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インターネットを安全に使うためのルールを作ってみよう!
インターネットは、調べ学習から友達とのコミュニケーションまで、たくさんの可能性を秘めた素晴らしい世界です。しかし、そこには目に見えない危険も潜んでいます。この研究では、インターネットにどんな危険があるのかを学び、どうすれば安全に利用できるのかを探ります。そして最終的には、自分自身や家族を守るための「インターネット安全利用ルール」を自分の手で作り上げることを目指します。
自転車に乗るとき、交通ルールを知らないと大きな事故につながりますよね。インターネットもそれと同じです。ルールを知らずに使っていると、こんなトラブルに巻き込まれてしまうかもしれません。
- 個人情報が流出する 本名や住所、学校名などを軽い気持ちで書き込んだら、悪い人に知られてしまうかも。
- ネットいじめにあう SNSなどで悪口を言われたり、仲間外れにされたりして、深く傷ついてしまうことがあります。
- お金のトラブルに発展する おうちの人に内緒でゲームに課金しすぎて、高額な請求が来てしまった。
- うその情報にだまされる もっともらしいウソのニュース(フェイクニュース)を信じて、パニックになったり、間違った行動をとってしまう。
こうした危険から自分を守り、インターネットという便利な道具を「賢く、楽しく、安全に」使いこなすために、自分だけのルール作りを学ぶことが、今、とても大切なのです。
自由研究のゴール
- レベル1 インターネットに潜む危険性の種類と、その具体例を説明できるようになる。
- レベル2 自分自身が守るべき「インターネット利用のマイルール」を作成できる。そして、「なぜこのルールが必要なのか」を自分の言葉で説明できるようになる。
- レベル3 家族みんなでインターネットの安全について話し合う「家族会議」を開き、「我が家の公式ルール」を完成させられる。さらに、その大切さを友達にも伝えられるようになる。
実際に起こっているトラブルの例
小中学生の周りで起こっているトラブルの例を見てみましょう。
- 個人情報の流出 オンラインゲームで仲良くなった人に「もっと仲良くなりたいから本名を教えて」と言われ、つい教えてしまったA君。その後、SNSで自分の名前を検索され、通っている学校まで特定されてしまい、知らない人からメッセージが頻繁に来るようになり怖くなった。
- ネットいじめ クラスのLINEグループで、Bさんの写りが悪い写真を勝手にスタンプにされ、みんなから面白がって使われてしまった。Bさんはとても傷ついたが、言い出せずに一人で悩んでしまった。
- 課金トラブル お母さんのスマホを借りてゲームをしていたCさん。欲しいアイテムを手に入れるため、パスワードを知っていたので次々に課金してしまった。後日、お母さんのもとに10万円を超える請求書が届き、大問題になった。
これらの事例は、誰にでも起こりうる身近な問題です。
研究を進めるうえで、以下のポイントに注目しよう!
自分だけの安全ルールを作るために、どんな視点で考えれば良いでしょうか?以下の5つのポイントをヒントにしてみましょう。
- ポイント1 『時間』のルール
- インターネットやゲームは、1日に何時間までにする?
- 夜は何時以降は使わない?
- 食事中や、家族と話しているときはスマホを触らない、などのルールも大切。
- ポイント2 『個人情報』のルール
- 本名、住所、電話番号、学校名、顔がはっきりわかる写真は絶対に載せない。
- パスワードは誕生日など簡単なものにせず、誰にも教えない。おうちの人とだけ共有する。
- ポイント3 『コミュニケーション』のルール
- 自分が言われて嫌なことは、絶対にネットに書き込まない。
- 知らない人から来たメッセージや友達申請は、むやみに返信せず、まずはおうちの人に相談する。
- ポイント4 『お金』のルール
- ゲームで課金したいときや、何かを買いたいときは、必ずおうちの人に許可をもらう。
- ポイント5 『困ったとき』のルール
- 少しでも「変だな」「怖いな」「嫌だな」と感じたら、すぐに使うのをやめて、一人で悩まずに、信頼できるおうちの人や先生に相談する。
自由研究の進め方
実際に研究を進めて、君だけのルールブックを完成させよう!
Step1 調べる
- インターネットの危険性について、総務省や警察庁のウェブサイト、図書館の本などで調べてみよう。
- おうちの人に、インターネットでヒヤッとした経験がないかインタビューしてみよう。
Step2 分析する
- 「実際に起きているトラブルの例」のようなトラブルがなぜ起きたのか、どうすれば防げたのかを考えてみよう。
Step3 ルール案を作る
- 「自由研究のポイント」を参考に、まずは自分自身が守るべき「マイルール案」をノートに書き出してみよう。「なぜなら、〇〇だから」と、理由も一緒に書くのがポイント!
Step4 家族会議を開く
- 自分の作ったルール案を発表し、家族みんなで「我が家の公式インターネットルール」を話し合ってみよう。お父さんやお母さんの意見も聞いて、より良いルールに改善しよう。
Step5 まとめて、見える化する
- 完成した「我が家のルール」を、大きな紙にポスターとしてまとめよう。イラストを入れると楽しくなるね!リビングなど、みんなが見える場所に貼っておこう。自由研究のレポートには、ルール作りの過程や、家族会議の様子も記録しよう。
自由研究から発見したアイデア
- アイデア1 『ネット安全かるた』を創作する
インターネットの危険な場面を読み札に、「こうすれば安全!」という行動を絵札にした「かるた」を作ってみよう。遊びながら、弟や妹、友達と安全について学べます。 - アイデア2 『情報発信者』になってみる
低学年の子にもわかるように、ネットの安全な使い方を解説する「4コマ漫画」や「紙芝居」を作って、発表してみよう。 - アイデア3 『親子契約書』を作成する
「我が家のルール」をもとに、スマホやゲーム機を使い始める時に交わす「親子での契約書」のフォーマットを作ってみる。お互いが納得して使うための良い方法です。
この自由研究に関連する仕事
- サイバーセキュリティ専門家 ウイルスやハッキングなどのサイバー攻撃から、企業や国の重要な情報を守る、まさに「ネット世界の守護神」です。
- ITエンジニア/Webデベロッパー 人々が安心して使えるウェブサイトや、便利なアプリを開発・設計する仕事です。
- 警察官(サイバー犯罪対策課) インターネットを利用した犯罪を取り締まり、ネット世界の平和を守ります。
- スクールカウンセラー ネットいじめなどで悩んでいる子どもたちの心に寄り添い、解決の手助けをする仕事です。
- 教師・教育関係者 子どもたちに、情報を正しく判断し、安全に活用する力(情報モラル)を教える、未来を創る仕事です。
まとめ
今回は、インターネットを安全に使うためのルール作りについて探求しました。
- インターネットはとても便利な一方、使い方を間違えると大きなトラブルにつながる危険があること。
- 「時間」「個人情報」「お金」など、ポイントを押さえて自分でルールを考えることが、何よりの安全対策になること。
- そして一番大切なのは、困ったり怖かったりしたときに、一人で抱え込まず、必ずおうちの人など信頼できる大人に相談することです。
この自由研究は、ただルールを作るだけではありません。危険を予測し、自分で考えて行動する力を養う、最高のトレーニングです。自分だけの「最強の安全ルール」を完成させて、これからもインターネットという広大な世界を、賢く安全に冒険してくださいね!
関連書籍
身近な仕事について考えてみよう!
- 仕事のことを通じて学んだこと、楽しかったこと、難しかったことを書いてみましょう。
- テーマについての新しい発見や、自分が感じたことをまとめます。
- 今後、さらに調べてみたいことや、他の人に教えたいことがあれば、それも書いてみましょう。