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今回のテーマ
「自転車のライト(明るさ・色・取り付け位置)を変えて夜間の視認性・安全性を実験して改善提案してみよう」
この自由研究は、自転車のライトの「明るさ」「色」「取り付ける場所」を変えることで、夜の暗闇の中で「どれくらい遠くから発見してもらえるか(視認性)」がどう変わるかを調べる実験です。 自転車のライトは、自分が道を照らすためだけでなく、車や歩行者に「ここに自転車がいるよ!」と知らせるための重要な役割を持っています。この実験を通して、一番安全なライトの使い方を見つけ出しましょう。
自由研究の目的
交通事故は、昼間よりも夜間の方が発生する確率が高くなります。特に自転車は、車から見落とされやすい存在です。 「自分からは車のライトが見えているから、相手も気づいているはずだ」という思い込みはとても危険です。これを「蒸発現象(グレア現象)」などと言ったりもしますが、物理的な光の性質や、人間の目の錯覚を学ぶことで、自分や大切な人の命を守るための「本当の安全性」を理解することができます。
自由研究のゴール
- レベル1 どのライトが一番目立つか、実験結果を記録する。
- レベル2 なぜそのライトが目立つのか、光の反射や拡散の仕組みを使って説明できる。
- レベル3 実験結果をもとに、「僕の町で一番安全に自転車に乗るためのルール」や「新しい安全グッズのアイデア」を提案する。
具体的な事例
- 車のライト ヘッドライト(前)は白や黄色ですが、テールランプ(後ろ)は赤と決まっています。なぜ色が違うのでしょうか?
- 工事現場のガードマン 夜の工事現場では、光るベストを着ています。あの反射材はどの位置についていると一番目立つでしょうか?
- 点滅するライト ずっと光っているライトと、チカチカ点滅するライト、どちらが遠くから「自転車だ!」と認識されやすいでしょうか?
研究を進めるうえで、以下のポイントに注目しよう!
- 明るさ(ルーメン) 明るければ明るいほど良いのか? まぶしすぎて逆に見えにくくならないか?
- 色(波長) 白、赤、青、黄色。夜の闇の中で一番遠くまで届く色はどれか?
- 位置(高さ) ハンドル(高い位置)につけるのと、タイヤの車軸(低い位置)につけるのでは、影の出方や見え方はどう違うか?
自由研究の進め方
- ステップ1 準備 自転車、種類の違うライト(100円ショップのものでOK)、反射材(シールやタスキ)、カメラ(スマホでOK)、メジャー、記録用紙を用意します。
- ステップ2 場所の設定 真っ直ぐで暗い場所を選び、10メートル、20メートル、30メートル…と距離の目印を置きます。
- ステップ3 実験開始 自転車を置き、観察する人(カメラマン)が距離を変えながら写真を撮ります。
- 実験A ライトの場所を変える(ハンドル、カゴの下、サドルの下など)
- 実験B 服の色を変える(黒い服と白い服、反射タスキの有無)
- ステップ4 記録とランク付け 撮った写真を見比べて、「目立ち度」を5段階で評価して表にまとめます。
自由研究から発見したアイデア
- 「動くパーツ」に反射材を貼る提案 足首やペダルなど、動いている部分が光ると、人間は「生き物がいる!」とすぐに認識できる「バイオロジカル・モーション」という効果があります。これを証明して提案してみましょう。
- 「地域の安全マップ」作り 実験で分かった「見えにくい条件」をもとに、近所の「街灯が少なくて危険な道」をピックアップし、そこを走る時のライトのルール(ハイビームにするなど)を決める。
この自由研究に関連する仕事
- プロダクトデザイナー より安全で、かっこいい自転車やライト、ヘルメットをデザインする仕事。
- 交通心理学者 「なぜ人は見落としをするのか」を研究し、事故を減らす対策を考える研究者。
- 自動車メーカーのエンジニア 車から歩行者を見つけやすくする「自動ブレーキシステム」やライト技術を開発する仕事。
- 都市計画プランナー 街灯の配置や道路のデザインをして、街全体の安全を作る仕事。
まとめ
「光」を操ることは、「命」を守ることにつながります。 この自由研究を通して、君はただの自転車利用者から、安全のプロフェッショナルへと進化しました。実験で得た知識は、君だけでなく、家族や友達の安全を守るためにも役立ちます。ぜひ、発見した「一番安全なライトのルール」をみんなに教えてあげてください。 さあ、今夜から安全な自転車ライフを始めましょう!
関連書籍
身近な仕事について考えてみよう!
- 仕事のことを通じて学んだこと、楽しかったこと、難しかったことを書いてみましょう。
- テーマについての新しい発見や、自分が感じたことをまとめます。
- 今後、さらに調べてみたいことや、他の人に教えたいことがあれば、それも書いてみましょう。





