製品パフォーマンス / Performance
製品パフォーマンス(サービスパフォーマンス)は、ブランドに対する相対的な好意度に与える影響の度合いがカテゴリによって大きく異なります。製品の機能性が重視されるカテゴリにおいては製品パフォーマンスが好意度に大きな影響を与えます。製品パフォーマンスは機能と利用体験が伴うため、満足が満たされるとカテゴリのエボークト・セットに入りやすい傾向にあります。
- 製品パフォーマンスは消費者価値につながる製品機能でアドオン最適化の対象です。
- 相対的な好意度への寄与度はカテゴリによります
- ラグジュアリー、化粧品などブランドイメージ(ブランドエクイティ)がより重視されるカテゴリでは製品パフォーマンスが好意度に与える影響は大きくありませんがもちろん無視できません。
- その製品やサービスがリピートビジネスかどうかも重要な要素です。
- 機能にお金を払っている場合は超重要項目になります。
機能にお金を払っているビジネスの例
- ソフトウェア:例えば、Microsoft OfficeやAdobe Creative Cloudなどは、その機能や使いやすさに対してお金を払います。
- 家電製品:洗濯機や冷蔵庫、スマートフォンなどは、その特定の機能や性能に対して購入されます。
- クラウドサービス:Amazon Web Services(AWS)やGoogle Cloud Platform(GCP)は、クラウドコンピューティングやデータストレージ機能に対して料金を支払います。
- ジムの会員権:フィットネスジムは、トレーニング機器や施設の利用機能に対して会員が料金を支払います。
- オンライン学習プラットフォーム:UdemyやCourseraなどは、特定のコースや教育コンテンツの機能に対して料金を請求します。
アドオン最適化とは?
アドオン最適化とは、基本製品に追加することで、その機能や価値を向上させるアドオン(追加機能や拡張機能)の選択と管理を最適化することです。これは、ユーザーが自分のニーズに最も合ったアドオンを効率的に選び、利用するためのプロセスを指します。
(例)Adobe Creative Cloud
アドオンの選択
Adobe Creative Cloudには、PhotoshopやIllustrator、Premiere Proなど多くのアプリケーションが含まれています。ユーザーは、自分のプロジェクトや作業に最も役立つアプリケーションを選択してインストールします。
アドオンの管理
Adobe Creative Cloudは、利用しているアプリケーションを一元管理できるダッシュボードを提供します。これにより、ユーザーは必要なアドオンを簡単に追加、更新、削除できます。
カスタマイズ
ユーザーは、自分のワークフローに最適なアドオンを選び、組み合わせて利用します。例えば、デザイナーはPhotoshopとIllustratorを主に使用し、映像クリエイターはPremiere ProやAfter Effectsを利用するなど、それぞれのニーズに応じてアドオンをカスタマイズします。
効率化
適切なアドオンを選ぶことで、作業の効率が向上し、生産性が高まります。例えば、動画編集に特化したPremiere Proを利用することで、一般的な動画編集ソフトよりも高度な編集が迅速に行えます。
このように、Adobe Creative Cloudを例にすると、アドオン最適化はユーザーが自分のニーズに最適なツールや機能を選び、それを効率的に利用するプロセスを示しています。
画像引用元:UnsplashのRachit Tankが撮影した写真
Adobe Creative Cloudのサービス体系の変化とアドオン最適化
Adobe Creative Cloudは、クリエイティブ業界における主要なソフトウェアパッケージとして、長年にわたり多くのプロフェッショナルに利用されてきました。かつては、Photoshop、Illustrator、Premiere Pro、XDなどの個別アプリケーションを独立して購入・使用することができました。この柔軟性は、ユーザーが自分の特定のニーズに合わせて必要なツールだけを選択できるという利点がありました。
しかし、ある時期からAdobeはサービス体系を変更し、Creative Cloudを月額サブスクリプションモデルに移行しました。この新しいモデルでは、全ての主要アプリケーションがパッケージ化され、ひとつのサブスクリプションで利用できるようになりました。この変化により、ユーザーは以下のような利点と不便さを感じるようになりました
ユーザーの利点
- コストの一元化:複数のアプリケーションを使用するユーザーにとって、単一のサブスクリプション料金で全てのツールを利用できるため、コスト管理が容易になりました。
- アクセスの簡便性:全てのアプリケーションが一元管理されており、必要なツールをいつでも簡単にインストールして利用できます。
- 定期的なアップデート:サブスクリプションモデルでは、常に最新のバージョンが提供されるため、ユーザーは新機能や改善点をすぐに利用できます。
不便さ
- 個別選択の制限:特定のアプリケーションのみを必要とするユーザーにとっては、不要なツールも含まれたパッケージを購入しなければならないため、コスト面での負担が増えることがあります。
- 特定ニーズへの非対応:例えば、Adobe XDのみを使用したいユーザーにとって、他のアプリケーションが含まれるサブスクリプションモデルは不便です。
アドオン最適化の観点から
このサービス体系の変化に伴い、ユーザーは自分のワークフローに最適なツールを選ぶプロセスが変わりました。以前のように個別にアドオンを最適化するのではなく、全体のパッケージから必要なツールを見つけ出し、効率的に活用することが求められます。ユーザーは自分のニーズに合わせてパッケージ内のアプリケーションを組み合わせ、最適なワークフローを構築する必要があります。このように、Adobe Creative Cloudのサブスクリプションモデルへの移行は、ユーザーにとって利便性と柔軟性の両方をもたらしつつ、特定のニーズに対する不便さも生じさせる複雑な変化でした。
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