自由研究583|駅・駅前広場・公園で人の流れを数えて、地域の活性化策を考えてみよう

INDEX

今回のテーマ

    「駅・駅前広場・公園で人の流れ(時間帯別/曜日別)を数えて、地域の活性化策を考えてみよう」

    この自由研究は、あなたが住んでいる町や学校の近くにある「駅」や「広場」、「公園」などで、いつ、どんな人が、どれくらい通っているのかを実際に数えて調査するものです。 これを専門用語で「交通量調査(こうつうりょうちょうさ)」や「人流調査(じんりゅうちょうさ)」と呼びます。人の流れを数字で見えるようにすることで、その場所が持つ「性格」や「特徴」を浮き彫りにし、もっと町を元気にするためのアイデアを考えるプロジェクトです。

    自由研究の目的

    どうして駅・駅前広場・公園で人の流れ(時間帯別/曜日別)を数えて、地域の活性化策を考えてみるの?

    普段何気なく歩いている道も、視点を変えて観察するとたくさんの発見があります。この研究を通して学ぶ理由は主に3つあります。

    一つ目は「社会の仕組みを知るため」です。朝は会社に行く人が多い、昼は買い物客が多い、といった人の動きには、社会のリズムが反映されています。 二つ目は「データの扱い方を学ぶため」です。数えた数字をグラフにしたり、地図に書き込んだりすることで、算数や数学の実践的な力が身につきます。 三つ目は「地域への愛着を持つため」です。「自分の町をどうすればもっと良くできるか?」を自分自身で考えることで、町づくりに参加する楽しさを知ることができます。

    自由研究のゴール

    この研究を通じて、以下のような力を身につけることが目標です

    • レベル1(観察) 決まった時間(例:15分間)に何人の人が通ったかを正確に数え、記録することができる。
    • レベル2(比較) 「平日と日曜日」「朝と夕方」など、条件を変えて比較し、違いをグラフにまとめることができる。
    • レベル3(提案) 調査結果から「なぜそうなっているのか」を分析し、「こうすればもっと便利になる!」「こんなお店があれば人気が出る!」というオリジナルの活性化策を提案する。

      具体的な調査事例

          • 事例① 駅ナカのコンビニの品揃え 朝のラッシュ時は、急いでいる会社員が多いので「おにぎり」や「サンドイッチ」を一番目立つ場所にたくさん並べます。逆に夜は、疲れて帰る人のために「スイーツ」や「お酒」を目立たせます。これは時間帯ごとの人の流れを知っているからできる工夫です。
          • 事例② 公園のベンチの向き お年寄りが多く集まる時間帯がある公園では、会話が弾むようにベンチを向かい合わせにしたり、逆に一人で休憩したい人が多いオフィス街の広場では、ベンチを離して設置したりします。これも「誰が利用しているか」の調査に基づいています。

              研究を進めるうえで、以下のポイントに注目しよう!

                      • 仮説を立てよう 調査に行く前に「日曜日の昼間なら、きっと家族連れが多いはずだ」「平日の朝は、駅に向かう人が多いはずだ」と予想を立てましょう。予想通りだったか、予想外だったかを知ることが研究の面白さです。
                      • 属性(ぞくせい)に注目しよう ただ「人」を数えるだけでなく、どんな人かを分類しましょう。
                        • 大人か、子供か、お年寄りか?
                        • 男性か、女性か?
                        • 何をしているか?(歩いている、走っている、犬の散歩、スマホを見ている)
                        • 荷物は多いか、手ぶらか? これらを細かく見ることで、提案の内容がぐっと深くなります。

                      自由研究の進め方

                      1. 場所と時間を決める
                        比較しやすい場所を選びます。(例:駅の東口と西口、または公園の入り口など)。調査する時間は「朝8時」「昼12時」「夕方17時」など、特徴が出そうな時間を選びます。
                      2. 道具を準備する
                        • カウンター(スマホのアプリでもOK)
                        • 時計
                        • ノートと筆記用具(あらかじめ表を作っておくと便利です)
                        • 飲み物と帽子(熱中症対策)
                      3. 調査開始!

                        通行の邪魔にならない安全な場所に立ち、10分〜15分間、通り過ぎる人を数えます。「男性・女性」「大人・子供」など、正の字(正)を書いて記録していきましょう。

                      4. 平日と休日で比べる 同じ場所、同じ時間帯で、曜日を変えてもう一度調査します。これが一番面白い発見につながります。
                      5. まとめる
                        結果を棒グラフや円グラフにします。地図の上に、人の流れを矢印の太さで表現するのもわかりやすい方法です。

                      自由研究から発見したアイデア

                      • 「空き時間活用」の提案
                        「平日の昼間は公園に人が少ない」→「お年寄り向けの青空健康体操教室を開いてはどうか?」
                      • 「キッチンカー」の提案
                        「夕方の駅前広場は、塾帰りの腹ペコな学生が多い」→「手軽に食べられるホットドッグやクレープのキッチンカーを呼べば売れるはず!」
                      • 「安全マップ」の提案
                        「夜のこの道は、人通りが少なくて暗い」→「街灯を増やしたり、明るい看板のお店を誘致したりして、安心して歩けるようにすべき。」

                      この自由研究に関連する仕事

                      • 都市計画家(アーバン・プランナー) 道路や公園、住宅地などをどう配置すれば、人々が快適に暮らせるかを計画する街づくりのリーダーです。
                      • マーケティング・リサーチャー 「どこにお店を出せば売れるか?」を考えるために、人の流れやデータを分析する分析のプロです。
                      • 店舗開発担当(てんぽかいはつたんとう) コンビニやレストランのチェーン店などで、新しいお店を出す場所を探し、契約する仕事です。
                      • 建築家(けんちくか) 建物を作るだけでなく、その建物を使う人がどう動くか(動線)を設計します。

                      まとめ

                      「人の流れ」を数えることは、街の健康診断をするようなものです。 普段は見過ごしてしまう景色の中に、街を元気にするヒントがたくさん隠されています。この自由研究を通して、あなたは単なる「街の住人」から、街の未来を考える「プロデューサー」への第一歩を踏み出すことになります。 さあ、カウンターとノートを持って、街へ出かけてみましょう。きっと、昨日までとは違う街の姿が見えてくるはずです。

                             

                            関連書籍

                            身近な仕事について考えてみよう!

                            • 仕事のことを通じて学んだこと、楽しかったこと、難しかったことを書いてみましょう。
                            • テーマについての新しい発見や、自分が感じたことをまとめます。
                            • 今後、さらに調べてみたいことや、他の人に教えたいことがあれば、それも書いてみましょう。

                            foodots.

                            foodots.

                            食文化動画メディア

                            空庭のテーマ

                            この記事が気に入ったら
                            フォローしてね!

                            空庭をみんなで活用してね!
                            • URLをコピーしました!
                            INDEX