食材で工夫して料理を作るなど、「リサイクル精神」が強い
まとめ
キューバの教育は 「無償・平等・社会貢献」 を軸にした独自のシステムです。特に 識字率の高さ、医療・スポーツ分野の教育の充実 は世界でも評価されています。単に学力をつけるだけでなく、「社会貢献」「平等」「助け合い」 を重視する文化を育んでいる
その結果、
✔ 医療・スポーツ・芸術などで世界的な成功を収める
✔ 社会のために学び、助け合いを大切にする
✔ 物が少なくても「工夫と連帯」で豊かに暮らす
といった、キューバならではの価値観やライフスタイル につながっています
ただし、 経済制裁による教材不足や、教師の待遇改善 などの課題もあり、今後どのように変化していくのかが注目されています
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