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今回のテーマ
「家の中での光の入り方(季節/時間帯)を観察して快適さを比較してみよう」
私たちは毎日、家の中で過ごしていますが、時間や季節によって「部屋の明るさ」や「暖かさ」が変化することに気づいていますか? この研究では、太陽が空を移動することで家の中にどのように光が差し込み、それが私たちの「心地よさ」にどう影響しているかを探ります。家の窓を「光の入り口」として観察し、科学的な視点で自分の暮らしを見つめ直すプロジェクトです。
自由研究の目的
太陽の動きを知ることは、理科の天文学(地学)の基本です。しかし、教科書で「太陽は東から昇って西に沈む」と覚えるだけではもったいない! 光の入り方を理解すると、以下のような「生きる知恵」が身につきます。
- エネルギーの節約 冬に光をたくさん取り込めば暖房代が減り、夏に遮れば冷房効率が上がります。
- 心地よい空間作り 勉強に最適な明るい場所や、リラックスできる落ち着いた場所を自分で見つけられるようになります。
- 地球の動きの実感 地球が傾いて自転・公転していることを、部屋の中に落ちる「影の形」から実感できます。
自由研究のゴール
- レベル1 決まった時間に、光がどこまで届いているか測定できるようになる。
- レベル2 朝・昼・夕方、あるいは数ヶ月前(季節)の違いを分析できるようになる。
- レベル3 観察結果をもとに、「もっと快適に過ごすための工夫」を自分で考え出し、実行する。
具体的事例
季節によって光の入り方は驚くほど違います。例えば、リビングの窓際を観察してみると、次のような発見があるかもしれません。
- 冬の事例 太陽の高さが低いため、光が部屋の奥まで長く差し込みます。「冬の昼下がりは、リビングの奥のソファが一番ポカポカして気持ちいい」という発見。
- 夏の事例 太陽の高さが高いため、光はあまり奥まで入りませんが、直射日光が強烈です。「窓際のフローリングが熱くなっていて、エアコンの効きが悪そう」という気づき。
- 時間帯の事例 西向きの窓がある部屋では、午後から急に眩しくなり、室温が上がる「西日」の影響を強く受ける。
研究を進めるうえで、以下のポイントに注目しよう!
- 影の長さを測る 窓から差し込む光が床のどこまで届いているか、メジャーで測ってみましょう。
- 温度を測る 日向(ひなた)と日陰(ひかげ)で、床や机の表面温度がどれくらい違うか温度計で確認します。
- 自分の気持ちをメモする 「眩しすぎてテレビが見にくい」「ここは読書にぴったり」など、主観的な感想も大切にします。
自由研究の進め方
- 観察場所を決める リビング、自分の部屋など、窓がある場所を2〜3ヶ所選びます。
- 道具を揃える メジャー、方位磁石、温度計、時計、カメラ(またはスケッチ帳)。
- 定期的に観察する 1日のうち、朝(8時)、昼(12時)、夕方(16時)の3回、光の位置を記録します。
- 図解する 部屋の間取り図を書き、そこに光が差し込んでいる範囲を色鉛筆で塗りつぶしてみましょう。
- 季節の比較(発展) 夏休みだけでなく、冬休みにも同じ場所を観察すると、太陽の高さの違いが一目瞭然になります。
自由研究から発見したアイデア
- 「季節限定の模様替え」 冬の間だけ、日当たりの良い窓際に勉強机を移動させて「天然の暖房」を活用する。
- 「光のデザイン」 眩しすぎる場所に観葉植物を置いて、木漏れ日(こもれび)のような心地よい影を作る。
- 「エコな遮光」 夏の西日がきつい窓に、手作りのすだれやカーテンを設置して、室温の変化を再度テストする。
この自由研究に関連する仕事
- 建築家 どの向きに窓を作れば一年中快適に過ごせるかを計算して家を設計します。
- インテリアコーディネーター 光の入り方に合わせて、家具の配置や照明、カーテンの素材を提案します。
- 照明デザイナー 自然光と人工の光を組み合わせて、レストランや美術館を美しく演出します。
- 環境コンサルタント 建物の断熱や日照を分析し、エネルギー効率の良い街づくりをサポートします。
まとめ
お家の中の光を観察することは、私たちが地球という大きな惑星の上で、太陽と一緒に暮らしていることを実感する素晴らしい体験です。 「今日は昨日より影が長くなったかな?」そんな小さな気づきが、科学の扉を開く第一歩になります。ぜひ、自分のお家を「光の実験室」にして、最高の快適ポイントを見つけてみてください!
関連書籍
身近な仕事について考えてみよう!
- 仕事のことを通じて学んだこと、楽しかったこと、難しかったことを書いてみましょう。
- テーマについての新しい発見や、自分が感じたことをまとめます。
- 今後、さらに調べてみたいことや、他の人に教えたいことがあれば、それも書いてみましょう。





