自由研究497|雨水採取の季節差(濁度・pH)の観察「季節変化と天気の関係を調べてみよう」

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今回のテーマ

    「季節変化と天気の関係を調べてみよう」

    空から降ってくる雨。透明でキレイに見えるけれど、実は季節や天気によって「にごり」や「酸性度」が少しずつ違うのを知っていますか?この自由研究では、家や学校の近くで雨水を採取して、その「にごり(濁度)」や「酸性度(pH)」を定期的に観察します。春夏秋冬、そして晴れや曇りの日の後の雨など、様々な条件の雨水を比べて、どんな違いがあるのかを調べてみましょう。

    自由研究の目的

    どうして季節変化と天気の関係を調べてみるの?

    雨は、地球上の水が循環する上でとても重要な役割を果たしています。しかし、雨はただの水ではありません。空気中にある目に見えないチリやホコリ、工場から出る排気ガスなどを取り込んで地上に降ってきます。雨水の濁りや酸性度を調べることは、私たちの住む地域の「大気の汚れ」を間接的に知ることにつながるのです。この研究を通じて、身近な自然環境について深く考え、地球規模の環境問題(例えば、酸性雨やPM2.5など)に目を向けるきっかけになります。

    自由研究のゴール

    この研究を通じて、以下のような力を身につけることが目標です

    レベル1 基本の観察

    雨水のにごり(濁度)や酸性度(pH)を、季節ごとに数回、簡単な道具で測定して記録しよう。

    レベル2 比較と分析

    「春の雨」と「夏の雨」のように季節ごとのデータをグラフにまとめて、違いを分析しよう。また、台風の後の雨と普通の雨を比較するなど、天気のパターンと雨水の性質の関係を探ってみよう。

    レベル3 発展研究

    採取する場所を変えてみよう!例えば、車の交通量が多い道路沿いと、公園や林の中など、環境が違う場所の雨水を比較することで、より深い発見があるかもしれません。雨水に混ざっているものを顕微鏡で観察するのも面白いよ。

      実験事例

      ある小学生の自由研究では、次のような結果が出ました。

      • 春の雨水 黄砂が飛んできた日の雨は、普段の雨よりも明らかににごりが強かった。
      • 夏の雨水 梅雨の時期の雨は、比較的pHが低く(酸性に近く)、にごりも少なかった。これは、毎日降る雨が空気中の汚れを洗い流しているからだと考えられました。
      • 冬の雨水 空気が乾燥している冬は、PM2.5やチリなどが雨水に混ざりやすく、にごりが強くなる傾向が見られた。

      このように、採取した雨水の様子を写真に撮ったり、データをグラフにしたりすることで、目で見てわかる発見がたくさんあるよ!

        研究を進めるうえで、以下のポイントに注目しよう!

        • 安全第一! 採取した雨水は飲まないこと。また、台風などの危険な天気の日には採取しないようにしましょう。
        • 容器は清潔に! 採取用の容器は、事前にきれいに洗っておきましょう。
        • 記録がカギ! 採取した日付、時間、天気、気温、そして採取場所を必ずメモに残しましょう。これが、後でデータを分析する上でとても大切になります。
        • 道具を工夫しよう! pHはリトマス試験紙やpH試験液、にごり(濁度)は透明なコップに入れて、下から文字が見えるかどうかで比べると、手軽に調べることができます。

        自由研究の進め方

        ステップ1 雨水採取の準備

        • 透明なコップやペットボトル、メジャーカップなど、雨水を入れる容器を用意しよう。
        • 実験ノートとペンも準備しておこう。

        ステップ2 雨水を採取しよう!

        • 雨が降り始めたら、屋根などから直接落ちてくる雨水ではなく、庭やベランダの地面に直接降ってくる雨を採取しよう。
        • 容器に雨水が溜まったら、すぐにフタをして、実験ノートに採取したときの状況(天気、気温など)を記録しよう。

        ステップ3 にごりとpHを観察!

        • にごり(濁度)の観察 透明な容器に移し、下に文字を書いた紙を置いて、どのくらい文字が見えるかを記録しよう。
        • pHの観察 リトマス試験紙やpH試験液を使って、雨水の酸性度を測ってみよう。色の変化を記録しよう。

        ステップ4 データから発見を見つけよう!

        • 1年間、季節ごとにデータを集めて、表やグラフにまとめよう。
        • 「この季節の雨は、なぜにごりが強かったのかな?」「この日の雨は、なんで酸性だったんだろう?」と考えながら、君だけの発見をまとめてみよう!

        自由研究から発見したアイデア

        この研究で、「なんで雨水は場所によって味が違うんだろう?」なんて新しい疑問が生まれたら、今度は「雨水の成分を調べる」というテーマに挑戦してみませんか?塩分やミネラル分など、味の元になるものを調べることで、もっと深い発見ができるかもしれません。さらに、「雨水のろ過装置」を自作して、どれだけ水がきれいになるかを実験するのも面白いアイデアです。

        この自由研究に関連する仕事

                • 気象予報士 大気中の成分が雨にどう影響するかなど、気象と環境の関係を研究する仕事。
                • 水質調査員 川や湖、海の水質を調べて、水の安全を守る仕事。
                • 環境コンサルタント 企業や自治体の環境問題解決を支援し、地球を守るためのアイデアを提案する仕事。
                • 研究者 大気化学や環境科学を専門に、地球の環境について深く探求する仕事。

                まとめ

                雨水は、空からのメッセージを私たちに届けてくれています。この自由研究は、その小さなメッセージを読み解くための冒険です。雨水を採取し、じっくり観察することで、普段は見えない大気の状態や季節の変化、そして地球環境とのつながりを感じることができます。さあ、雨が降る日を楽しみに、君だけの発見をたくさん見つけて、空に秘められたヒミツを解き明かそう!

                 

                関連書籍

                身近な仕事について考えてみよう!

                • 仕事のことを通じて学んだこと、楽しかったこと、難しかったことを書いてみましょう。
                • テーマについての新しい発見や、自分が感じたことをまとめます。
                • 今後、さらに調べてみたいことや、他の人に教えたいことがあれば、それも書いてみましょう。

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