世界の仕事396|仮想現実で心を癒やす!VR心理療法士の新しいカウンセリング

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仮想現実で心を癒やす!VR心理療法士とは?

VR心理療法士は、VR(仮想現実)技術を使って心に悩みを持つ人を助ける仕事です。専用のゴーグルを使い、高い場所や人混みなど、患者さんが苦手とする場面をゲームのような空間で安全に再現します。そこで少しずつ慣れる練習をサポートする、最新テクノロジーと優しさを組み合わせた未来の心の専門家です。

まるで魔法のように、診察室を「飛行機の中」や「大勢の観客がいるステージ」に変えることができます。言葉だけで伝えるのが難しい不安も、VRなら体験を通して乗り越えることができます。「ゲームや機械が好き」という気持ちと、「人と話して助けたい」という両方の気持ちを活かせるのが最大の魅力です。 また、現実では再現が難しい状況でも、VRならスイッチ一つで安全に作り出せます。最新の科学で人の心を癒やし、勇気と笑顔を取り戻すお手伝いができる、とてもやりがいのある仕事です。

VR心理療法士とは?

この仕事は、カウンセリング(お話を聞くこと)と、VR体験をセットで行います。具体的には、以下のような悩みを持つ人を助けます。

具体的な事例: 例えば、「高所恐怖症(高いところが怖い)」の人を治療する場合を想像してみてください。

いきなり高いビルに行くのは怖すぎますよね?そこでVR心理療法士の出番です。 患者さんにVRゴーグルをつけてもらい、まずは「ビルの1階」の映像からスタートします。先生は隣で心拍数などのデータを見ながら、「大丈夫ですか?少しエレベーターで上がってみましょうか」と優しく声をかけます。

もし怖くなったら、すぐにゴーグルを外せば安全な診察室に戻れます。 このように、「怖いけれど、実は安全」という体験を脳に学習させることで、少しずつ恐怖心を消していくのです。これを「暴露療法(ばくろりょうほう)」と言いますが、VRを使うことで、よりスムーズに、ゲームのような感覚で治療に取り組むことができます。

        VR心理療法士の魅力!

        1. 「ゲームの力」を医療に活かせる
          あなたが普段遊んでいるゲームのような3D空間が、誰かの病気を治す薬の代わりになります。「楽しい」「リアル」という技術が、人を救う道具になるのです。
        2. 結果が目に見えてわかる
          「先週はVRの中でしか高いところに立てなかったけれど、今日は実際の歩道橋を渡れました!」というように、患者さんができるようになったことを一緒に喜ぶことができます。
        3. 世界中どこでも仕事ができる
          VR機材とインターネットがあれば、遠く離れた国に住む患者さんともカウンセリングが可能です。日本の家から、アメリカやブラジルの患者さんを診察する、なんてことも将来当たり前になるでしょう。
        4. 平均的な年収や報酬が高い傾向にある
          心理学の知識だけでなく、最新テクノロジーの知識も必要とされる専門職です。そのため、一般的なカウンセラーよりも収入が高い傾向にあります。国や経験によりますが、アメリカなどの先進国では日本円で
          約700万円〜1000万円以上の年収を得るプロフェッショナルも多くいます。
        5. 新しい治療法を発明できる
          まだ新しい分野なので、「こんなVR映像を作れば、こんな悩みが解決できるかも?」と、あなた自身のアイデアで新しい治療プログラムを開発するチャンスがあります。

        VR心理療法士になるには?

        • ステップ1 心について興味を持つ
          まずは人の心に興味を持ちましょう。「なぜ人は怖がるんだろう?」「どうすれば安心するんだろう?」と考えてみてください。
          友達が落ち込んでいる時、あなたならどんな言葉をかけますか?
        • ステップ2 テクノロジーに触れる
          VRゲームやメタバース、パソコンなどに詳しくなりましょう。どんな映像がリアルに感じるか、研究してみてください。 あなたが「まるで本物みたい!」と思ったゲームや映画はありますか?
        • ステップ3 大学で心理学を学ぶ
          大学に進学して、本格的に心理学や臨床心理学を学びます。心の病気や、その治し方についての基礎知識が必要です。
        • ステップ4 資格を取ってトレーニングする
          「臨床心理士」や「公認心理師」といった心の専門家の資格を取ります。さらに、VR技術を使った治療法の専門トレーニングを受けます。
        • ステップ5 現場で経験を積む
          病院やクリニック、またはVR治療を開発する研究所で働き始めます。 質問:あなたは病院で働くのと、研究所で新しいソフトを作るの、どっちに興味がありますか?

        この分野で有名なプロフェッショナル

        アルバート・スキップ・リッツォ博士(Dr. Albert Skip Rizzo)

        アメリカの南カリフォルニア大学で研究をしている、臨床VRのパイオニアです。彼は、戦争に行って怖い体験をし、心に深い傷(PTSD)を負ってしまった兵士たちのために「Bravemind(ブレイブマインド)」というVRシステムを開発しました。 彼は、「VRは単なる遊び道具ではなく、心を救うための強力なツールになる」と信じて研究を続けています。彼の情熱のおかげで、世界中の多くの兵士や患者さんが、再び社会で元気に暮らせるようになっています。まさにこの分野のヒーローと言える存在です。

        マーケィングの観点から見ると?

        VR心理療法士の活躍の場は、これから世界中で爆発的に広がります。

        なぜなら、「心の悩み」は国境を超えて共通の問題だからです。言葉が通じにくくても、VRの映像を見せることで感覚を共有しやすいため、言葉の壁を超えた治療もしやすくなります。

        また、将来的には「メタバース(インターネット上の仮想空間)」の中にクリニックを作り、世界中の人がアバターの姿で気軽に相談に来れるようになるでしょう。日本にいながら世界中の人の心を癒やすことができる、まさにグローバルな未来の仕事です。

        自由研究の例

        VR心理療法士の仕事をもっと知りたいあなたに、こんな自由研究はいかが?

        • ステップ1 身近な「恐怖」を調査しよう
          家族や友達にアンケートをとってみましょう。
          質問:「高い所」「暗い所」「虫」「狭い所」など、みんなは何が一番怖いですか?それはなぜですか?
        • ステップ2 恐怖を克服するアイデアを考えよう
          苦手なものを克服するために、どんなVR映像があればいいか想像して絵に描いてみましょう。 質問:犬が怖い人のために、最初はどんな犬(アニメっぽい犬?小さい犬?)の映像から見せれば安心できそうですか?
        • ステップ3 VRゴーグルについて調べよう
          段ボールでスマホ用VRゴーグルを作ってみたり、電気屋さんで最新のVR機器を見たりして、仕組みを調べてみましょう。 質問:VRで見ると、なぜ普通のテレビよりもリアルに感じるのでしょうか?「立体視」について調べてみましょう。
        • ステップ4 レポートにまとめよう
          調査した「みんなの恐怖ランキング」と、あなたが考えた「苦手を克服するVR治療プラン」をまとめて発表しましょう。

        まとめ

        VR心理療法士は、「人の心の優しさ」と「最先端の科学技術」、その両方を使って誰かを助ける素晴らしい仕事です。

        かつては「ゲームばかりしていないで勉強しなさい」と言われたかもしれませんが、これからは「ゲームの技術で人を幸せにする」時代がやってきます。もしあなたが、人の話を聞くのが好きで、新しいガジェットやゲームも好きなら、この仕事はあなたにとって最高の天職になるかもしれません。

        未来の医療を変えるのは、今のあなたの「知りたい」という気持ちです。まずは身近な人の「怖い」という気持ちに寄り添うことから始めてみませんか?

         

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        身近な仕事について考えてみよう!

        • 仕事のことを通じて学んだこと、楽しかったこと、難しかったことを書いてみましょう。
        • テーマについての新しい発見や、自分が感じたことをまとめます。
        • 今後、さらに調べてみたいことや、他の人に教えたいことがあれば、それも書いてみましょう。

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