地域のお祭りを元気にしよう!みんなで楽しめるイベントを企画してみよう!
みんなが住む町には、昔から続くお祭りがありますか?お神輿(みこし)をかついだり、盆踊りをしたり、夜店が並んだり。お祭りは、地域の人々が集まる大切なイベントです。しかし今、昔はにぎやかだったお祭りが、規模が小さくなったり、なくなってしまったりする「祭りの減少」という問題が全国で起きています。これは、お祭りを準備する人が高齢になったり、子供の数が減ったり、人々の暮らし方が変わってきたことが原因です。
「お祭りがなくなっても、あまり困らないかな?」と思うかもしれません。でも、お祭りはただ楽しいだけではありません。地域の人々が顔を合わせ、仲良くなるきっかけになったり、その土地の歴史や文化を次の世代に伝える大切な役割を持っています。この問題を学ぶことは、「自分たちの町を、もっと楽しく、もっと元気にするにはどうしたらいいか?」を考える、最高のきっかけになります。自分たちの手で、地域の未来をデザインする第一歩なのです。
自由研究のゴール
この自由研究のゴールは、ただ祭りの問題を調べるだけではありません。最終的には、「自分の町のお祭りを元気にするための、オリジナルのイベント企画書」を作り上げ、発表することを目指します。
- レベル1 自分の町のお祭りの歴史や現状を調べる。
- レベル2 町の人にインタビューして、お祭りの課題を見つけ出す。
- レベル3 全国の成功事例を参考に、新しいアイデアを考える。
- レベルMAX みんながワクワクするような企画書を完成させ、地域の人に提案してみる!
この研究を通して、課題を見つける力、アイデアを形にする力、そして自分の考えを伝える力がぐんぐんレベルアップします。
工夫を凝らして地域のお祭りを盛り上げている例
- 【徳島県神山町】伝統 × アートの融合 昔から続く「鬼の岩屋」という伝説をテーマにしたお祭りに、現代アートやプロジェクションマッピングを導入。幻想的な空間を作り出し、若い世代や観光客を呼び込むことに成功しました。
- 【秋田県羽後町】「かがり火天国」で若者が主役に 高齢化が進む地域で、地元の若者たちが中心となり、古民家をライトアップしたり、DJイベントを開いたりする新しいお祭りをスタート。SNSでの発信も積極的に行い、若者が集まる人気のイベントになっています。
- 【オンライン開催】デジタルで繋がる新しい形 コロナ禍をきっかけに、オンラインでお神輿を担ぐ様子を中継したり、アバターで参加できるバーチャル盆踊りを開催したりする地域も出てきました。場所に縛られず、世界中の人が参加できる可能性を秘めています。
研究を進めるうえで、以下のポイントに注目しよう!
- 足で調べる「探偵」になろう! インターネットや本で調べるだけでなく、実際に自分の町を歩いてみましょう。お祭りの会場はどこか、昔の写真が残っていないか、地域の掲示板にヒントはないか。探偵のように、自分の足で情報を集めることが大切です。
- 耳で聞く「インタビュアー」になろう! この研究の一番の宝物は「人の話」です。おじいちゃんやおばあちゃん、商店街のお店の人、町内会の役員さんなど、様々な人に「昔のお祭りはどうでしたか?」「今、何に困っていますか?」とインタビューしてみましょう。思わぬ発見があるはずです。
- 頭で考える「企画マン」になろう! 集めた情報と、他の地域の成功事例をヒントに、「自分ならどうするか?」を考えてみましょう。「楽しいか?」「安全か?」「お金はどのくらいかかる?」など、色々な視点からアイデアを練ることが、良い企画を作るコツです。
自由研究の進め方
- STEP 1 テーマを決める 自分の住む地域のお祭りやイベントを一つ選び、テーマを具体的にします。(例:「〇〇神社の夏祭りを元気にする企画」)
- STEP 2 情報を集める(調べる&聞く)
- 図書館や町の資料館、インターネットで、選んだお祭りの歴史や昔の様子を調べます。
- 家族や地域の人にインタビューします。事前に質問を5つほど考えておくと良いでしょう。
- STEP 3 課題を整理する 集めた情報から、「なぜ参加者が減っているのか」「何が問題なのか」を書き出してみましょう。(例:「担ぎ手が足りない」「子供が楽しめる催しが少ない」など)
- STEP 4 アイデアを出す(企画会議!) 課題を解決するためのアイデアを、思いつくままにたくさん書き出します(ブレインストーミング)。友達や家族と一緒にやると、面白いアイデアが生まれやすくなります。
- STEP 5 企画書を作成する 一番良いと思ったアイデアを、一枚の企画書にまとめます。以下の項目を入れると、分かりやすくなります。
- イベント名 ワクワクする名前をつけよう!
- 目的 このイベントで何を解決したいのか。
- 内容 いつ、どこで、誰が、何をするのか。
- アピールポイント この企画の「一番のウリ」は何か。
- 簡単な予算 何にどのくらいお金がかかりそうか。
- STEP 6 まとめて発表する 研究の成果と完成した企画書を、模造紙やパワーポイントにまとめて発表しましょう。
自由研究から発見したアイデア
- アイデア① スマホで参加!リアル宝探し&スタンプラリー お祭りの会場や商店街に隠されたQRコードを探すゲーム。クリアすると景品がもらえたり、お店の割引券が手に入ったりする。
- アイデア② 多世代交流eスポーツ大会 おじいちゃんおばあちゃん世代が得意なパズルゲームと、子供たちに人気のゲームでチーム戦!世代を超えて一緒に熱くなれる新しい交流の形。
- アイデア③ 地元の食材でB級グルメ王決定戦! 地元の農家さんやお店と協力して、新しいご当地グルメを開発。来場者の投票でグランプリを決める。
- アイデア④ 伝統 × コスプレ!ハイブリッドパレード 伝統的なお神輿や山車(だし)と一緒に、アニメやゲームのキャラクターに扮したコスプレイヤーもパレードに参加。写真映えも抜群!
この自由研究に関連する仕事
- イベントプランナー コンサートや展示会など、人々を楽しませるイベントを企画し、実現する仕事。
- まちづくりコーディネーター/地方公務員 地域の課題を見つけ、住民と協力しながら、より住みやすい町を作る仕事。
- 商品開発担当者 地域の特産品などを使って、新しいヒット商品を生み出す仕事。
- デザイナー/広報: ポスターやウェブサイトをデザインして、イベントの魅力を多くの人に伝える仕事。
- 起業家 誰も思いつかなかった新しいアイデアで会社を作り、社会の課題を解決する仕事。
自由研究のまとめ
「祭りの減少」というテーマは、少し難しく感じるかもしれません。しかし、それは「自分たちの町をどうしたいか?」を考える、最高の冒険の始まりです。この研究を通して、君はただの参加者から、地域を元気にする「主役」へと変わります。君が考えた小さなアイデアが、10年後、20年後の町の未来を作る大きな力になるかもしれません。さあ、企画書を片手に、新しいお祭りを創造する旅に出かけましょう!
関連書籍
身近な仕事について考えてみよう!
- 仕事のことを通じて学んだこと、楽しかったこと、難しかったことを書いてみましょう。
- テーマについての新しい発見や、自分が感じたことをまとめます。
- 今後、さらに調べてみたいことや、他の人に教えたいことがあれば、それも書いてみましょう。