世界の教育|デジタルと共助で育む未来─ザンビアの教育が生む新たな価値観と文化の多彩なる旅路

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教育制度の特徴

    ザンビアの正式な教育制度は、前期児童教育(Pre‐Primary)、初等教育(Primary)、中等教育(Lower Secondary/Upper Secondary)、高等教育の4段階で構成されています。初等教育は7年間(Grades 1–7)で義務かつ無償、続く下位中等は3年間(Grades 8–10)、上位中等は2年間(Grades 11–12)です。初等修了後は一般教養系または職業訓練系のコースを選び、修了後に大学・職業訓練校へ進学できます。

    引用元 Education Policy Data Center

    教育方法

    授業は伝統的に教師中心の板書形式が一般的ですが、近年EU基準の「アクティブラーニング」やグループワークが導入されつつあります。英語は初等1年目からの公式言語で、加えて地域によってはチェワ語など母語による補習授業も行われています。また、UNICEF支援のデジタル学習プラットフォーム「Learning Passport」が遠隔地の児童にも学びを届け、タブレットやPCを使ったICT教育推進が進められています。

    引用元 ユニセフユニセフ

    教育への取り組みや支援

        2018年に始まった「Education-For-All Policy」により、初等~中等教育の無償化が段階的に実現。2021年には全学年で学費が撤廃され、全国の子どもが等しく学べる環境を整えました。また、UNICEFは2024年にチパタ地区などにコミュニティ型早期児童教育ハブ(Mphalas)を開設し、3~5歳児の就学前教育を充実させています。これらの取り組みで、就学率と基礎学力向上が加速しています。

        引用元 ユニセフユニセフ

        子供達の1日の過ごし方

        多くの小中学生は午前7時30分に登校し、国歌斉唱と健康チェックからスタートします。午前中は45分授業を5~6コマ、その間に10分程度の休み時間を挟みます。昼食は自宅から持参するか給食(主に「ンシマ」+豆・野菜)が提供され、食後には手洗いと歌の時間があります。午後は美術や体育、言語科目を学び、クラブ活動(サッカーや科学クラブ)に参加して16時頃に下校。宿題を終えた後は家の手伝いや勉強会に参加する児童も多いです

        引用元 Paul In ZambiaAnne in Zambia

        教育と社会の関係

        学校は単に学び舎であるだけでなく、地域コミュニティの安全・衛生拠点としても機能します。UNICEFやWHOと連携したWASH(衛生・水・手洗い)プログラムにより、児童の健康教育が進み、学業継続率の向上に寄与しています。また、学校での栄養補給(スクールフィーディング)は、農村部の子どもの発育促進と貧困削減に直結し、地域全体の福祉向上を支えています

        引用元 UNICEF USAUNICEF USA

        国が抱える教育の課題と未来

              主な課題は、①都市部と農村部での教員・教材・ICT環境の格差、②学級あたり平均50人を超える過密状態、③Secondary段階(Grades 8–10)への進学率低迷、④インフラ未整備校の多さ、⑤学力調査(PISA相当)での成績停滞です。一方、2030年を見据えた「Education & Skills Sector Plan」やEU・UNESCO支援の教育インフラ整備が進行中。遠隔学習と地方校へのICT配備強化で、地方格差の是正と質保証が期待されています。

              引用元 Education Policy Data Centerユネスコ

                  教育と文化や価値観の関係

                  コミュニティ精神と協働

                  学校でのグループ学習や地域清掃活動(WASHプログラム)を通じて、「自分たちで地域を支える」という共助の文化が根付きます。

                  尊敬と長老文化の継承

                  歴史や社会科の授業で伝統的リーダーシップや長老の知恵を学ぶことで、世代間の敬意を重んじる価値観が育ちます。

                  実践的問題解決力

                  農村部の学校で導入される農業クラブや理科実験を通し、「身近な課題を自分たちで解決する」チャレンジ精神が養われます。

                  多言語・多文化リテラシー

                  英語と母語(チェワ語等)の二言語教育により、異なる文化や背景を尊重しながらコミュニケーションを図る姿勢が根付きます。

                  起業家精神の萌芽

                  ICTプラットフォーム「Learning Passport」を利用したプロジェクト学習で、デジタルスキルを活かした小規模ビジネスアイデアを考案し、早くから起業マインドが芽生えます。

                  レジリエンス(困難克服力)

                  インフラ不足や大規模クラスにもめげず、創意工夫で学び続ける姿勢を学び、困難を乗り越える強さが培われています。

                  まとめ

                  ザンビアの教育は、7-3-2の制度構造を基盤に、無償化政策やICT導入で大きな前進を遂げています。都市・農村の格差、教員不足など課題は残るものの、UNICEFやEU、政府の連携による早期教育ハブやデジタル学習の拡充が、全児童への質の高い学びを後押し。未来を担う子どもたちがどこでも同じスタートラインに立てる社会を目指し、持続可能な教育改革が続けられています。

                   

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