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今回のテーマ
「近隣の駐車場料金/満車率/利用者数を時間帯別に調べて、街の駐車事情と改善案を考えてみよう」
みなさんの街には、たくさんのコインパーキングや駐車場がありますよね。でも、よく見てみると「場所によって料金が違う」「いつも満車の場所とガラガラの場所がある」ことに気づきませんか?
今回の自由研究のテーマは、近隣の駐車場のデータを集めて、街の人の動きやお金の仕組みを解き明かすことです。「料金」「満車率(どのくらい車が停まっているか)」「利用者数(車の出入り)」を時間帯別に記録し、なぜその料金なのか、なぜ混んでいるのかを分析します。そして最後には、もっと便利な街にするための「駐車場の改善案」を提案してみましょう。
自由研究の目的
「たかが駐車場」と思うかもしれませんが、実は駐車場は「街の経済」と「人の流れ」を映す鏡のような存在です。
この研究を通じて、以下の3つの重要な視点を学ぶことができます。
- 需要と供給のバランス 人気のある場所(需要が高い)は料金が高くなり、そうでない場所は安くなるという経済の基本ルールを実体験として学べます。
- 都市の仕組み 「駅の近く」「商店街の近く」「住宅街」など、場所によって駐車場の役割がどう違うのかが見えてきます。
- 社会問題の解決 渋滞や路上駐車などの問題を、データを元にどう解決すればいいか、論理的に考える力が身につきます。
自由研究のゴール
- レベル1 違いを発見する 「駅前は高い」「夜は安い」など、場所や時間による違いをグラフや地図にまとめる。
- レベル2 理由を分析する 「なぜこの駐車場だけいつも満車なのか?」「なぜ隣同士なのに料金が違うのか?」その理由を、周辺のお店や施設の状況から推測して文章にする。
- レベル3 街の未来を提案する 「このエリアは駐車場が足りないから、カーシェアを導入すべき」「昼間ガラガラの住宅街の駐車場を安く貸し出す仕組みを作るべき」など、具体的な改善アイデアを提案する。
実際の面白い逆転現象事例
- 事例A 駅前の駐車場
- 平日 通勤する人が使うため、朝から夕方まで満車。料金は「1時間600円」と高め。
- 休日 会社が休みなため、意外と空いている。
- 事例B 大きな公園の横の駐車場
- 平日 ほとんど車が停まっていない。料金は「1時間200円」と激安。
- 休日 家族連れで大混雑し、お昼には「満車」の看板が出る。
このように、同じ街でも「いつ」「誰が」使うかによって、状況がガラリと変わる様子を比較してみましょう。
研究を進めるうえで、以下のポイントに注目しよう!
- 看板の「最大料金」を見る 「昼間最大1200円」などの表示に注目してください。長時間停める人が多いエリア(オフィス街など)か、短時間利用が多いエリア(コンビニ前など)かが分かります。
- 周辺施設との関係を見る その駐車場の目の前には何がありますか?スーパー?病院?それともマンション?「誰が何のために停めているのか」を想像することが大切です。
- 「空車」と「満車」の看板の変わり目 何時ごろに「満車」になり、何時ごろに「空車」に戻るのか。そのタイミングこそが、人の動きが活発になる時間帯です。
自由研究の進め方
- 調査対象を決める
近所の特徴が違う駐車場を3〜4箇所選びます(例:駅近、スーパーの横、住宅街の中など)。 - 予想を立てる 「
駅前は朝が混むはず」「スーパーの横は夕方が混むはず」など、仮説を立ててノートに書きます。 - 現地調査(フィールドワーク)
朝(8時)、昼(12時)、夕方(17時)など、時間を変えて同じ駐車場を見に行きます。- 看板の料金
- 停まっている台数(満車率)
- 周辺の様子 これらを記録します。
※駐車場の中に入ると危険なので、必ず歩道から観察しましょう。
- まとめる
集めたデータを棒グラフや折れ線グラフにします。地図上に料金や混雑具合を書き込むと分かりやすくなります。
自由研究から発見したアイデア
- ダイナミック・プライシングの提案 「いつも空いている平日の昼間だけ、料金を半額にして利用者を増やそう」
- パーク・アンド・ライドの提案 「駅前の駐車場がいつも満車で渋滞するから、少し離れた空いている駐車場に停めて、そこからバスで移動する仕組みを作ろう」
- 空きスペースの活用 「住宅街の駐車場は昼間空いている家が多いから、その時間をスマホアプリで他人に貸し出せるようにしよう」
この自由研究に関連する仕事
- 都市計画プランナー 街全体の交通量や建物の配置を考え、住みやすい街を作る仕事。
- データサイエンティスト 集めたビッグデータを分析して、ビジネスや社会の課題解決に役立てる仕事。
- マーケティング担当者 「いくらなら売れるか」「どんな人が利用するか」を考え、価格やサービスを決める仕事。
- 交通コンサルタント 渋滞を減らしたり、電車やバスの効率的なルートを考えたりする仕事。
まとめ
駐車場の看板や満車ランプを見るだけで、その街に住む人たちの生活リズムや、街の抱える課題まで見えてきます。 普段何気なく通り過ぎている景色の中にこそ、面白い発見が隠されています。
さあ、ノートとペンを持って、街の「駐車事情」を探る探偵になってみませんか?あなただけの改善案が、未来の街を変えるヒントになるかもしれませんよ!
関連書籍
身近な仕事について考えてみよう!
- 仕事のことを通じて学んだこと、楽しかったこと、難しかったことを書いてみましょう。
- テーマについての新しい発見や、自分が感じたことをまとめます。
- 今後、さらに調べてみたいことや、他の人に教えたいことがあれば、それも書いてみましょう。





