ブランド・エクイティ
ブランド・エクイティとは、
「顧客や消費者の頭の中にあり、顧客や消費者に選ばれる強い理由になっているブランドが持つイメージ」です。
- 提供主体(自社視点)では「ブランドが顧客や社会全体から持たれるイメージ」
- 顧客主体(顧客視点)では「消費者が頭の中にもつブランドに対するプラスやマイナスのイメージ」
1日1日の企業活動がブランド・エクイティに貢献
ブランド・エクイティの「イメージ」はポジティブなものも社会共通の概念もネガティブなものも含まれる
- ブランド・エクイティとして、顧客にもたれるイメージは、ブランド側である程度操作することが重要です。そのためには、ブランド側でブランドをイメージする要素に優先度をつけて選択的な発信をすることが重要です。(強いブランド・エクイティ/Strong Brand Equityや戦略的ブランド・エクイティ/Strategic Brand Equityなど)
- ブランド・エクイティはターゲット消費者に選ばれる強い理由になっているブランドに対するイメージです。
- 全てに優先して自社ブランドに対する相対的な好意度(プレファレンス)を支配する最重要な要素です。
- 消費者に選ばれる強い理由になっているものを戦略的ブランドエクイティと言います
ブランド・エクイティ獲得のアクション
デジタルはHP・LP・SNSなど、リアルは営業・店舗・接客時など、全社とは経営者・マネージャー・広報などが対応する領域を表しています。
1.ブランド・アイデンティティの確立と強化
- ブランド・アイデンティティとは、企業やブランドが独自の価値観、ビジョン、使命、デザイン、コミュニケーションスタイルなどを通じて顧客に伝える一貫したイメージや印象のことです。例として、Appleはシンプルさと革新を象徴するデザインと技術で、ユーザーに直感的な使用体験を提供するブランドアイデンティティを持っています。
1-1. ブランドのミッション、ビジョン、コンセプトを明確に定義して、生活者(顧客・潜在層)に発信する
ミッションは「そもそも私たちは〇〇を理由、〇〇だからビジネスをしている」という存在意義、ビジョンは、「だから、私たちは〇〇を目指す」という理想の姿、その理想の姿を実現するためのコンセプトを定義して顧客と共有することで、応援してもらうことが目的です。
デジタル | リアル | 全社 |
---|---|---|
○ | ○ | ○ |
【質問】ブランドの存在意義・ミッションは?
【質問】ブランドが目指すビジョンは?
【質問】ブランドのコンセプトは?
1-2. ロゴ、スローガン、ブランドカラーなど、一貫したブランドイメージを構築する
デジタル | リアル | 全社 |
---|---|---|
○ | ○ | ○ |
【質問】ブランドのスローガン・キャッチコピーは?
1-3. HP・LP・ウェブサイト・SNSでブランド・アイデンティティを一貫して表現する
デジタル | リアル | 全社 |
---|---|---|
○ |
【質問】ブランド・アイデンティティを言葉で表現できていますか?(例)Appleはシンプルさと革新を象徴するデザインと技術で、ユーザーに直感的な使用体験を提供するブランドアイデンティティを持っています。
2. 顧客体験の向上
2-1. 顧客サービスの質を高め、迅速かつ親切な対応を心がける
デジタル | リアル | 全社 |
---|---|---|
○ | ○ | ○ |
【質問】接客品質に関するご案内はHPや店舗でされていますか?
2-2. ユーザーフレンドリーなオンラインプラットフォームの開発と最適化
デジタル | リアル | 全社 |
---|---|---|
◎ |
【質問】HPのテキストはスマートフォンで見やすい大きさですか?
【質問】HPのテキストだけではなく画像やアイコンなどで飽きさせない工夫がされていますか?
【質問】HPのボタンの色や大きさは押しやすい大きさですか?
2-3. アフターサービスや保証制度の情報提供とサービス提供を強化し、信頼性を高める
デジタル | リアル | 全社 |
---|---|---|
○ | ○ | ○ |
【質問】お客様が購入や契約の後に受けられるアフターサービスや保証制度について情報をHPで提供していますか?
3. ターゲット市場とのコミュニケーション
3-1. 競合分析を通じて市場・エリアにおける自ブランドのポジショニングを共有する
デジタル | リアル | 全社 |
---|---|---|
◎ | ○ | ○ |
【質問】同じ販売エリアの競合の強みや弱みを把握した上で、顧客視点で自社ブランドの強みをHPで表現できていますか?
3-2. ターゲット顧客のニーズと嗜好を把握して、キーワードを共有する
デジタル | リアル | 全社 |
---|---|---|
◎ | ○ | ○ |
【質問】自社ブランドのターゲット顧客は定義できていますか?
【質問】自社ブランドのターゲット顧客のニーズや嗜好に関するキーワードを書き出して、HPに掲載してみましょう
3-3. 商圏エリア・ブランドごとにセグメンテーションとターゲティング戦略を策定する
デジタル | リアル | 全社 |
---|---|---|
○ | ◎ |
【質問】エリア内のセグメンテーションは定義されていますか?
【質問】エリア内の優先ターゲットはニーズから定義されていますか?
4. デジタルマーケティングSNS戦略の強化
4-1. SEO(検索エンジン最適化)対策でデジタル上のシェアを拡大する
デジタル | リアル | 全社 |
---|---|---|
◎ | ○ |
【質問】比較検討層や興味関心層がGoogleで検索キーワード入力しそうなテキストや単語がHPで使われていますか?
4-2. InstagramやXなどのSNSを活用してブランドのストーリーを共有し、エンゲージメントを促進する
デジタル | リアル | 全社 |
---|---|---|
◎ | ○ |
【質問】ブランドストーリーはHPなどで表現できていますか?
4-3. YouTubeやブログなどのコンテンツマーケティングでブランドについて詳しく伝える
デジタル | リアル | 全社 |
---|---|---|
◎ | ○ | ○ |
【質問】YouTubeやブログを運用していますか?
5. 顧客からの評価の活用
5-1. 顧客の声を集め、ポジティブなレビューを積極的にLPやSNSで共有する
デジタル | リアル | 全社 |
---|---|---|
○ | ◎ | ○ |
【質問】顧客の声を集めていますか?また、HPなどで記載を許可してもらう案内を店舗や接客時に行っていますか?
5-2. ネガティブなフィードバックには真摯に、迅速に、対応し信頼性を示す
デジタル | リアル | 全社 |
---|---|---|
◎ | ◎ | ◎ |
【質問】Googleのネガティブな口コミへの対応フローは自社ブランド内で構築されていますか?
5-3. Googleなどの口コミ評価の促進と口コミへの対応(速さと質)
デジタル | リアル | 全社 |
---|---|---|
◎ | ○ | ○ |
【質問】Googleの評価に対して当日の返信ができる体制は構築されていますか?
6. コミュニティビルディング顧客関係の育成
6-1. イベントやキャンペーン情報を通じてコミュニティを形成し、ブランドへの愛着を育成する
デジタル | リアル | 全社 |
---|---|---|
○ | ○ | ○ |
【質問】自社ブランド独自の定期的または限定的な体験イベントを開催していますか?また、そのイベントの案内はオンラインで配信していますか?
6-2. ブランド独自のロイヤルティプログラムやリファーラルプログラムを導入して、長期的な顧客関係を構築する
デジタル | リアル | 全社 |
---|---|---|
○ | ○ | ○ |
【質問】自社ブランドの既存顧客の依怙贔屓はできていますか?ロイヤリティ顧客への特別なプログラムは用意していますか?
【質問】自社ブランドの既存顧客向けに新規顧客の紹介プログラムや特典は用意していますか?
6-3.イベントごとのコミュニケーション目標を定め、目標に応じたタッチポイントを設計する
デジタル | リアル | 全社 |
---|---|---|
○ | ○ | ○ |
7. パートナーシップとコラボレーション
7-1. 業界内外の他企業や組織とのパートナーシップを構築する
デジタル | リアル | 全社 |
---|---|---|
○ | ○ |
【質問】体験イベントなどを共同開催するパートナーはいますか?
7-2.共同プロモーションやクロスマーケティングを通じて、新たな顧客層へのアプローチを図る
デジタル | リアル | 全社 |
---|---|---|
○ |
【質問】SNSなどでクロスマーケティングや共同プロモーションを行う別カテゴリのパートナーはいますか?
7-3.コラボレーション提案を毎月実施し、良い案はHP・LP・SNSでPOD(差別化要素)として訴求する
デジタル | リアル | 全社 |
---|---|---|
○ | ○ | ○ |
まとめ
ブランド・エクイティを強化するためのアクションプランは、ひとつひとつ丁寧に実行することが大切です。まず、ブランドの独自価値を明確化し、顧客との信頼関係を築くためのコミュニケーション戦略を策定します。次に、一貫したブランドメッセージを広告やSNSなどで発信し、顧客体験の向上を図ります。さらに、顧客フィードバックを活用し、サービスや製品の品質を継続的に改善します。最後に、定期的なブランド評価を行い、戦略の効果を測定・分析し、必要に応じて調整を行います。この一連のプロセスにより、ブランドの認知度と信頼性を向上させ、長期的なブランド価値を確立します。
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