世界の仕事417|火星探査を地球から支える!探査ローバー運用エンジニアの舞台裏

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火星探査を地球から支える!探査ローバー運用エンジニアとは?

火星探査ローバー運用エンジニアは、地球から何億キロも離れた火星にいるロボット(ローバー)に指示を送り、動かすプロフェッショナルです。火星の過酷な環境を予測し、安全に移動させながら、岩石の採取や生命の痕跡探しといった科学ミッションを成功させるための「火星での運転手」兼「司令塔」の役割を担います。

最大の魅力は、「人類で誰も見たことがない景色」を世界で一番最初に見られることです。自分が送ったプログラムによって、別の惑星にあるロボットが動き出し、太古の湖の跡や不思議な形の岩を見つけた時の感動は、他の何物にも代えられません。また、火星には空気の層が薄く、電波が届くまでに時間がかかるという困難があります。そのタイムラグを計算し、予測できないトラブルをチームの知恵で乗り越えていくプロセスは、究極のパズルを解くようなワクワク感に満ちています。地球にいながらにして、別の惑星を冒険している実感を味わえる唯一無二の仕事です。

探査ローバー運用エンジニアとは?

  • ドライビング・プランニング(走行計画) ローバーが送ってきた前日の画像を見て、「この岩は危ないから避けよう」「あっちの崖の方が面白そうだ」とルートを決めます。
  • コマンド作成 「3メートル前進し、右に20度回転して、ドリルで岩を削る」といった命令をコンピュータ言語で作成し、巨大なアンテナ(ディープスペースネットワーク)を使って火星へ送信します。
  • トラブルシューティング 火星では砂嵐が起きたり、車輪が砂に埋まったりします。そんな時、地球にある実物大のテスト機を使って「どうすれば脱出できるか」を何度も実験して解決策を見つけます。

        探査ローバー運用エンジニアの魅力!

        1. 別の惑星をドライブできる!
          地球から一歩も出ずに、火星の赤い大地を時速0.1キロという慎重なスピードで走らせる。これは世界でもほんの一握りの人しかできない体験です。
        2. 世界最高峰のチームワーク
          科学者、プログラマー、機械の専門家など、世界中から集まった天才たちと一緒に一つの目標に向かって突き進むことができます。
        3. 歴史に名前が残る発見に関われる
          「火星に水があった証拠」や「生命の跡」を見つける瞬間、あなたはその作戦の当事者として歴史に名を刻むことになります。
        4. 高い報酬と安定した環境
          アメリカのNASA(航空宇宙局)などで働く場合、平均年収は約1,200万円〜1,800万円(10万ドル〜15万ドル以上)ほどになることもあります。専門性が非常に高いため、世界中で求められる人材になれます。
        5. 未来の技術を先取りできる
          自動運転やAI、遠隔操作の技術は、宇宙探査で開発されたものが地球で使われるようになります。最先端の技術を誰よりも早く触ることができます。

        探査ローバー運用エンジニアになるには?

        1. 「なぜ?」を大切にする
          宇宙やロボットを見て、「どうやって動いているんだろう?」と不思議に思ったことはありますか?その好奇心がすべての始まりです。
        2. 算数と理科を楽しもう
          宇宙の計算には数学が欠かせません。星の動きや電気の仕組みに詳しくなっておくと、将来の強力な武器になります。
        3. プログラミングを体験してみる
          ロボットに自分の思い通りの動きをさせる練習をしてみましょう。「もし壁にぶつかったら右に曲がる」という考え方は、火星のローバー運用と全く同じです。
        4. 英語で世界とつながる
          宇宙開発は世界中の国が協力して行います。今のうちに、海外の人と話すための英語に親しんでおきませんか?
        5. 大学で専門を学ぶ
          航空宇宙工学やコンピュータサイエンスを学べる大学を目指しましょう。インターンシップなどでJAXAやNASAに関わるチャンスを探すのが近道です。

        この分野で有名なプロフェッショナル

        ヴァンディ・ヴァルマ博士

        火星ローバー運用の世界で最も有名な一人が、NASAジェット推進研究所(JPL)のヴァンディ・ヴァルマ(Vandi Verma)博士です。 彼女は、火星探査車「キュリオシティ」や「パーサヴィアランス」の運転を支えるロボット工学のスペシャリストです。子供の頃から星空を見上げることが大好きだった彼女は、宇宙飛行士ではなく「地球からロボットを操る」という道を選びました。 彼女の素晴らしい点は、ただ操作するだけでなく、ローバーが自分で考えて動くための「自律走行ソフト」の開発にも貢献したことです。複雑な火星の地形を、いかに安全に、かつ賢く移動させるかに情熱を注いでいます。「火星の時間は地球より40分長いので、火星の時間に合わせて生活する時期もある」という彼女のエピソードは、仕事への深い愛を感じさせます。

        マーケィングの観点から見ると?

        2026年現在、火星探査は「無人探査」から「有人探査(人が行くこと)」、そして「火星からのサンプルリターン(石を持ち帰ること)」の時代へと移り変わろうとしています。 この仕事は将来、火星だけでなく月や木星の衛星、さらには小惑星での資源採掘など、人類の活動範囲を広げるために欠かせないものになります。また、ここで培われた「遠隔操作技術」は、地球上の過酷な環境(災害現場や深海)での救助活動や、遠隔手術などにも応用され、世界中の人々を救う力になります。惑星の枠を超えて活躍するエンジニアは、人類の未来を守るヒーローなのです。

        自由研究の例

        探査ローバー運用エンジニアの仕事をもっと知りたいあなたに、こんな自由研究はいかが?

        君もローバー運用を体験しよう!

        お家にある道具を使って、運用エンジニアの疑似体験をしてみましょう。

        • ステップ1【観察】 火星の地面の写真をネットで調べてみよう。「大きな岩」や「砂場」がある時、車輪はどうなると思う?
        • ステップ2【実験】 ラジコンカーや自走するおもちゃを、直接見ないで「鏡」や「スマホのカメラ越し」だけで操作してみよう。直接見るのと何が違うかな?
        • ステップ3【タイムラグ体験】 誰かに「右に動いて」と指示を出してから、その人が「10秒数えてから」動くというルールで、障害物コースをクリアできるかな?
        • ステップ4【まとめ】 見えにくい場所や、返事が遅い環境でロボットを動かすために、どんな工夫(命令の出し方)が必要だったか書いてみよう。

        まとめ

        火星探査ローバー運用エンジニアは、地球にいながらにして宇宙の最前線を切り拓く、知的な冒険家です。 高い技術力はもちろん、何があっても諦めない「探究心」と、チームで協力する「コミュニケーション」がこの仕事を支えています。夜空に赤く光る火星を見上げた時、「あそこにいるロボットを動かしているのは自分だ」と言える未来を目指して、今日から身の回りの不思議を解き明かす一歩を踏み出してみませんか?

        関連書籍

         

        身近な仕事について考えてみよう!

        • 仕事のことを通じて学んだこと、楽しかったこと、難しかったことを書いてみましょう。
        • テーマについての新しい発見や、自分が感じたことをまとめます。
        • 今後、さらに調べてみたいことや、他の人に教えたいことがあれば、それも書いてみましょう。

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