アートを守るために!みんなが参加できるアートプロジェクトを考えてみよう!
アニメやマンガ、音楽、絵画など、私たちの生活を豊かにしてくれる「アート」。でも、そのアートを作っているアーティストたちが活動を続けるのが難しくなったり、素敵な作品を展示する美術館や劇場がなくなってしまったりすることがあります。これが「芸術支援の不足」という問題です。この研究では、なぜアートに支援が必要なのかを探り、私たちみんながアートを守るための楽しいプロジェクトを考えることを目指します。
君の好きなアニメやゲーム、お気に入りの音楽も、すべてアーティストが生み出したアート作品です。アートは、私たちに感動や楽しみを与え、言葉にできない気持ちを表現する手助けをしてくれます。もしアートを生み出す人や場所がなくなってしまったら、私たちの世界はとても寂しく、色のないものになってしまうかもしれません。この問題について学ぶことで、アートがもっと身近になり、自分たちの手で文化を守り、未来を面白くしていくにはどうすれば良いか、そのヒントを発見できます。
自由研究のゴール
- レベル1 知る! なぜアーティストや美術館には支援が必要なのか、その理由を理解する。
- レベル2 見つける! すでに行われているアート支援の面白い事例(プロジェクト)を探し出す。
- レベル3 生み出す! 自分だけの「みんなが参加できる新しいアートプロジェクト」のアイデアを考え、提案できるようになる!
ユニークな方法でアートを支援している例
- 事例① クラウドファンディング インターネットを通じて「この映画を作りたい!」「絵本を出版したい!」というアーティストの夢を公開し、共感した人たちが少しずつお金を出し合って応援する仕組みです。支援した人は、完成した作品に名前が載ったり、特別なプレゼントがもらえたりします。
- 事例② 地域のアートフェスティバル 街全体を美術館のように使い、空き家や公園など、様々な場所にアート作品を展示するイベントです。多くの人が街を訪れるきっかけになり、アートで地域を元気にすることができます。新潟県の「大地の芸術祭」などが有名です。
- 事例③ 企業のメセナ活動 企業がコンサートを開いたり、若手アーティストの活動を応援したりすることです。例えば、デパートの壁に大きな絵が描かれていたり、駅でプロのミニコンサートが開かれたりするのも、こうした活動の一環です。
研究を進めるうえで、以下のポイントに注目しよう!
- 「自分にとってのアート」は何かを考える。
- なぜアートだけではお金を稼ぐのが難しいのか、その背景を調べる。
- 誰が(国、会社、個人)、どのようにアートを支援しているかを知る。
- 支援の成功例と、うまくいかなかったかもしれない課題の両方に目を向ける。
- 「自分なら何ができるか」「お金がなくてもできることはないか」という視点を持つ。
自由研究の進め方
- ステップ1 好きなアートを決めよう! 自分が一番好きなアートのジャンル(例:イラスト、ゲーム、演劇)を一つ選び、研究の主役にしよう。
- ステップ2 現状を調査しよう! 図書館やインターネットで、選んだジャンルのアーティストがどうやって生活しているのか、どんなことで困っているのかを調べよう。(例:「イラストレーター 収入」「小劇場 経営 課題」などで検索)
- ステップ3 「支援のヒーロー」を探そう! そのアートを応援している企業、団体、クラウドファンディングのプロジェクトなど、具体的な「支援のヒーロー」を見つけ出し、どんな活動をしているかまとめよう。
- ステップ4 アイデアを発想しよう! 調査したことをヒントに、自分ならどんなアートプロジェクトをやってみたいか、自由にアイデアを出してみよう。「スマホアプリを使ったら?」「学校でできることは?」など、色々な角度から考えてみよう。
- ステップ5 企画書にまとめよう! 考えたプロジェクトの「目的」「内容」「参加方法」「面白ポイント」などを一枚の絵やレポートにまとめ、みんなに発表しよう。
自由研究から発見したアイデア
君ならどんなアイデアを思いつくだろう? ここではヒントとして3つの新しいプロジェクト案を紹介します。
- アイデア① 「まちかどアートガチャ」 地域のアーティストが作った小さなキーホルダーやステッカーなどを、商店街のガチャガチャに入れて販売する。一回数百円で、誰でも気軽にアートを買い、アーティストを応援できる!
- アイデア② 「みんなで育てる!物語リレー」 カフェや本屋さんに大きなノートを置き、最初の一人が物語の1ページ目を描く。次に来た人が続きを描き足していき、街のみんなで一つの絵本を完成させるプロジェクト。
- アイデア③ 「通学路ミュージアム」 子供たちの通学路にあるお店のシャッターや壁に、地元のアーティストや美大生の絵を飾らせてもらう。いつもの道が楽しい美術館に変わり、防犯にもつながる。
この自由研究に関連する仕事
- アートプロデューサー/アートディレクター 展覧会や音楽フェスなどのイベントを企画し、実現させる仕事。
- 学芸員(キュレーター) 美術館や博物館で、作品を収集・研究し、人々にその魅力を伝える専門家。
- NPO・NGOスタッフ アートや文化を守るための非営利団体で働き、支援活動を企画・運営する。
- 企業のCSR・メセナ担当者 企業の社会貢献活動として、どんな文化活動を支援するかを考え、実行する。
- アーティスト もちろん、自ら作品を創り出し、世界に新しい価値を届ける仕事。
まとめ
今回私たちは、「芸術支援の不足」という少し難しいテーマに挑戦しました。調べていく中で、アートが私たちの心にとって大切な栄養であること、そして、そのアートを守るためにはたくさんの人の支えが必要だということが分かったはずです。しかし、ただ待っているだけではありません。クラウドファンディングやアートフェスティバルなど、私たち一人ひとりが参加できる応援の形がたくさんあります。そして何より、この研究を通じて君が考えた新しいアイデアこそが、未来のアートを救う大きな希望になります。アートの受け手でいるだけでなく、今日から君もアートを支える「プロデューサー」の一員です!
関連書籍
身近な仕事について考えてみよう!
- 仕事のことを通じて学んだこと、楽しかったこと、難しかったことを書いてみましょう。
- テーマについての新しい発見や、自分が感じたことをまとめます。
- 今後、さらに調べてみたいことや、他の人に教えたいことがあれば、それも書いてみましょう。