自由研究457|電動キックボードの安全性「電動キックボードの安全な使い方を考えよう」

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電動キックボードの安全な使い方を考えてみよう!

    最近、街でスイスイと走る「電動キックボード」を見かけることが増えましたね。手軽に移動できる便利な乗り物として、多くの人に利用されています。しかしその一方で、使い方を間違えると大きな事故につながる危険性も指摘されています。

    この自由研究では、私たちの身近な乗り物となった電動キックボードに注目し、その仕組みや交通ルール、そして国内外で起きている問題点を調べます。その上で、誰もが安全に利用できる未来のために、私たちに何ができるのかを探求していきます。

    どうして電動キックボードの安全な使い方を考えてみるの?

    電動キックボードについて学ぶことは、単に「乗り物の知識が増える」だけではありません。

    • 自分と周りの人の安全を守るため 自分が乗るときはもちろん、乗っていなくても、街で電動キックボードとすれ違うことはあります。正しいルールを知ることで、自分や友達、家族を交通事故から守ることができます。
    • 社会のルールがどう作られるかを考えるきっかけになる 電動キックボードは新しい乗り物なので、社会のルールが今まさに作られている最中です。なぜルールが必要なのか、どうすればもっと良くなるのかを考えることは、私たちが社会の一員として未来を作っていくための第一歩になります。
    • 未来の乗り物について考える力を養う これから先、ドローンタクシーや自動運転車など、新しい乗り物がどんどん登場するでしょう。電動キックボードの課題を考えることは、未来の乗り物と私たちがどう付き合っていくべきかを考えるための、とても良いトレーニングになります。

    自由研究のゴール

    この研究を通じて、以下のような力を身につけることが目標です

        レベル1 調べてみよう!

        • 電動キックボードの交通ルール(2023年7月1日にどう変わった?)を調べる。
        • 日本や世界でどんな事故事例があるかニュース記事などで調べる。
        • 電動キックボードを製造・販売している会社のウェブサイトで、安全への取り組みを調べる。

        レベル2 観察・分析してみよう!

        • (安全な場所で保護者と一緒に)街中の電動キックボードの利用状況を観察する。「ヘルメットをかぶっているか」「どこを走っているか」「危ない運転はないか」などを記録し、グラフにまとめてみる。
        • 家族や友達に、電動キックボードに対するイメージ(「便利そう」「危ないと思う」など)をアンケート調査し、理由も聞いてみる。

        レベル3 提案してみよう!

        • 調査・分析した結果から、「こうすればもっと安全になる!」という自分なりのアイデアを提案する。
        • 例えば、「小学生向けの安全教育ポスター」や「新しい安全機能のアイデア」、「理想的な駐輪場のデザイン」などを考えて発表する。

        様々な問題例

        電動キックボードの便利さの裏には、様々な問題が起きています。

        • 日本の事故事例 警察庁によると、2023年7月の法改正から半年間で、電動キックボードが関係する交通事故は全国で85件発生しました。その多くは、運転者の不注意による転倒(単独事故)ですが、歩行者や自転車、自動車と衝突する事故も起きています。信号無視や一時不停止といったルール違反が事故の原因となるケースも少なくありません。
        • よくあるルール違反
          • ヘルメットの未着用(16歳以上は努力義務ですが、安全のため着用が強く推奨されています)
          • 歩道の走行(原則は車道。ただし、特定の標識がある歩道は時速6km以下で走行可能)
          • 二人乗り
          • 飲酒運転(絶対にダメ!)
        • 海外の事例 フランス・パリ 世界に先駆けて電動キックボードのシェアリングサービスを導入したパリ市では、利用者のマナー違反(歩道走行、乗り捨てなど)や事故の増加が大きな社会問題となりました。その結果、2023年9月から、市民投票によって市内でのシェアリングサービスが全面的に禁止されることになりました。便利な乗り物も、ルールが守られなければ社会から受け入れられなくなってしまう、という教訓的な事例です。

        研究を進めるうえで、以下のポイントに注目しよう!

        • 信頼できる情報源を使おう インターネットで情報を集める際は、個人のブログだけでなく、警察庁や国土交通省といった公的な機関のウェブサイト、新聞社などのニュースサイト、メーカーの公式サイトなど、信頼できる情報源を参考にしましょう。
        • 安全第一で観察しよう 街で観察調査(フィールドワーク)をするときは、必ず保護者と一緒に行いましょう。道路に飛び出したり、夢中になって周りが見えなくならないように、安全な歩道の上から観察することが大切です。
        • いろいろな人の立場から考えてみよう 「運転する人」の視点だけでなく、「歩いている人」「自転車に乗る人」「自動車を運転する人」「お店の人」など、様々な人の立場から電動キックボードがどう見えるかを想像してみましょう。多角的な視点を持つことで、問題の本質が見えてきます。

        自由研究の進め方

        1. 計画 研究のゴールを決めて、「いつまでに」「何を」「どうやって」調べるのか、計画表を作ります。
        2. 調査(調べる) まずはインターネットや本で、基本的なルールや事故事例、海外の状況などを調べ、ノートにまとめます。
        3. 観察・分析(見る・聞く) 計画に沿って、街での利用状況を観察したり、周りの人にアンケートを取ったりします。記録したデータは、項目ごとに整理したり、グラフにしたりして「見える化」します。
        4. 考察(考える) 調査と分析の結果から、何が言えるかを考えます。「なぜルール違反が起きるのか?」「どうすれば事故を減らせるか?」など、自分なりの問いを立てて深く考えてみましょう。
        5. 提案(まとめる) 考察で考えたことをもとに、安全な利用のための新しいアイデアを考えます。
        6. 発表 研究の成果をレポートやポスター、スライドなどにまとめます。観察データやグラフ、自分の提案したアイデアのイラストなどを入れると、より分かりやすく伝わります。

        自由研究から発見したアイデア

        調査と考察を通して、君だけの新しいアイデアを考えてみよう! 例えば、こんな提案はどうでしょう?

        テクノロジーによる安全対策

        • 「スマート・ヘルメット」 ヘルメットをかぶらないと、キックボードの電源が入らない仕組み。
        • 「スクールゾーン・自動減速機能」 GPSと連携し、学校の周りなど、特に危険なエリアに入ると自動的にスピードが落ちるシステム。
        • 「おしゃべり・ウインカー」 曲がるときに光るだけでなく、「右に曲がります!」と音声で周りに知らせるウインカー。

        ルールや環境の改善

        • 「初心者マーク」制度 利用を始めたばかりの人が付ける初心者マークを作り、周りの人が配慮できるようにする。
        • 「カラフル・パーキング」 駐車スペースを地面にカラフルな色でペイントし、停める場所を分かりやすく、楽しくする。
        • 「VR安全教習」 ゲーム感覚で危険な場面をバーチャル体験できる、子ども向けの交通安全シミュレーター。

        この自由研究に関連する仕事

                • 都市計画プランナー、交通コンサルタント 人々が安全で快適に移動できる街づくりを考える仕事。
                • プロダクトデザイナー、エンジニア より安全で使いやすい乗り物を開発・設計する仕事。
                • 警察官、公務員 交通ルールを作ったり、交通安全を守るための活動をしたりする仕事。
                • ジャーナリスト 新しい乗り物の問題点や可能性を取材し、社会に広く伝える仕事。
                • マーケター シェアリングサービスなどの会社で、安全な利用を促進するキャンペーンを企画する仕事。

                まとめ

                電動キックボードは、私たちの移動をより自由で便利にしてくれる素晴らしい乗り物です。しかし、その手軽さゆえに、安全への意識が追いついていない現状があります。

                この自由研究を通して、ただ「危ないからダメ」と考えるのではなく、「どうすれば安全に、みんなが気持ちよく使えるようになるか」を自分の頭で考えることがとても重要です。身近な疑問を探求することが、より良い社会を築くための力になります。

                さあ、この夏は電動キックボードの安全性について考え、君だけの未来への提案をまとめてみませんか?

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                身近な仕事について考えてみよう!

                • 仕事のことを通じて学んだこと、楽しかったこと、難しかったことを書いてみましょう。
                • テーマについての新しい発見や、自分が感じたことをまとめます。
                • 今後、さらに調べてみたいことや、他の人に教えたいことがあれば、それも書いてみましょう。

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