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今回のテーマ
「近所の鳥のさえずりパターンを録音して季節変化を調べてみよう」
私たちの家のまわりや公園では、毎日いろいろな鳥の声が聞こえてきます。でも、その「鳴き声」が季節によって変わっていることに気づいていますか? この研究は、スマートフォンや録音機を使って身近な鳥の声を記録し、季節ごとにどのような違いがあるのかをデータで明らかにする「バイオアコースティックス(生物音響学)」への挑戦です。
自由研究の目的
鳥のさえずりは、ただの音ではありません。縄張りを守るための「宣言」だったり、仲間を呼ぶ「ラブレター」だったりします。 鳥の声を聴き比べることで、目には見えにくい「季節の移り変わり」や「生き物のつながり」を実感できるようになります。また、音を視覚化して分析する手法を学ぶことで、科学的な視点で物事を観察する力が養われます。
自由研究のゴール
この研究のゴールは、単に「鳥の声を聞く」ことではありません。 「いつ、どこで、どんな鳥が、どんな風に鳴いていたか」を記録し、自分だけの「季節のさえずりカレンダー」を完成させることが目標です。さらに、音声をグラフ(スペクトログラム)にして比較できれば、自由研究のレベルはぐんとアップします。
具体的な発見事例
- 春のウグイス 最初は「ホーホケキョ」が下手だったのに、暖かくなるにつれてどんどん上手になっていく様子が録音できるかも!
- 朝と夕方の違い 同じスズメでも、朝の忙しい時と、夕方にねぐらへ帰る前では鳴き方のリズムが違うかもしれません。
- 季節によるメンバー交代 冬には聞こえなかった「ツバメ」の声が、ある日を境に突然聞こえ始める瞬間を捉えられるかもしれません。
- 場所と時間を固定する 比較しやすくするために、毎日「朝7時にベランダで」というように条件を揃えましょう。
- 天気をメモする 晴れの日と雨の日では、鳥のやる気(?)が変わるかもしれません。
- 静かに待つ 鳥はとても敏感です。録音中は自分も木になったつもりで、じっと静かにしていましょう。
自由研究の進め方
- 準備 スマートフォンの録音アプリやボイスレコーダーを用意します。
- 録音開始 1回30秒〜1分程度、定期的に(週に1回など)同じ場所で録音します。
- 名前調べ 録音した声が何の鳥か、図鑑や音声検索アプリ(Merlinなど)を使って特定します。
- 比較と分析 1ヶ月前と今の声を聴き比べます。「声の高さ」「鳴く間隔」「鳴いている時間の長さ」に注目しましょう。
- まとめる 録音した日付、鳥の名前、気づいた変化をノートにまとめます。
自由研究から発見したアイデア
- AIとの対決 自分の耳で聞き分けた鳥の名前と、鳥類識別AIが出した答えが合っているか検証してみる。
- 都会 vs 田舎 おじいちゃんの家や旅行先など、場所を変えて鳴き声の「にぎやかさ」を数値化してみる。
- 騒音の影響 車の通りが多い時間帯、鳥は負けじと大きな声で鳴いているのでしょうか?それとも諦めて鳴き止むのでしょうか?
この自由研究に関連する仕事
- 野生動物研究員 絶滅しそうな鳥がどこにいるかを声で探します。
- 環境コンサルタント 道路や建物を作る前に、そこにどんな生き物が住んでいるか調査します。
- サウンドデザイナー 自然の音を録音して、映画やゲームのリアリティを高める音を作ります。
- ネイチャーガイド 山や森で、鳥の声を解説しながら自然の豊かさを伝えます。
まとめ
鳥のさえずりは、地球が奏でるオーケストラです。録音ボタンを押すたびに、あなたは自然界の秘密の会話をのぞき見する探偵になります。 最初はみんな同じ「ピーピー」に聞こえるかもしれませんが、続けていくうちに「あ、これはシジュウカラの挨拶だ!」とわかるようになるはずです。ぜひ、あなただけの「音の地図」を作ってみてください。
関連書籍
身近な仕事について考えてみよう!
- 仕事のことを通じて学んだこと、楽しかったこと、難しかったことを書いてみましょう。
- テーマについての新しい発見や、自分が感じたことをまとめます。
- 今後、さらに調べてみたいことや、他の人に教えたいことがあれば、それも書いてみましょう。





