世界の仕事400｜ネットの権利を守る！サイバー法務・デジタル著作権アナリストの世界

INDEX

ネットの権利を守る！サイバー法務・デジタル著作権アナリストとは？

ンターネット上で、ゲーム、アニメ、音楽などの作品が勝手にコピーされたり、悪用されたりしないように守る仕事です。法律とデジタルの知識を武器に、クリエイターが一生懸命作った大切な「宝物（権利）」を守る、ネット社会のガードマンのような存在です。

この仕事の最大の魅力は、大好きなアニメやゲームの作者を「法律」と「技術」で直接助けられることです。世界中どこにいても仕事ができ、ネット上の不正と戦う正義の味方のようなかっこよさがあります。また、進化し続けるAIやメタバースなど、最先端の分野に関われるのもワクワクするポイントです。自分が守った作品が世界中の人に楽しまれているのを見る時、大きな誇りを感じられるでしょう。クリエイティブな世界を裏側から支える、なくてはならないヒーローです。

サイバー法務・デジタル著作権アナリストとは？

この仕事は、パソコンを使って世界中のインターネットをパトロールし、ルール違反を見つけて解決する仕事です。

例えば、あなたが大好きなYouTuberの動画が、別の人によって勝手にコピーされてアップロードされていたとします。それは「著作権侵害（ちょさくけんしんがい）」というルール違反です。この時、この動画を削除するようにサイトの管理者に連絡したり、動画を作った本人を守るための手続きをするのがこの仕事です。

また、最近では「生成AI」が描いた絵と、人間が描いた絵の権利をどう区別するか、という新しいルール作りに関わることもあります。「ゲームのキャラクターが勝手にグッズにされて売られているのを止める」「映画が公開前にネットに流出するのを防ぐ」など、デジタル空間で起こるトラブルを、法律の知識を使って解決に導きます。

サイバー法務・デジタル著作権アナリストの魅力！

高い報酬が得られるチャンスがある
法律とIT（技術）、両方の専門知識が必要なため、とても市場価値が高い仕事です。世界的に活躍するプロフェッショナルになれば、年収は1000万円〜2000万円を超えることも珍しくありません。特にアメリカなど海外の企業と働くと、さらに高い報酬が得られることもあります。
世界中どこでも働ける
インターネットがあれば仕事ができるので、日本にいながらアメリカの会社の仕事をしたり、旅をしながら働くことも可能です。「デジタル・ノマド」として世界を自由に飛び回ることも夢ではありません。
クリエイターの「味方」になれる
漫画家さんやゲームクリエイターさんは、作品を作るプロですが、法律のプロではありません。彼らが困っている時に、あなたの知識で助けることができます。「ありがとう」と感謝されるやりがいのある仕事です。
最先端の技術に触れられる
NFT（デジタルデータの所有証明）やメタバース、人工知能（AI）など、世界が変わっていく最前線で仕事ができます。「未来のルール」を自分たちで考えていくワクワク感があります。
正義感が満たされる
泥棒やズルをする人から、真面目に頑張る人を守る仕事です。ネットの世界を平和で安全な場所にするために貢献できるので、強い正義感を持っている人にはぴったりの仕事です。

サイバー法務・デジタル著作権アナリストになるには？

ステップ1　ネットや作品を大好きになろう
「このゲームはどうやって動いているの？」「この動画は誰が作ったの？」と興味を持つことがスタートです。 あなたは普段、どんなアプリやゲームを使っていますか？その裏側にはどんなルールがあると思いますか？

ステップ2　英語に親しもう
インターネットの世界共通語は英語です。海外のルールを知るためにも、英語ができると活躍の場が世界に広がります。 好きな海外のYouTuberやゲームはありますか？英語で検索してみたことはありますか？

ステップ3　著作権（ちょさくけん）について調べてみよう
図書館で「著作権」に関する子供向けの本を読んでみましょう。なぜコピーしてはいけないのか、基本を知ることが大切です。本やCDの裏に「©」のマークがついているのを見たことがありますか？

ステップ4　デジタルの仕組みを知ろう（プログラミングなど） ネット上でどうやってデータが送られるのか、プログラミングやITの基礎を学ぶと、トラブルの原因がわかるようになります。パソコンやタブレットを使って、何か作品を作ったことはありますか？

ステップ5　大学や専門学校で法律・知財を学ぶ
将来は法学部や、知的財産（ちてきざいさん）を学べる大学に進み、弁理士（べんりし）や弁護士、または企業の法務部を目指します。

この分野で有名なプロフェッショナル

ローレンス・レッシグ博士

アメリカの法学者で、「クリエイティブ・コモンズ」という仕組みを作ったことで有名な人物です。昔の法律は「コピーは全部ダメ！」という厳しいものでしたが、彼は「条件を守れば自由に広めていいよ」という新しいルールを作り、ネット上で作品がもっと自由に、平和にシェアされる世界を目指しました。彼の考えのおかげで、私たちは今、安心して画像や音楽を使ったり、リミックス作品を作ったりできています。法律を変えることで、世界中のクリエイターと利用者の両方を幸せにした、デジタル時代の偉人です。

マーケィングの観点から見ると？

これからの世界では、国境を越えた「デジタルの交流」がますます増えていきます。日本のアニメがブラジルで見られたり、アメリカのゲームを日本人が遊んだりすることは当たり前になります。しかし、国によって法律やルールは違います。

だからこそ、世界共通のデジタルルールを理解し、異なる国の間を取り持つこの仕事は、「デジタル世界の外交官」のような重要な役割を担うことになります。また、AIが人間の能力を超えるかもしれない未来において、「人間が作ったものの価値」をどう守るかは、人類全体の大きなテーマです。この仕事は、文化や芸術を守り、未来の子供たちが安心して創作活動を楽しめる世界を作るために、なくてはならない素晴らしい職業なのです。

自由研究の例

サイバー法務・デジタル著作権アナリストの仕事をもっと知りたいあなたに、こんな自由研究はいかが？

自由研究のタイトル案　身の回りの「©」マーク探しと、ネットのルール調査

家の中にある「©」マークを探そう
お菓子のパッケージ、ゲームソフト、本の奥付などを探して、「©」の横に何が書いてあるか記録しましょう。それは誰の名前でしょうか？ なぜ、わざわざ名前を書いているのだと思いますか？
好きなウェブサイトの「利用規約（りようきやく）」を見てみよう
Youtubeや任天堂など、好きなサイトの下の方にある「利用規約」や「著作権について」というページを開いてみましょう。難しい言葉が多いですが、「やってはいけないこと」は何と書いてありますか？ もしルールを破ったら、どんなことが起きると書いてありますか？
「フリー素材」と「勝手に使ってはいけない画像」の違いを比べよう
「いらすとや」のようなフリー素材サイトと、普通のニュースサイトの写真を比べて、使い方のルールがどう違うか調べて表にまとめてみましょう。 友達に写真を送る時、気をつけることは何だと思いますか？

まとめ

ネットの権利を守る仕事」は、決して堅苦しいだけの仕事ではありません。それは、誰かの「好き」や「情熱」が詰まった作品を、悪いことから守る、とても温かくてカッコいい仕事です。

インターネットは便利な反面、ルールを知らないと誰かを傷つけてしまうこともあります。法律とデジタルの知識を持つことは、自分自身を守る盾にもなり、誰かを助ける剣にもなります。もしあなたが、インターネットやゲームが大好きで、そして「曲がったことが嫌い」なら、ぜひこのサイバー法務・デジタル著作権アナリストの世界を覗いてみてください。あなたの正義感が、未来のデジタル世界を救うかもしれません。