世界の教育｜自然と共に育つ心、セントルシアの教育から見える島の文化と未来

INDEX

教育制度の特徴

セントルシアの学校は、イギリスの教育制度をもとに作られています。公立の学校は無料で、小学校は6年間、中学校は5年間です。そのあと、さらに2年間の高校教育（フォースフォームとファイナルフォーム）に進むことができます。
5歳から義務教育が始まり、16歳までが対象です。小さな島国ですが、教育への意識はとても高いです。

教育方法

学校では英語で授業が行われます。セントルシアの公用語は英語ですが、家庭ではクレオール語を話す子も多く、学校で英語を学ぶ子どももいます。
黒板を使った授業が中心ですが、最近ではタブレットなどのデジタル機器を使った授業も取り入れられはじめています。また、グループでの話し合いや実験など、子どもたちが考える力を育てる工夫も増えてきています。

教育への取り組みや支援

セントルシア政府は、「すべての子どもに教育を」という考えで、学校や先生の数を増やす努力をしています。子どもたちが学校に通いやすくなるように、制服や教科書の支援も行っています。
また、貧しい家庭の子どもが学校を続けられるよう、給食の提供や奨学金制度もあります。海外からの支援（カナダやEUなど）も、教育を良くするために役立っています。

子供達の1日の過ごし方

セントルシアの子どもたちは、朝7時半ごろに学校へ行き、午後2時か3時ごろに帰宅します。朝礼から始まり、算数、英語、理科、社会、体育、図工などの授業があります。
放課後は、友達と外で遊んだり、家の手伝いをしたりします。島の自然が豊かなので、ビーチや山で遊ぶことも多いです。夜は家族と一緒に過ごしながら、宿題をしたり、ごはんを食べたりします。

教育と社会の関係

教育はセントルシアの将来を支える大切なカギとされています。観光や農業が主な産業なので、英語やコンピューターの勉強がとても重視されています。
また、教育を通して「よりよい仕事につきたい」という希望をもつ子どもたちも多く、家族も教育を大切にしています。先生は地域のリーダーとしても尊敬されていて、教育が社会の中心にあるともいえます。

国が抱える教育の課題と未来

セントルシアでは、まだ十分な教室や先生が足りない学校もあります。特に田舎の地域では、通学が大変な場所もあります。また、英語が苦手な子どもや、学習に困りごとを抱えた子への支援が十分でないことも課題です。
これからは、すべての子どもに平等に学ぶ機会をつくること、そしてITや観光といった未来の仕事に役立つ教育を進めることが大切になるでしょう。

教育と文化や価値観の関係

「助け合いの心」が育つ地域密着型教育

セントルシアでは学校が地域の中心にあり、子どもたちは先生や近所の大人たちとのつながりを通して、「誰かを助けること」や「支え合うこと」の大切さを学びます。これは島国ならではの“コミュニティを大事にする文化”につながっています。

自然と共に学ぶことで育つ「自然への感謝」

自然が豊かなセントルシアでは、学校でも環境教育が盛んで、海や森を守る活動に力を入れています。そのため、「自然は人間の宝物」という価値観が子どもたちの中に深く根づいています。

表現を大切にする「言葉とリズムの文化」

学校では英語だけでなく、伝統的な「クレオール語」や、詩・音楽を使った表現活動も取り入れられており、自分の気持ちや考えを“ことば”や“リズム”で伝える文化が育っています。詩の大会や音楽の発表会なども多く行われます。

教育で育つ「自分らしさを大切にする心」

学校教育では個性を尊重し、「みんなちがって、みんないい」という考え方が広がっています。こうした教育が、観光業など人と接する仕事に活かされ、笑顔とホスピタリティにあふれた文化を作っているとも言えます。

まとめ

セントルシアは小さな島国ですが、教育に対する熱意はとても大きい国です。限られた資源の中でも、子どもたちが夢を持って学べるように、多くの工夫や支援がされています。自然の中でのびのびと学ぶ子どもたちの姿は、学びの本来の楽しさを思い出させてくれますね。
これからどんな未来を描いていくのか、小さな島の大きな教育の力に注目してみましょう

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