セーリングの聖地で湖畔散策&歴史と味覚を満喫
アメリカ東海岸、チェサピーク湾の美しい風景に抱かれたメリーランド州の州都アナポリス。ここは、アメリカ合衆国海軍兵学校の栄光と、植民地時代の面影が息づく歴史豊かな街です。本プランは、高校生の皆さんがアナポリスの魅力を五感で存分に味わえるよう、セーリング体験、歴史的建造物探訪、地元グルメ、そして文化交流を盛り込みました。新緑が眩しい5~6月、または紅葉が美しい9~10月が特におすすめの季節です。
メリーランド州 アナポリスの基本情報
人口 | 約618万人(2023年7月1日推計) |
面積 | 32,131 km² (12,406平方マイル) |
州都 | アナポリス (Annapolis) |
州のニックネーム | “Old Line State”(オールド・ライン・ステート)、”Free State”(フリー・ステート)、”Little America”(リトル・アメリカ) |
州の魅力 | チェサピーク湾がもたらす豊かな海産物(特にブルークラブやカキ)、アメリカ合衆国海軍兵学校の歴史的なキャンパス、植民地時代から続く美しい街並み、多様な自然景観(海岸線、山地)、ワシントンD.C.やボルチモアといった大都市へのアクセスの良さなどが挙げられます。歴史、文化、自然、食の魅力が凝縮された州です。 |
メリーランド州 アナポリスの時事問題
- 経済・外交 2024年4月、ウェス・ムーア州知事はアジア(日本・韓国を含む)への経済ミッションを率い、貿易・投資関係の強化、特にライフサイエンス、テクノロジー(量子コンピューティング等)、製造業の分野での連携拡大を目指しました。この訪問は、州の経済成長と国際的なパートナーシップ構築への強い意欲を示すものです。(The Baltimore Banner, Maryland Department of Commerce などの2024年の報道を参照)
メリーランド州は、連邦政府機関や多くのテクノロジー企業が集積しており、サイバーセキュリティ、航空宇宙産業なども盛んです。 - 環境保全 チェサピーク湾の環境保全は、州の長年にわたる重要課題です。水質改善、生態系回復、持続可能な漁業の推進のため、州政府、連邦政府、非営利団体が協力し、様々なプログラムが進行中です。「Chesapeake Bay Program」などの取り組みを通じて、汚染削減や湿地再生などが行われています。気候変動の影響(海面上昇、異常気象など)への対策も強化されており、再生可能エネルギー導入促進やインフラ強靭化が進められています。(Chesapeake Bay Program, Maryland Department of the Environment などの情報を参照)
旅行プラン
項目 | 詳細 | 備考 |
宿泊期間 | 6日間5泊 | |
予算(一人当たり目安) | 約35万円~45万円 | 航空券価格、ホテルランク、食事内容、オプショナルツアーの選択により変動。燃油サーチャージ、海外旅行保険、個人的な費用(お土産代など)は別途必要。 |
往復航空券 約18万円~25万円(エコノミークラス、時期により変動) | JAL直行便は比較的高価な傾向。経由便も検討可能。 | |
ホテル宿泊費 約10万円~15万円(5泊分、1泊2万円~3万円のホテルを想定) | 提示のThe Westin Annapolisは高級ホテルに分類されるため、1泊2万円は繁忙期や部屋タイプによっては厳しい可能性あり。 | |
体験費用 約3万円~5万円 | セーリング、博物館入場料、ワークショップなど。 | |
食事代 約4万円~6万円 | 朝食付きホテルでない場合や、高級レストランの利用頻度により変動。 | |
航空会社・経路(案) | 日本航空 (JAL) JL006便 成田(NRT) → ワシントン・ダレス国際空港(IAD) 直行便 | 現在、JALの成田発ワシントン・ダレス行き直行便はJL006便として運航されていることが多いです(便名は変更の可能性あり)。JL5便は羽田発ニューヨーク(JFK)行きです。 |
または、全日本空輸 (ANA) NH002便 成田(NRT) → ワシントン・ダレス国際空港(IAD) 直行便 | ANAも直行便を運航しています。 | |
または、米系航空会社(ユナイテッド航空など)の経由便も選択肢 | サンフランシスコ、シカゴ、ニューヨークなどを経由。 | |
飛行時間(直行便) | 約13時間~14時間(偏西風の影響で行きと帰りで多少異なります) |
航空券は、出発時期(ゴールデンウィーク、夏休み、年末年始などの繁忙期は高騰)、予約タイミング、航空会社、直行便か経由便かによって大きく変動します。早期予約やLCC(格安航空会社)の利用(ただし、ワシントンD.C.へのLCC直行便は一般的ではありません)、旅行会社のパッケージツアーなども比較検討すると良いでしょう。
おすすめのラグジュアリーな滞在先
The Westin Annapolis
チェサピーク湾の美しい景色を望むことができる、アナポリス中心部に位置するホテルです。マリオット・インターナショナル系列のウェスティンブランドであり、洗練されたデザインと充実した設備が魅力です。
一般的に4つ星ホテルとして評価されています。(5つ星評価は稀ですが、予約サイトや評価基準により異なる場合があります。)
- ロケーション アナポリスの歴史地区やアメリカ合衆国海軍兵学校へもアクセスしやすい便利な立地。
- 客室 モダンで落ち着いたインテリアの客室。一部客室からはベイビューを楽しめるバルコニーが付いています。ウェスティン独自の「ヘブンリーベッド」で快適な睡眠を約束します。
- 施設 屋内温水プール、フィットネスジム(WestinWORKOUT® Fitness Studios)、レストラン、バー、会議施設などを完備。
- その他 ビジネスセンター、コンシェルジュサービスなども充実しています。
食事プラン
食事 | レストラン・場所 | 特徴・メニュー例 | 出典・備考(確認日:2025年5月6日) |
朝食 | ホテル内「Edgewater Dining」(The Westin Annapolis内)または同等クラスのホテルのレストラン | アメリカンスタイルのビュッフェまたはアラカルト。地元産のベリー、焼き立てのペストリー、パンケーキ、ワッフル、オムレツ、ベーコン、ソーセージなど。ヘルシー志向のメニュー(ヨーグルト、フルーツ、グラノーラなど)も期待できます。 | ホテル公式サイト等で確認。 |
昼食候補1 | Vin 909 Winecafé | ジャンル モダンアメリカン、ワインバー、ピッツェリア 特徴 住宅街に佇むおしゃれな一軒家レストラン。薪窯で焼く本格的なナポリ風ピザや、新鮮な地元食材を使ったサラダ、前菜が人気。カジュアルながら洗練された雰囲気。 受賞歴 ミシュランガイド・ワシントンD.C.版で長年ビブグルマンに選出されています(2024年版も掲載)。 |
Michelin Guide, Yelp, OpenTable<br>予約推奨。 |
昼食候補2 | Chick & Ruth’s Delly | ジャンル アメリカンデリ 特徴 1965年創業の老舗デリ。ボリューム満点のサンドイッチ、ハンバーガー、朝食メニューが名物。メリーランド州知事や政治家の名前が付いたメニューがあることでも有名。毎朝8:30(日曜9:30)に行われる「Pledge of Allegiance(忠誠の誓い)」は観光名物。 |
Annapolis Discovered, TripAdvisor<br>地元民にも観光客にも人気。 |
夕食候補1 | Boatyard Bar & Grill | ジャンル シーフード、アメリカン 特徴 アナポリスのイーストポート地区にあり、マリーナに近い活気あるレストラン。新鮮なチェサピーク湾のオイスター、クラブケーキ、ロックフィッシュ(スズキの一種)などが楽しめます。カジュアルでフレンドリーな雰囲気。セーリング愛好家にも人気。 受賞歴 ミシュランガイド・ワシントンD.C.版でビブグルマンに選出されています(2024年版も掲載)。 |
Michelin Guide, Yelp, OpenTable特に週末は混雑するため予約推奨。 |
夕食候補2 | Cantler’s Riverside Inn | ジャンル シーフード(特にクラブハウス) 特徴 チェサピーク湾の入り江沿いに位置し、水辺の景色を楽しみながら、蒸しガニ(Steamed Crabs)やクラブケーキを豪快に味わえる人気の店。非常にカジュアルな雰囲気で、地元体験をしたい方におすすめ。 |
Washingtonian Magazine, TripAdvisor予約不可の場合あり。夏場は特に混雑。 |
夕食候補3 (オプション・ワシントンD.C.) | Oyster Oyster (ワシントンD.C.) | ジャンル ベジタブルフォワード、サステナブルシーフード 特徴 野菜中心の革新的なコース料理と、持続可能な方法で調達されたカキを提供するレストラン。シェフの創造性と食材へのこだわりが高い評価を得ています。 受賞歴 ミシュランガイド・ワシントンD.C.版で一つ星を獲得(2023年、2024年版も維持)。 |
Michelin Guide, Washingtonian Magazineアナポリスからは車で約45分~1時間。完全予約制で予約困難な場合あり。高校生向けとしては予算が高めになる可能性。 |
景観体験
チェサピーク湾セーリング体験
アナポリスは「アメリカのセーリングの首都」とも称されるほど、セーリングが盛んな街です。チェサピーク湾の穏やかな水面を帆船でクルージングし、潮風を感じながら美しい景色を堪能できます。1.5時間~3時間程度のツアーが一般的です。
- アナポリスのスカイライン、メリーランド州議事堂のドーム
- アメリカ合衆国海軍兵学校のキャンパスを海上から眺める
- チェサピーク・ベイ・ブリッジの遠景
- 水鳥や海洋生物(イルカが見られることも稀にあります)
天候に左右されるため、事前予約と当日の運行状況確認が推奨されます。日焼け止め、帽子、サングラス、動きやすい服装と靴で参加しましょう。
芸術体験
アナポリス海洋博物館 (Annapolis Maritime Museum & Park)
アナポリスの海洋史とチェサピーク湾の文化を紹介する博物館。かつてカキの加工工場だった建物を活用しており、港の歴史、造船、漁業、そして湾の生態系について学ぶことができます。
- チェサピーク湾の伝統的な木造船(ワークボート)の展示
- カキ漁とカキ加工産業の歴史に関する展示
- 湾の環境問題と保全活動についての啓発
- 海洋アートや模型のコレクション
インタラクティブな展示や、季節によってはボートツアー、カヤック体験なども提供している場合があります。
歴史的体験
メリーランド州議事堂 (Maryland State House)
アメリカ合衆国で継続して州議会施設として使用されているものとしては最も古い木造ドームを持つ議事堂です(1772年起工、1779年完成)。アメリカ独立の歴史においても重要な役割を果たしました。
- 大陸会議が開催された場所の一つ(1783年11月~1784年8月)。
- ジョージ・ワシントンが大陸軍総司令官を辞任した場所(1783年12月23日)。
- パリ条約(アメリカ独立戦争を終結させた条約)が批准された場所(1784年1月14日)。これによりアナポリスは一時的にアメリカ合衆国の首都となりました。
- 無料で見学可能(セキュリティチェックあり)。
- 美しいドームの内側や、歴史的な部屋(旧下院議場、旧上院議場など)を見学できます。
- ドームの頂上部(天候や修復状況による)からは、アナポリス市街、港、チェサピーク湾を一望できます(一般公開は制限されている場合が多いので要確認)。
アメリカ合衆国海軍兵学校 (United States Naval Academy – USNA)
1845年に設立された、アメリカ海軍および海兵隊の士官を養成するための教育機関。広大で美しいキャンパスは「ヤード」と呼ばれ、歴史的建造物が点在しています。
- 注意点 入構には写真付き身分証明書(18歳以上はパスポートなど)の提示が必要です。セキュリティチェックがあります。見学可能なエリアや時間は制限されることがあります。
- 公式サイト等でビジター情報、ツアー時間、セキュリティ要件を必ずご確認ください。
地元との交流体験
クラブケーキづくりワークショップ
メリーランド州の代表的な郷土料理であるクラブケーキを、地元のシェフや料理愛好家から教わりながら手作りする体験。チェサピーク湾で獲れた新鮮なブルークラブの身を使い、伝統的なレシピやコツを学びます。
体験場所 アナポリスや周辺地域には、料理教室を開催している施設やレストラン、個人シェフがいる場合があります。
自分だけのオリジナルクラブケーキを作り、味わうことができるのはもちろん、地元の人々と交流し、食文化に触れる貴重な機会となります。
ショッピングスポット
City Dock(シティ・ドック)周辺エリア
アナポリスのウォーターフロントの中心地。ヨットハーバーに面して、多くのお店やレストランが軒を連ねています。
Maryland Avenue(メリーランド・アベニュー)とState Circle(ステート・サークル)周辺
州議事堂へと続く歴史的な通り。独立系のブティック、アンティークショップ、書店、ギャラリーなどが並び、落ち着いた雰囲気です。
Annapolis Mall (Westfield Annapolis)
アナポリス郊外にある大型ショッピングモール。アメリカの主要なデパートやブランド店、専門店、フードコートなどが集まっています。
まとめ
メリーランド州と日本は、経済、学術、文化の各分野で長年にわたり良好な関係を築いています。
経済面では、2024年4月にウェス・ムーア州知事が日本を含むアジア諸国を訪問し、特にライフサイエンス、量子コンピューティング、製造業といった先端技術分野での協力関係強化や投資誘致に注力しました。メリーランド州には日本の大手企業も進出しており、貿易・投資は活発です。
学術・教育面では、アメリカ合衆国海軍兵学校には日本の防衛大学校などからの交換留学生が毎年派遣され、将来のリーダー育成に貢献しています。また、ジョンズ・ホプキンス大学をはじめとする州内の高等教育機関と日本の大学との間でも研究者や学生の交流が行われています。
文化面では、ボルチモア市と神奈川県川崎市、アナポリス市と滋賀県大津市(過去に提携、現在は交流の詳細は要確認)など、姉妹都市提携を通じた市民レベルの交流も行われてきました。食文化においては、メリーランド州内で本格的な和食レストランが人気を集め、日本食イベントや日本文化紹介行事も開催されています。チェサピーク湾の豊かな海の幸は、日本の食文化との親和性も高く、食を通じた相互理解も進んでいます。これらの多岐にわたる交流は、両地域の友好関係を深め、将来のさらなる発展に向けた基盤となっています。
関連書籍
感想を温めよう!
- 体験プランの内容を通じて学んだこと、楽しかったこと、難しかったことを書いてみましょう。
- テーマについての新しい発見や、自分が感じたことをまとめます。
- 今後、さらに調べてみたいことや、他の人に教えたいことがあれば、それも書いてみましょう。
If you would like to publish your experience in our media, please contact us at the email address below, we publish for $300 per article.
mailto: hello@s-labo.earth