INDEX
今回のテーマ
「自宅近くの虫の種類を記録して、季節ごとの変化を分析してみよう」
私たちの家の周りには、公園、街路樹、あるいは小さなプランターなど、いたるところに昆虫たちが暮らしています。この研究は、「いつ」「どこで」「どんな虫」を見つけたかを継続的に記録し、季節の移り変わりとともに昆虫の顔ぶれがどう変化するかを分析するものです。1年を通した壮大な観察もあれば、1ヶ月の中で変化を追う短期集中型も可能です。特別な道具がなくても、キミの好奇心ひとつで始められる「身近な冒険」です。
自由研究の目的
なぜ、わざわざ虫を数えるのでしょうか?それは、「昆虫は環境のバロメーター(指標)」だからです。 特定の時期に特定の虫が現れるのには、気温、植物の成長、食べ物の有無など、必ず理由があります。これらを記録することで、言葉を話さない自然が今どのような状態にあるのかを読み解く力が身につきます。また、注意深く観察する習慣は、日常生活の中で「小さな違い」に気づく鋭い洞察力を養ってくれます。
自由研究のゴール
- レベル1 自宅周辺の「虫マップ」を完成させ、20種類以上の虫を見つける。
- レベル2 「春と夏」など2つの季節を比較し、見つかる虫の数や種類の違いをグラフにする。
- レベル3 気温や天気のデータを重ね合わせ、「なぜこの時期にこの虫が増えたのか」という独自の仮説を立てて検証する。
具体的な事例
季節によって出会える虫たちはガラリと変わります。
- 春 モンシロチョウが菜の花にやってきたり、冬眠から覚めたばかりのテントウムシが活動を始めます。
- 夏 セミの鳴き声が響き、クヌギの木にはカブトムシやクワガタが集まります。夜の街灯の下をチェックするのも面白いですよ。
- 秋 エンマコオロギやスズムシなど、鳴く虫が主役になります。バッタたちも大きく成長して草むらを飛び跳ねます。
- 冬 木の皮の裏や落ち葉の下で、じっと耐えている越冬中のサナギや幼虫を見つけることができます。
研究を進めるうえで、以下のポイントに注目しよう!
- 場所を絞る 「玄関のプランター」「近所の公園の桜の木」など、毎日チェックできる場所を決めましょう。
- 条件をメモする 虫を見つけた時の「気温」「天気」「時間帯」を必ずセットで記録します。
- 写真やスケッチ 名前がわからない虫でも大丈夫。特徴を記録しておけば、後で図鑑で調べられます。
自由研究の進め方
- フィールドノートを用意する 日付、場所、天気、虫の名前、気づいたことを書くノートを作りましょう。
- コースを決める 家の周りを15分くらいで一周できる「観察ルート」を決めます。
- 定期的に観察する 週に2〜3回、決まった時間にルートを歩いて虫を探します。
- データを整理する 1ヶ月ごとに、見つかった虫の種類と数を集計します。
- 分析とまとめ 「6月は雨が多かったからカタツムリが多かった」「8月は猛暑でセミが少なかったかも?」など、自分の考えをまとめます。
自由研究から発見したアイデア
- 「光」と虫の関係 自宅のLED電球と、古い街灯の近くでは集まってくる虫の種類に違いがあるでしょうか?
- 「色」の好み 庭に赤い花と青い花がある場合、チョウはどちらに多く集まるか計ってみましょう。
- 都市化の影響 コンクリートが多い場所と、土がある場所。たった数メートルの違いで、生息しているアリの種類が変わるかもしれません。
この自由研究に関連する仕事
- 昆虫学者(研究者) 新種の発見や、昆虫の不思議な生態を解明するプロ。
- 環境コンサルタント 開発工事の前に、その場所にどんな貴重な生き物が住んでいるか調査する仕事。
- ネイチャーガイド 自然の魅力を人々に伝え、守っていく活動をリードするプロ。
- 農林水産関連の技術者 害虫から作物を守ったり、受粉を助けるハチの管理をしたりする専門家。
まとめ
「家の周りには何もない」と思っていても、目線を少し下げるだけで、そこには何百、何千という命のドラマが広がっています。季節ごとに顔ぶれが変わる昆虫たちは、私たちが気づかないうちに地球のリズムを教えてくれています。 キミが作った「虫の記録」は、世界にたった一つの貴重な観測データです。さあ、ノートを片手に、外の世界へ一歩踏み出してみましょう!
関連書籍
身近な仕事について考えてみよう!
- 仕事のことを通じて学んだこと、楽しかったこと、難しかったことを書いてみましょう。
- テーマについての新しい発見や、自分が感じたことをまとめます。
- 今後、さらに調べてみたいことや、他の人に教えたいことがあれば、それも書いてみましょう。





