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今回のテーマ
「地域の歩きスマホ率を調査して、安全啓発案をまとめてみよう」
私たちの生活に欠かせないスマートフォン。しかし、歩きながら画面に没頭する「歩きスマホ」は、自分だけでなく周囲の人を危険にさらす社会問題になっています。
この研究では、「自分の住む街や通学路で、実際にどれくらいの人が歩きスマホをしているのか?」を数値化して調査します。現状を客観的なデータで捉え、どうすればそのリスクを減らせるかという「安全啓発案」までをセットで考える、社会科学的なアプローチの自由研究です。
自由研究の目的
- 「なんとなく」を「数字」に変える力 「多い気がする」という主観を「〇%の人がしている」という客観的なデータに変えることで、説得力のある議論ができるようになります。
- 危険予測能力の向上 観察を通して「どんな場所で、どんな人が、どんな風に危ないのか」を肌で感じることで、自分自身の身を守る意識が劇的に高まります。
- 社会を動かす視点 課題を見つけるだけでなく、解決策(啓発案)を考えることで、社会の一員としての「当事者意識」を養うことができます。
自由研究のゴール
- 【初級】現状把握 指定した場所で30分間観察し、歩きスマホ率を算出する。
- 【中級】比較と分析 場所(駅前 vs 公園)や時間帯(朝 vs 夕方)を変えて比較し、なぜ違いが出るのかを考察する。
- 【上級】解決策のデザイン 調査結果をもとに、その場所特有の危険を回避するための「新しい啓発看板」や「仕組み」を具体的に企画する。
具体的な事例
事例:駅前交差点での「スマホ・ゾンビ」追跡調査
ある学生は、駅前の横断歩道で50人を観察しました。その結果、歩きスマホをしていたのは15人(30%)。さらに詳しく見ると、「信号が青に変わる瞬間にスマホを出し、渡り終わるまで見続けている人」が最も多いことを発見しました。
彼はこの結果から、「歩道ではなく、信号待ちをする場所の足元に警告マークを設置すべきだ」という具体的な解決策を導き出しました。
研究を進めるうえで、以下のポイントに注目しよう!
- 分母と分子をはっきりさせる 「歩きスマホをしていた人(分子)」だけでなく、「そこを通ったすべての人(分母)」を必ず数えましょう。
- 定義をプロ並みに決める 「立ち止まって操作している人は含むのか?」「通話している人は?」「スマートウォッチは?」など、自分なりのルールを最初に決めておくと、データの信頼性が上がります。
- 安全第一 観察に夢中になって、自分が歩きスマホの邪魔になったり、車に接触したりしては本末転倒です。必ず安全な場所から、可能であれば大人と一緒に調査しましょう。
自由研究の進め方
- 準備 筆記用具、カウンター(なければ正の字でOK)、時計、そして安全な調査場所の選定。
- 仮説を立てる 「スマホ決済が多いコンビニ付近は歩きスマホ率が高いはずだ」など、予想を立てます。
- 実地調査 15分〜30分程度、ひたすらカウントします(性別や年代、何をしていたかもメモできればベスト)。
- 計算とグラフ化 以下の数式で割合を出してみましょう。
歩きスマホ率 (%) = 歩きスマホをしていた人数÷通行人の総数×100 - 考察と提案 予想と違った点は何か?どうすれば減らせるか?を文章やイラストでまとめます。
自由研究から発見したアイデア
- 光る点字ブロック スマホを見て下を向いている人専用に、足元の地面が赤く光って危険を知らせるシステム。
- スマホ封印アプリの報酬化 特定の危険エリアでスマホをポケットに入れていると、街のクーポンやポイントが貯まる仕組み。
- 音のバリア 歩きスマホをしている人にだけ聞こえる特殊な周波数の音で、注意を喚起する。
この自由研究に関連する仕事
- 都市プランナー(都市計画家) 人の流れを分析し、安全で快適な街を設計します。
- UX(ユーザーエクスペリエンス)デザイナー 人がついやってしまう行動(心理)を分析し、アプリや製品を使いやすくします。
- 警察官(交通課) 事故の原因を分析し、交通安全の指導やルール作りを行います。
- マーケティングリサーチャー 街ゆく人の行動から、世の中の流行やニーズを読み解きます。
まとめ
歩きスマホの調査は、単なる「マナーの指摘」ではありません。それは、「社会の無意識の行動を可視化する」という立派な科学です。
自分たちの住む街をデータというフィルターを通して見つめ直すことで、今まで見えてこなかった景色が見えてくるはずです。あなたが集めたその数字が、将来、誰かの命を救う街づくりの第一歩になるかもしれません。
関連書籍
身近な仕事について考えてみよう!
- 仕事のことを通じて学んだこと、楽しかったこと、難しかったことを書いてみましょう。
- テーマについての新しい発見や、自分が感じたことをまとめます。
- 今後、さらに調べてみたいことや、他の人に教えたいことがあれば、それも書いてみましょう。





