世界の仕事398|介護を支えるロボットをつくる!ロボット介護アシスタント設計者の挑戦

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介護を支えるロボットをつくる!ロボット介護アシスタント設計者とは?

ロボット介護アシスタント設計者とは、お年寄りや体に障がいのある人の生活を助けるためのロボットを設計・開発する仕事です。重いものを持ち上げる手伝いをしたり、話し相手になって心を癒やしたりと、人の暮らしを最新のテクノロジーと優しさで支える「未来のエンジニア」です。

この仕事の最大の魅力は、自分の作ったモノが誰かの「生きる力」になることです。例えば、足が不自由で歩けなかった人がロボットの力を借りて再び歩けるようになったり、一人暮らしで寂しい思いをしているお年寄りがロボットとの会話で笑顔を取り戻したりします。 最先端のAI(人工知能)やメカニックの技術を駆使して、社会の大きな課題である「介護不足」を解決するヒーローのような存在になれること。それがこの仕事の大きなやりがいであり、誇りです。

ロボット介護アシスタント設計者とは?

「ロボット介護アシスタント設計者」の仕事は、ただ機械を組み立てるだけではありません。現場で何が求められているかを知り、それを解決するマシーンを生み出すことです。

具体的には、以下のようなロボットを作っています。

  • 装着型ロボット(パワードスーツ) 映画に出てくる強化スーツのように、介護士さんが腰に装着します。これにより、お年寄りをベッドから抱き上げるときにかかる腰への負担を劇的に減らすことができます。
  • 見守りロボット センサーとAIを搭載し、お部屋にいるお年寄りが転倒していないか、体調が悪そうではないかを24時間見守り、家族やスタッフに知らせます。
  • セラピーロボット アザラシや犬などの形をした、ふわふわのロボットです。なでると喜んだり、声をかけると反応したりして、人々の心を癒やし、認知症の予防やケアに役立ちます。

これらを作るために、設計図を描き、プログラミングを行い、実際に介護施設でテストを繰り返して完成を目指します。

        ロボット介護アシスタント設計者の魅力!

        1. 「ありがとう」と言われるエンジニア
          一般的な機械設計と違い、使う人(お年寄りや介護士さん)との距離がとても近いです。「このロボットのおかげで助かったよ」という感謝の言葉を直接聞くことができます。
        2. 平均年収が高い水準
          高度な専門知識が必要なため、報酬も安定しています。日本の平均では年収約500万円〜800万円程度ですが、世界的に活躍するトップエンジニアや、独立して会社を作った場合は、年収1,000万円〜数億円を超えることも夢ではありません。
        3. 世界中で必要とされている
          高齢化(お年寄りが増えること)が進んでいるのは日本だけではありません。ヨーロッパや中国など、世界中でこの技術が求められており、グローバルに活躍できるチャンスがあります。
        4. チームで未来を作る楽しさ
          一人で作るのではなく、デザイナー、プログラマー、お医者さん、介護士さんなど、いろいろなプロフェッショナルとチームを組んで一つのものを作り上げるワクワク感があります。
        5. ドラえもんや鉄腕アトムのような夢を実現
          「こんなことができたらいいな」という空想を、現実の形にできる仕事です。魔法のような道具を発明する発明家のような楽しさがあります。

        ロボット介護アシスタント設計者になるには?

        • ステップ1 観察する心を持つ 「おじいちゃんは立ち上がる時にどこが辛そうかな?」「どんな手伝いがあったら便利かな?」と、身近な人の困りごとに気づくことから始まります。 あなたの周りで、なにか困っている人はいますか?
        • ステップ2 理科と算数、図工を楽しむ ロボットは物理の法則で動き、数学で計算され、工作の技術で作られます。学校の勉強がそのままロボット作りの基礎になります。 モノが動く仕組みについて「なぜ?」と考えたことはありますか?
        • ステップ3 プログラミングに触れてみる ロボットの頭脳を作るのはプログラムです。ゲーム作りでもいいので、プログラミングの基礎を学んでみましょう。
        • ステップ4 専門的な学校で学ぶ 大学の工学部やロボット工学科、専門学校などで、機械工学、電子工学、AI(人工知能)などの深い知識を学びます。
        • ステップ5 現場を知る 技術だけでなく、実際の介護現場や病院でボランティアや実習を行い、「人の体と心」について深く学びます。

        この分野で有名なプロフェッショナル

        山海 嘉之

        日本のロボット工学者であり、筑波大学の教授、そしてCYBERDYNE(サイバーダイン)株式会社の創業者です。 彼は、人の「動きたい」という脳からの信号を読み取って、自分の意志に合わせて体を動かすのを助ける装着型サイボーグ「HAL(ハル)」を開発しました。子供の頃、アイザック・アシモフのSF小説を読んで科学者に憧れた彼は、「人や社会の役に立つ技術」を追求し続けました。彼の作ったHALは現在、日本だけでなく世界中の病院や介護施設で導入され、多くの「歩きたい」と願う人々の夢を叶えています。

        マーケィングの観点から見ると?

        この仕事は、これから世界で最も重要になる仕事の一つと言われています。 なぜなら、世界中の国々で「人生100年時代」が訪れようとしているからです。人間が長く生きるようになれば、どうしても体を支える手助けが必要になります。

        しかし、介護をする若い人の数は世界的に不足しています。そこで期待されているのが、日本のロボット技術です。日本は「課題先進国」と呼ばれ、世界で最初に超高齢社会を迎えました。つまり、日本で開発された「優しくて役に立つロボット」は、将来そのまま世界中の国々を救うモデルになるのです。 英語を学び、技術を磨けば、あなたの作ったロボットがヨーロッパやアメリカ、アジアのお年寄りを笑顔にする未来が待っています。

        自由研究の例

        ロボット介護アシスタント設計者の仕事をもっと知りたいあなたに、こんな自由研究はいかが?

        • ステップ1 今のロボットを調べる インターネットや図書館で「介護ロボット」「パワードスーツ」について調べてみましょう。どんな形や機能のロボットが見つかりましたか?動物型?スーツ型?
        • ステップ2 インタビューをする
          おじいちゃん、おばあちゃん、あるいは近所の高齢者の方にインタビューをしてみましょう。「生活の中で、どんな動作が大変ですか?」「どんなお手伝いロボットがいたら嬉しいですか?」と聞いてみてください
          予想と違った答えはありましたか?
        • ステップ3 「夢のロボット」を設計する
          インタビューで聞いた「困りごと」を解決する、オリジナルのロボットを考えて絵に描いてみましょう。ロボットの名前、機能、工夫したポイントを書き込みます。
        • ステップ4 素材を考える
          そのロボットは金属でできている?それとも柔らかい素材?なぜその素材にしたのか、使う人の気持ちになって考えてみましょう。
        • ステップ5 発表する
          「誰の、どんな悩みを解決するために、このロボットを考えたのか」を熱く伝えてください。

        まとめ

        「ロボット介護アシスタント設計者」は、冷たい金属の塊を作る仕事ではありません。人の温かさを科学の力で届ける、愛のある仕事です。 あなたがもし、「モノ作りが好き」で、なおかつ「誰かの役に立ちたい」という優しい心を持っているなら、この仕事はあなたにとって最高の冒険になるでしょう。 まずは身近な人の「困った」を見つけることから始めてみませんか?あなたのアイデアが、未来の世界を変えるかもしれません。

         

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        身近な仕事について考えてみよう!

        • 仕事のことを通じて学んだこと、楽しかったこと、難しかったことを書いてみましょう。
        • テーマについての新しい発見や、自分が感じたことをまとめます。
        • 今後、さらに調べてみたいことや、他の人に教えたいことがあれば、それも書いてみましょう。

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