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今回のテーマ
「家庭の洗濯条件を変えて洗濯物の汚れ落ち/白さ維持をビフォー・アフターで比較してみよう」
毎日何気なく回している洗濯機ですが、実は「化学(洗剤)」と「物理(温度・動き)」が組み合わさった、科学実験の宝庫だということを知っていますか?
この自由研究では、洗濯の3大要素である「水温」「洗剤の種類」「洗う時間」の条件をあえて変えてみることで、どの組み合わせが一番汚れを落とすのか、あるいは白さをキープできるのかを検証します。 「お湯の方が汚れが落ちるって本当?」「粉洗剤と液体洗剤、どっちが最強?」そんな素朴な疑問を、実際の実験で解明していくプロジェクトです。
自由研究の目的
- 科学的思考(仮説と検証) 「油汚れには温度が高い方が効くはずだ」といった仮説を立て、それを確かめるプロセスは科学の基本です。
- 変数のコントロール 何か一つだけ条件を変えて(例:洗剤は同じで温度だけ変える)、他は同じにするという「条件制御」の重要性を学びます。
- 生活力の向上 将来、自分で家事をする際に役立つ「効率よく、きれいに洗う知識」が身につきます。これぞまさに、生きるための科学です!
自由研究のゴール
- レベル1 条件を変えた時の「汚れ落ちの違い」を写真で記録し、ランキングを作る。
- レベル2 汚れの種類(カレー、泥、醤油など)によって、最適な洗い方が違うことを発見する。
- レベル3 なぜその結果になったのか、洗剤の成分(酵素、漂白剤など)や水の温度が与える影響を図解して考察する。「我が家の最強洗濯マニュアル」を完成させる。
具体的な実験事例
- 温度対決 水 vs お湯(40℃)
同じ洗剤を使って、冷たい水道水と、お風呂くらいの温度(40℃)で洗い比べます。特に皮脂汚れや油汚れにどのような差が出るか注目です。 - 洗剤ロイヤルランブル 液体 vs 粉末 vs おしゃれ着洗い
同じ汚れに対して、洗剤の種類だけでどれくらい差が出るかを勝負させます。泥汚れに強いのはどれでしょうか? - 時間と手間の検証 標準コース vs つけ置き洗い
洗濯機ですぐ洗うのと、バケツに30分「つけ置き」してから洗うのでは、結果がどう変わるか(特に白さの維持)を比較します。
研究を進めるうえで、以下のポイントに注目しよう!
- 「ビフォー」の写真を必ず撮る
洗った後だけ見ても、元々どれくらい汚れていたか忘れてしまいます。洗う前の状態を必ず撮影しましょう。 - 条件は「1つだけ」変える
温度も洗剤も一度に変えてしまうと、何が原因で汚れが落ちたのか分からなくなります。「今回は温度だけ変える」と決めて実験しましょう。 - 汚れ布(テストピース)を自作する
いらない白い布(Tシャツの切れ端など)に、醤油、ケチャップ、コーヒー、泥などを同じ量だけつけて、乾燥させた「実験用汚れ布」を作ると、公平な比較ができます。
自由研究の進め方
- 準備 白い布を数枚用意し、同じ種類の汚れ(醤油、カレー、泥など)をつけて乾かします。
- 計画 どの条件を比較するか決めます(例:水温20℃ vs 40℃ vs 60℃)。
- 実験 決めた条件で洗濯を行います。手洗いで行う場合は、揉む回数を同じにするなど工夫しましょう。
- 観察 乾かした後、汚れの落ち具合を観察します。
- 記録 写真を撮り、「◎よく落ちた」「◯落ちた」「△残った」「✕変わらない」などで表にまとめます。
- 考察 なぜその結果になったのか、本やインターネットで調べて理由を書きます。
自由研究から発見したアイデア
- 「エコ洗濯」の提案
もし「つけ置き」をすれば洗剤が半分で済むことが分かったら、環境に優しい洗濯方法として提案できます。 - 「汚れ別・最強レシピ」の作成
「カレーの日は40℃のお湯+粉末洗剤」「泥遊びの日は固形石鹸+予洗い」など、家族のための洗濯レシピカードを作ってみましょう。 - 「部屋干しのニオイ」との関係
汚れが落ちていないとニオイの原因になります。汚れ落ちが良かった条件は、ニオイも少ないかどうかも調べてみると面白いかもしれません。
この自由研究に関連する仕事
- 洗剤メーカーの研究員(化学者) より汚れが落ち、環境に優しい洗剤を開発する仕事です。
- 家電メーカーのエンジニア 水流や回転を制御して、衣類を傷めずに汚れを落とす洗濯機を開発する仕事です。
- クリーニング師(国家資格) 繊維や汚れの専門知識を持ち、プロの技術で衣服をケアする仕事です。
- 繊維・アパレルメーカーの品質管理 洗濯しても縮んだり色落ちしたりしない丈夫な服を作るためのテストを行う仕事です。
まとめ
毎日の「洗濯」も、条件を少し変えて観察するだけで立派な科学実験になります。
この自由研究を通して、汚れが落ちる仕組み(メカニズム)を理解すれば、これからの生活で服を汚してしまっても、「こうすれば落ちる!」と自信を持って対処できるようになるはずです。 ぜひ、お家の人と協力して、我が家の洗濯マイスターを目指してみてください!
関連書籍
身近な仕事について考えてみよう!
- 仕事のことを通じて学んだこと、楽しかったこと、難しかったことを書いてみましょう。
- テーマについての新しい発見や、自分が感じたことをまとめます。
- 今後、さらに調べてみたいことや、他の人に教えたいことがあれば、それも書いてみましょう。





