今回のテーマ
「身近な植物で蜜源(花の蜜)マップを作ろう」
身近な植物を観察して、ミツバチがどこから蜜や花粉を集めているかを調べる自由研究です。ミツバチが訪れる花を「蜜源(みつげん)」と呼び、その場所を地図にすることで、ミツバチと私たちの暮らしのつながりを発見できます。特別な道具は必要なく、スマートフォンやカメラがあれば誰でも始められます。
自由研究の目的
ミツバチは、私たちの食卓に欠かせない重要な生き物です。リンゴやイチゴ、カボチャなど、多くの野菜や果物は、ミツバチが花から花へ花粉を運ぶことで実ります。しかし、農薬や環境の変化でミツバチの数が減り、世界の食料生産が危機に直面しています。この自由研究を通じて、ミツバチの暮らしを観察し、生態系と私たちの生活が深く結びついていることを学びます。
自由研究のゴール
- レベル1 近所の公園や通学路で、ミツバチがよく訪れる花をいくつか見つけ、写真に撮ってみましょう。
- レベル2 ミツバチが訪れる花のリストを作り、種類別に訪れる時間帯や天候を記録します。
- レベル3 観察した花の種類と場所を地図に書き込み、オリジナルの「蜜源マップ」を完成させましょう。
ミツバチが集まる蜜源例
夏から秋にかけて、私たちの周りにはたくさんの蜜源があります。例えば、公園のクローバーや、道端のタンポポ、朝顔、サルビア、ヒマワリなどは、ミツバチがよく集まる花です。野菜畑では、キュウリやカボチャの花にもよくミツバチがやってきます。これらの植物は、身近な場所にたくさんあるので、観察にはぴったりです。
研究を進めるうえで、以下のポイントに注目しよう!
- 時間を決めて観察する ミツバチは天気が良く、気温が高い時間帯(午前中から昼過ぎ)によく活動します。時間を決めて観察すると、より多くの発見があります。
- ミツバチを怖がらない ミツバチは花の蜜や花粉を集めている間は、人を刺すことはめったにありません。そっと距離を置いて、邪魔をしないように観察しましょう。
- 記録を工夫する 写真やメモだけでなく、絵を描いたり、動画を撮ったりして記録を残すと、後から見返したときに楽しいです。
自由研究の進め方
ステップ1 観察場所を決める
近所の公園、自宅の庭、通学路など、ミツバチが訪れる花がありそうな場所を選びます。
ステップ2 観察道具を準備する
ノート、鉛筆、カメラ(スマートフォン)、必要であれば虫メガネや図鑑を用意しましょう。
ステップ3 観察を始める
時間を決めて、ミツバチが花の周りを飛んでいるのを見つけます。
- 何という花か?
- 何匹のミツバチが来ているか?
- ミツバチは体のどこに花粉をつけているか?
などを記録しましょう。
ステップ4 蜜源マップを作成する
観察した場所を地図に書き込みます。地図に花の種類や訪れたミツバチの数をメモすると、より詳細なマップになります。
自由研究から発見したアイデア
- ミツバチのための花壇をデザインしよう 観察でわかった蜜源を参考に、自分の家や学校にミツバチが喜んで来てくれるような花壇の設計図を作ってみましょう。
- 都市養蜂(ようほう)を調べてみよう ビルの屋上などでミツバチを飼う「都市養蜂」という取り組みが増えています。なぜ都市で養蜂をするのか、そのメリットを調べて発表してみましょう。
- 「ミツバチに優しい農家さん」を調査しよう 農薬を使わず、ミツバチが安心して活動できる農園について調べ、農家さんにインタビューをしてみましょう。
この自由研究に関連する仕事
- 養蜂家 ミツバチを育てて、はちみつやローヤルゼリーを作る専門家です。
- 植物学者 植物の種類や生態を研究し、ミツバチと植物の共生関係について詳しく調べます。
- 環境コンサルタント 企業や自治体に対して、ミツバチや生態系を守るためのアドバイスをします。
- 農家 ミツバチが受粉を助けてくれることで、美味しい野菜や果物を育てます。
まとめ
この自由研究は、ミツバチという小さな生き物を観察するだけで、食料や環境といった大きなテーマを学ぶことができます。ミツバチが私たちのために一生懸命働いていることを知れば、きっと彼らを守りたくなるはずです。ミツバチ観察を通じて、身の回りの自然と私たちのつながりを再発見し、未来の地球のために何ができるか、一緒に考えてみましょう。
関連書籍
身近な仕事について考えてみよう!
- 仕事のことを通じて学んだこと、楽しかったこと、難しかったことを書いてみましょう。
- テーマについての新しい発見や、自分が感じたことをまとめます。
- 今後、さらに調べてみたいことや、他の人に教えたいことがあれば、それも書いてみましょう。