自由研究450|廃棄物処理の問題「ゴミを減らそう!リサイクルと廃棄物の処理を考えよう」

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ゴミを減らそう!リサイクルと廃棄物の処理を考えてみよう!

私たちが毎日生活していると、必ず出てくる「ゴミ(廃棄物)」。お菓子の袋、飲み終わったペットボトル、使い古したノートなど様々です。これらは一体どこへ行き、どのように処理されているのでしょうか?

このテーマでは、私たちの暮らしと切り離せないゴミ問題の現状と、その解決策について探求します。ゴミが増えすぎると、埋める場所がなくなったり、海や空気が汚れたり、地球環境に大きな影響を与えます。そこで大切になるのが、ゴミを減らすための合言葉「3R」です。

  • リデュース(Reduce) ゴミそのものを減らすこと
  • リユース(Reuse) 繰り返し使うこと
  • リサイクル(Recycle) 資源として再利用すること

この自由研究を通して、ゴミの行方を追いかけ、未来の地球のために何ができるかを考えてみましょう。

どうしてリサイクルと廃棄物の処理を考えてみるの?

「ゴミの問題なんて、自分には関係ない」と思っていませんか?実は、この問題は私たちの生活と未来に深く関わっています。

  • 私たちの暮らしへの影響 ゴミを処理するためには、収集車を動かしたり、焼却炉を燃やしたり、たくさんのエネルギーとお金(税金)が使われています。また、ゴミを埋める「最終処分場」は無限ではありません。このままでは、数十年後にはいっぱいになってしまうと言われています。
  • 地球環境への深刻なダメージ
    • 海洋汚染 街でポイ捨てされたプラスチックゴミが川を伝って海に流れ込み、海の生き物たちがエサと間違えて食べてしまう「海洋プラスチック問題」が深刻化しています。
    • 地球温暖化 ゴミを燃やすと、温暖化の原因となる二酸化炭素(CO₂)がたくさん排出されます。
    • 土や水の汚染 ゴミが正しく処理されないと、有害な物質が染み出して、私たちが飲む水や作物が育つ土を汚してしまう危険性があります。

ゴミ問題について学ぶことは、自分たちの暮らしを守り、未来の世代に美しい地球を引き継ぐための、私たち一人ひとりの大切な責任なのです。

自由研究のゴール

この研究を通じて、以下のような力を身につけることが目標です

      このテーマは、身近なところから世界の問題まで、幅広く探求できます。自分の興味に合わせてゴールを設定してみましょう。

      • 基本ゴール 自分の家から1週間に出るゴミの種類と量を記録し、住んでいる地域の分別ルールと3Rについて調べてレポートにまとめる。
      • レベルアップゴール1(調査・分析に挑戦!)
        • 家庭から出たゴミを種類別に重さを測り、「どのゴミが一番多いか」を円グラフで表現する。
        • 地域のゴミ処理施設(クリーンセンター)を見学したり、ウェブサイトで調べたりして、ゴミが資源に変わるまでの流れを追跡する。
        • スーパーで「これは本当に必要?」と思うような包装(過剰包装)を探し、写真付きでレポートする。
      • レベルアップゴール2(未来を提案!)
        • 我が家の「ゴミ半減チャレンジ」を計画・実行し、1ヶ月前と比べてどれだけゴミを減らせたか、具体的な成果をまとめる。
        • 集めたペットボトルのキャップでアート作品を作るなど、リサイクルを楽しく実践する方法を考え、学校や地域に提案する。

      ゴミ問題を解決するための素晴らしい取り組み例

      • 徳島県上勝町「ゼロ・ウェイスト(ごみゼロ)宣言」 この町では、ゴミをなんと45種類以上にも細かく分別し、リサイクル率80%以上を達成しています。「ごみ収集車」は来ず、住民が自らゴミを「ごみステーション」に持ち込み、徹底的にリサイクルすることで、ゴミ焼却炉や埋立地に頼らない暮らしを目指しています。
      • ドイツの「デポジット制度」 ドイツでは、ペットボトルや瓶入りの飲み物を買う時、容器代(デポジット)が上乗せされます。そして、飲み終わった容器をお店に持っていくと、そのお金が返金される仕組みです。このため、容器の回収率が非常に高く、ポイ捨ても少なくなっています。
      • 企業のアップサイクル これまで捨てられていた規格外の野菜や果物を使ってジュースやジャムを作ったり、コーヒーかすから植木鉢を作ったりと、価値のないもの(ゴミ)に新しい価値を与えて生まれ変わらせる「アップサイクル」の取り組みも広がっています。

      研究を進めるうえで、以下のポイントに注目しよう!

      • 「見える化」してみよう 1週間分の家庭のゴミを記録し、「燃えるゴミ」「プラスチック」「ペットボトル」など、種類ごとに分けて重さや量をグラフにしてみましょう。どのゴミが多いか一目瞭然になります。
      • 「現場」を歩いてみよう 地域のゴミ収集場所を観察し、ルール通りに分別されているかチェックしてみましょう。自動販売機の横のリサイクルボックスは、正しく使われているでしょうか?自分の足で調べることで、リアルな問題点が見えてきます。
      • 「もしも」を考えてみよう 「もし、明日からゴミ収集車が来なくなったら?」「もし、全ての買い物が量り売りになったら?」と想像してみましょう。当たり前だと思っていたことのありがたさや、新しい解決策のヒントが隠されています。
      • 世界と比べてみよう 日本と海外のゴミ分別方法やリサイクルの考え方を比べてみると、日本の良いところや、もっと頑張れるところが見つかるかもしれません。

      自由研究の進め方

      Step 1 計画を立てる

      「我が家のプラスチックゴミを追跡!」「リサイクル工作に挑戦!」「地域のゴミ問題解決策を探る」など、自分が一番知りたいテーマを決め、何を、いつ、どうやって調べるか計画を立てよう。

      Step 2 調査する

      まずはお家のゴミ箱からスタート!1週間、どんなゴミがどれくらい出るか記録しよう。次に、市役所のウェブサイトや図書館で、地域のゴミ排出量やリサイクル率を調べてみよう。

      Step 3 行動する

      地域のゴミ拾いイベントに参加したり、家庭でコンポスト(生ごみ堆肥)作りに挑戦したりしてみよう。自分の手を動かすことで、分かることがたくさんあります。

      Step 4 結果をまとめる

      調査結果や活動の記録を、写真やグラフを使って分かりやすく整理しよう。「なぜこのゴミが多いのか」「どうすれば減らせるのか」を考えるのがポイントです。

      Step 5 考察と提案

      調査と行動から分かったことをもとに、「ゴミ問題を解決するために、私たちにできること」を具体的に提案しよう。レポートにまとめて、家族や友達、先生に発表してみよう。

      自由研究から発見したアイデア

      • 「ゴミ拾い」×「ゲーム」 ゴミの種類ごとにポイントを設定し、拾ったゴミを写真に撮ってアプリに登録するとポイントが貯まる。そのポイントで地域のお店で使えるクーポンと交換できる、冒険ゲームのようなゴミ拾いアプリ「Eco-Quest(エコクエスト)」を考案する。
      • 「リサイクル」×「アート」 学校のみんなでペットボトルのキャップやプラスチック片を集め、それを使って地域の公園や学校の壁に飾る巨大なモザイクアートを制作する「リサイクル・アート・プロジェクト」を企画する。
      • 「ゼロウェイスト給食デー」の提案 月に一度、給食で使う食材の皮や芯なども、スープやふりかけなどに調理して使い切り、食品ロスをゼロにする日を設けることを学校に提案してみる。

      この自由研究に関連する仕事

              • 廃棄物処理施設の作業員/技術者 ゴミを安全に収集・運搬し、焼却したり、資源ごとに選別したり、処理の最前線で社会を支える仕事です。
              • 公務員(環境局など) 地域のゴミ問題を解決するため、新しい分別ルールを考えたり、リサイクルを推進するキャンペーンを企画したりします。
              • 環境コンサルタント 企業に対して、どうすればゴミを減らせるか、環境にやさしい製品を作れるか、専門的なアドバイスをします。
              • 技術開発者 捨てられたプラスチックから新しいエネルギーを生み出したり、土に還る新しい素材を開発したり、科学の力でリサイクル技術を進化させる仕事です。
              • インダストリアルデザイナー 最初からゴミが出にくいように、修理して長く使える製品や、簡単に分別・リサイクルできる商品をデザインします。

              まとめ

              私たちが「ゴミ」として捨てたものは、決して消えてなくなるわけではありません。その多くが地球のどこかに残り続け、未来の環境に影響を与えます。ゴミ問題は、一人ひとりの少しの心がけと、社会全体の仕組みを変えようとする大きな挑戦の両方が必要な、壮大なテーマです。

              この自由研究は、ゴミの行方を追跡する探偵のような冒険です。自分の出したゴミがどこへ行くのかを知ることで、毎日の買い物の仕方やモノの選び方がきっと変わるはず。あなたも、ゴミを「資源」に変える未来の創造者として、この問題の解決に挑戦してみませんか?

              関連書籍

               

              身近な仕事について考えてみよう!

              • 仕事のことを通じて学んだこと、楽しかったこと、難しかったことを書いてみましょう。
              • テーマについての新しい発見や、自分が感じたことをまとめます。
              • 今後、さらに調べてみたいことや、他の人に教えたいことがあれば、それも書いてみましょう。

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